ウインドゲイト緑
2025年01月14日
【From America】「New Year’s Resolution」
アメリカのウインドゲイト緑です。
お正月は新しい年の始まりで、何か新しいことを始めよう、去年の悪い習慣を断ち切ろう、など一から出直す良い機会です。日本では、「お書初め」で、一年の抱負を掲げて筆で書き、その半紙を壁に飾って目標にする、という事も行われていました。
アメリカにも「ニューイヤーズ・レゾルーション」と呼ばれる新年の抱負を決めてそれに向かっていく、という習慣があります。多くの人は「今年こそ ダイエット」「今年こそ 禁煙」「今年こそ 禁酒」みたいな内容を掲げるようです。
さて、最近よく聞かれる言葉に「Dry January」という言葉があります。このドライとはお酒を飲まないという意味です。突然 禁酒と言っても全くゼロにするのは難しいので、1月中だけ頑張ってみよう、というハードルを低く設定した新年の抱負です。
クリスマスそして新年とお酒を飲む機会が多くて、最近飲みすぎたな、と反省している人は多いはずです。アメリカのクリスマスは日本のお正月のように家族の集まりですが、一方大晦日は友人たちと大いに盛り上がって騒いで飲み明かす、というのがアメリカ式です。従ってアメリカの元旦は、二日酔いの回復日に当てる、というのが一般的です。アメリカは1月2日からは通常通りに仕事が始まるから、大晦日はホリデーシーズン最後のパーテイーで楽しむ時なのです。
そんな習慣の違いが、このドライ・ジャニュアリーという言葉を生んだのかもしれません。あちこちで、カクテルの代わりにアルコールゼロの「モックティル」という飲み物をメニューに加えているレストランも多いです。アルコールゼロでも気分だけはお酒を飲んでいる気持ちになれるのがこの「モックテイル」です。日本ではノンアルコールビールが盛んですが、アメリカにはノンアルコールのウイスキー、ジン、テキーラ、シャンペン、ワインなど各種のアルコール飲料のノンアルコール版があります。
甘い物好きの私は、1月だけ甘いものを絶つ、というのをやってみようかな? と思いますが 果たして1か月も続くかどうか? 自信がありません。
皆さんの新年の抱負は何ですか?
お正月は新しい年の始まりで、何か新しいことを始めよう、去年の悪い習慣を断ち切ろう、など一から出直す良い機会です。日本では、「お書初め」で、一年の抱負を掲げて筆で書き、その半紙を壁に飾って目標にする、という事も行われていました。
アメリカにも「ニューイヤーズ・レゾルーション」と呼ばれる新年の抱負を決めてそれに向かっていく、という習慣があります。多くの人は「今年こそ ダイエット」「今年こそ 禁煙」「今年こそ 禁酒」みたいな内容を掲げるようです。
さて、最近よく聞かれる言葉に「Dry January」という言葉があります。このドライとはお酒を飲まないという意味です。突然 禁酒と言っても全くゼロにするのは難しいので、1月中だけ頑張ってみよう、というハードルを低く設定した新年の抱負です。
クリスマスそして新年とお酒を飲む機会が多くて、最近飲みすぎたな、と反省している人は多いはずです。アメリカのクリスマスは日本のお正月のように家族の集まりですが、一方大晦日は友人たちと大いに盛り上がって騒いで飲み明かす、というのがアメリカ式です。従ってアメリカの元旦は、二日酔いの回復日に当てる、というのが一般的です。アメリカは1月2日からは通常通りに仕事が始まるから、大晦日はホリデーシーズン最後のパーテイーで楽しむ時なのです。
そんな習慣の違いが、このドライ・ジャニュアリーという言葉を生んだのかもしれません。あちこちで、カクテルの代わりにアルコールゼロの「モックティル」という飲み物をメニューに加えているレストランも多いです。アルコールゼロでも気分だけはお酒を飲んでいる気持ちになれるのがこの「モックテイル」です。日本ではノンアルコールビールが盛んですが、アメリカにはノンアルコールのウイスキー、ジン、テキーラ、シャンペン、ワインなど各種のアルコール飲料のノンアルコール版があります。
甘い物好きの私は、1月だけ甘いものを絶つ、というのをやってみようかな? と思いますが 果たして1か月も続くかどうか? 自信がありません。
皆さんの新年の抱負は何ですか?
2025年01月07日
【From America】「年賀状じまいについて」
明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。
アメリカのウインドゲイト緑です。
最近、日本では「年賀状じまい」という言葉が聞かれるようになりました。年賀状離れは、若い人の間では携帯電話のショートメールやラインが普及した時に始まったと思いますが、当時、高齢者は携帯電話がうまく使えなった事や、伝統的な年賀状交換の習慣を無視出来なかったために、年賀状を送り続けていたのだと思います。
しかし、年齢が高くなり、様々なことが大変になってきて、もう年賀状を止めたい。でも、年賀状を急に送らなくなったら、死んでしまったのではないか? と逆に心配をかけることになるのではないか? など心配が尽きないと悩んでいるお年寄りも多いと思います。さて、アメリカでも高齢者は居るわけですが、日本の年賀状に当たるアメリカのクリスマスカードで「クリスマス・カードじまい」という言葉を聞いたことがありません。その違いは何なのだろう? と考えてみました。
先ず、年賀状とクリスマスカードの共通点は、年末に一年のご無沙汰と近況を報告し合う、事だと思います。しかし、大きな違いは、クリスマスカードは12月に入ったらいつ送っても良い、ということで送る期間が長いこと。また、綺麗なカードを部屋に飾るので、クリスマスのデコレーションになるため、身近なところに長く置いておく、という点にあると思います。日本で年賀状を部屋に飾る人は先ず居ないので、受け取ったら読んだ後にしまってしまうのが日本の年賀状でしょう。この違いは大きいのではないでしょうか? お年寄りで、部屋にクリスマスツリーが無くても、綺麗なクリスマスカードを飾るだけで、ぐーんとクリスマス気分が上がります。
クリスマスカードの中にはプレゼントの小切手を入れたり、家族の写真を入れたり、或いは日本の喪中はがきでお知らせするような亡くなった人のニュースも入れます。新しい住所に引っ越したお知らせや赤ちゃんが生まれた嬉しいお知らせから、不幸があったお知らせまで、一年に一度だけ連絡を取る方たちとつながる大切なツールのようです。日本のように毎年干支にちなんだ年賀状というものがないので、クリスマスカードを沢山買い占めて、夏のころから準備することも出来る点が、日本の年賀状より準備には便利なのかもしれません。
どんな形にしても、旧友や遠い親戚と上手につながっていられる方法があると、嬉しいですね。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
アメリカのウインドゲイト緑です。
最近、日本では「年賀状じまい」という言葉が聞かれるようになりました。年賀状離れは、若い人の間では携帯電話のショートメールやラインが普及した時に始まったと思いますが、当時、高齢者は携帯電話がうまく使えなった事や、伝統的な年賀状交換の習慣を無視出来なかったために、年賀状を送り続けていたのだと思います。
しかし、年齢が高くなり、様々なことが大変になってきて、もう年賀状を止めたい。でも、年賀状を急に送らなくなったら、死んでしまったのではないか? と逆に心配をかけることになるのではないか? など心配が尽きないと悩んでいるお年寄りも多いと思います。さて、アメリカでも高齢者は居るわけですが、日本の年賀状に当たるアメリカのクリスマスカードで「クリスマス・カードじまい」という言葉を聞いたことがありません。その違いは何なのだろう? と考えてみました。
先ず、年賀状とクリスマスカードの共通点は、年末に一年のご無沙汰と近況を報告し合う、事だと思います。しかし、大きな違いは、クリスマスカードは12月に入ったらいつ送っても良い、ということで送る期間が長いこと。また、綺麗なカードを部屋に飾るので、クリスマスのデコレーションになるため、身近なところに長く置いておく、という点にあると思います。日本で年賀状を部屋に飾る人は先ず居ないので、受け取ったら読んだ後にしまってしまうのが日本の年賀状でしょう。この違いは大きいのではないでしょうか? お年寄りで、部屋にクリスマスツリーが無くても、綺麗なクリスマスカードを飾るだけで、ぐーんとクリスマス気分が上がります。
クリスマスカードの中にはプレゼントの小切手を入れたり、家族の写真を入れたり、或いは日本の喪中はがきでお知らせするような亡くなった人のニュースも入れます。新しい住所に引っ越したお知らせや赤ちゃんが生まれた嬉しいお知らせから、不幸があったお知らせまで、一年に一度だけ連絡を取る方たちとつながる大切なツールのようです。日本のように毎年干支にちなんだ年賀状というものがないので、クリスマスカードを沢山買い占めて、夏のころから準備することも出来る点が、日本の年賀状より準備には便利なのかもしれません。
どんな形にしても、旧友や遠い親戚と上手につながっていられる方法があると、嬉しいですね。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
2024年12月03日
【From America】「ターダッキン」
アメリカのウインドゲイト緑です。
11月第四木曜日はアメリカ独特のお祝いである「サンクスギビング」でした。各家庭で七面鳥を焼いて家族が集まるとてもアメリカらしいお祝いで、日本のお正月のような感じです。帰省ラッシュも酷くて、道路や空港の混雑は一年の中で一番激しいと言っても過言ではないでしょう。
さて、七面鳥を焼くのは基本的にはオーブンです。七面鳥のサイズにもよりますが、5−6時間かけて焼く家庭も多いようです。鳥の丸焼きですから、お腹の中に詰めものをして焼くので、ただ鳥を焼くだけではなくて、もっと時間がかかります。その詰め物は家庭により様々なのですが、スタッフィングの呼ばれるもので、野菜やソーセージなどに乾燥したパンをちぎったものを入れるのが一般的です。
さて、ここでちょっと珍しい詰め物というか? 題名に書いた「ターダッキン」という言葉の由来とどんなものか? をご説明させてください。サンクスギビングの定番料理は七面鳥の丸焼きです。しかし、アメリカ人がみんな七面鳥を好きとは限らないので、各家庭の味で、「我が家は七面鳥の代わりにダックを焼くのよ」という人。我が家はチキンにする。という人、色々な方がいます。
そんな中で、それでは全部一緒に焼きましょう、ということで、七面鳥の中にダックを詰めてさらにチキンも詰めてしまうという欲張りな丸焼きです。その名前は三つを組み合わせて、ターキーのター。ダックのダッ。チキンのキン。これを組み合わせてターダッキンになります。
私はまだ食べたことがありませんが、きっと様々な味が組み合わさっていて複雑で美味しいのではないかと思います。いつか一度は食べてみたい食べ物の一つです。
11月第四木曜日はアメリカ独特のお祝いである「サンクスギビング」でした。各家庭で七面鳥を焼いて家族が集まるとてもアメリカらしいお祝いで、日本のお正月のような感じです。帰省ラッシュも酷くて、道路や空港の混雑は一年の中で一番激しいと言っても過言ではないでしょう。
さて、七面鳥を焼くのは基本的にはオーブンです。七面鳥のサイズにもよりますが、5−6時間かけて焼く家庭も多いようです。鳥の丸焼きですから、お腹の中に詰めものをして焼くので、ただ鳥を焼くだけではなくて、もっと時間がかかります。その詰め物は家庭により様々なのですが、スタッフィングの呼ばれるもので、野菜やソーセージなどに乾燥したパンをちぎったものを入れるのが一般的です。
さて、ここでちょっと珍しい詰め物というか? 題名に書いた「ターダッキン」という言葉の由来とどんなものか? をご説明させてください。サンクスギビングの定番料理は七面鳥の丸焼きです。しかし、アメリカ人がみんな七面鳥を好きとは限らないので、各家庭の味で、「我が家は七面鳥の代わりにダックを焼くのよ」という人。我が家はチキンにする。という人、色々な方がいます。
そんな中で、それでは全部一緒に焼きましょう、ということで、七面鳥の中にダックを詰めてさらにチキンも詰めてしまうという欲張りな丸焼きです。その名前は三つを組み合わせて、ターキーのター。ダックのダッ。チキンのキン。これを組み合わせてターダッキンになります。
私はまだ食べたことがありませんが、きっと様々な味が組み合わさっていて複雑で美味しいのではないかと思います。いつか一度は食べてみたい食べ物の一つです。
2024年11月26日
【From America】「ブラック・フライデー・セール」
アメリカのウインドゲイト緑です。
年末に向けてあちこちでセールが行われていますが、最近になって日本で見かけるセールに「ブラック・フライデー・セール」がありますね。消費者にとって、セールの理由はなんでも良くて、安いことが嬉しいですが、この名前の由来を考えたことがあるでしょうか?
日本のセールには様々な物があり、初売りセール、新生活応援セールなど、毎年必ず行われるもの。あるいは、野球のチームが優勝したことを祝う「優勝セール」や「閉店セール」のように予定になかったけれど急に行われるセールなど、色々ありますね。日本のセールは名前を聞けば、何故セールが行われるのか? 名前から分かるのですが、このブラック・フライデー・セールは理由が良く分からない、という人も多いのではないでしょうか。
これはアメリカのセールを真似したものです。11月の第四木曜日がアメリカの感謝祭に当たるので、その次の日である金曜日のフライデーからは大々的なセールがあり、ここからアメリカのクリスマス商戦が始まる日なのです。金曜日だからフライデーは分かったけれど、何故ブラックなのか? 不思議に思いませんか? ブラックという言葉は何だか悪い響きがありますね。消費者は安いものが買えるから嬉しい。企業や小売店は売り上げが上がるのだから嬉しい。どこがブラックなのでしょう?
不思議に思って、アメリカ人にブラック・フライデー・セールの名前の由来を聞いてみました。すると納得の答えが返ってきました。経理の帳簿でマイナスは赤字、つまりレッドですね。プラスのもうけが出れば黒字、つまりブラックです。一年間赤字続きだったものを、この時期にセールをして黒字に転じましょう、という意味で経理の黒字から取ったブラックが付けらえた、ということらしいです。
本来は感謝祭の次の日の金曜日から始まるブラック・フライデー・セールですが、前倒しで11月の半ばころから始まるこのセールです。どうぞ日本の皆さんも、感謝祭は祝わなくてもセールだけはアメリカ風に楽しんでくださいね。
年末に向けてあちこちでセールが行われていますが、最近になって日本で見かけるセールに「ブラック・フライデー・セール」がありますね。消費者にとって、セールの理由はなんでも良くて、安いことが嬉しいですが、この名前の由来を考えたことがあるでしょうか?
日本のセールには様々な物があり、初売りセール、新生活応援セールなど、毎年必ず行われるもの。あるいは、野球のチームが優勝したことを祝う「優勝セール」や「閉店セール」のように予定になかったけれど急に行われるセールなど、色々ありますね。日本のセールは名前を聞けば、何故セールが行われるのか? 名前から分かるのですが、このブラック・フライデー・セールは理由が良く分からない、という人も多いのではないでしょうか。
これはアメリカのセールを真似したものです。11月の第四木曜日がアメリカの感謝祭に当たるので、その次の日である金曜日のフライデーからは大々的なセールがあり、ここからアメリカのクリスマス商戦が始まる日なのです。金曜日だからフライデーは分かったけれど、何故ブラックなのか? 不思議に思いませんか? ブラックという言葉は何だか悪い響きがありますね。消費者は安いものが買えるから嬉しい。企業や小売店は売り上げが上がるのだから嬉しい。どこがブラックなのでしょう?
不思議に思って、アメリカ人にブラック・フライデー・セールの名前の由来を聞いてみました。すると納得の答えが返ってきました。経理の帳簿でマイナスは赤字、つまりレッドですね。プラスのもうけが出れば黒字、つまりブラックです。一年間赤字続きだったものを、この時期にセールをして黒字に転じましょう、という意味で経理の黒字から取ったブラックが付けらえた、ということらしいです。
本来は感謝祭の次の日の金曜日から始まるブラック・フライデー・セールですが、前倒しで11月の半ばころから始まるこのセールです。どうぞ日本の皆さんも、感謝祭は祝わなくてもセールだけはアメリカ風に楽しんでくださいね。
2024年11月05日
【From America】「エッグ・パーティー」
アメリカのウインドゲイト緑です。
皆さんは「エッグ・パーティー」と聞いて思い浮かべるのは、鶏の卵のことかな? と思う事でしょう。卵を使った料理やお菓子で何かを祝うのかしら? イースターの準備かしら? 私も最初にこの言葉を聞いて、そんなことが頭をよぎりました。
これは女性が「将来的に」子供が欲しいと思った時の為に、自分の卵子を冷凍にして、その事を祝うパーティー、ということなのだそうです。つまり、今は結婚していない、又は子供を作りたいと思う相手に出会っていない、けれど、将来的に(!)子供が欲しいと思った時の為の準備をしておく、ということなのです。
アメリカは女性の卵子や男性の精子を冷凍保存しておく、という事が盛んに行われています。私の友人は、子宮がん検診で、がん細胞が見つかったわけではないけれど、異形成の細胞がみつかり、将来がんになる恐れがあることから、子宮を摘出することになりました。子宮を失えば子供を産めなくなる、というのが一般的な考えですが、アメリカでは代理母というシステムがありますので、自分の卵子を冷凍にしておけば、将来的に自分と血がつながった子供を作ることが可能なのです。お医者様から当然のことのように、どうしますか? と聞かれたそうです。
これってなんだか映画の世界かしら? と思う方が多いと思いますが、芸能人は有名人だけではなくて、ごく普通の人たちがこの卵子を冷凍することが可能で、産婦人科のお医者様は子宮摘出をする患者さん、或いはガンで抗がん剤治療をする女性患者さん達には、この選択肢を提供しているそうです。
様々ながん治療で卵子に影響が出る前に、年齢的に若くて卵子が元気なうちに、健康な卵子を冷凍にしておくことは将来の選択肢が増える、ということのようです。
アメリカでは結婚していないと子供を作ることが出来ない、というような観念はないので、シングルマザーの中には未婚のまま子供だけを授かる、という選択をする人もいます。日本では離婚(又は夫と死別)した女性がシングルマザーになる、という図式が普通です。しかし、経済力があり、子供(家族)が欲しい女性には、こんな選択肢があるのですね。これはいつでも良い、という訳にはいかず、子供を育て上げるには年齢に制限があるので、ある時期になって、子供が欲しいかどうかを決断する女性もいるようです。その時の為にも、若い間に自分の卵子を冷凍にしておきたい、というのが今のアメリカの流れのようです。
今回のエッグ・パーティーとは、赤ちゃんが生まれる前にするベビーシャワーという名前のパーティーの前段階の卵子冷凍シャワーということなのですね。
皆さんは「エッグ・パーティー」と聞いて思い浮かべるのは、鶏の卵のことかな? と思う事でしょう。卵を使った料理やお菓子で何かを祝うのかしら? イースターの準備かしら? 私も最初にこの言葉を聞いて、そんなことが頭をよぎりました。
これは女性が「将来的に」子供が欲しいと思った時の為に、自分の卵子を冷凍にして、その事を祝うパーティー、ということなのだそうです。つまり、今は結婚していない、又は子供を作りたいと思う相手に出会っていない、けれど、将来的に(!)子供が欲しいと思った時の為の準備をしておく、ということなのです。
アメリカは女性の卵子や男性の精子を冷凍保存しておく、という事が盛んに行われています。私の友人は、子宮がん検診で、がん細胞が見つかったわけではないけれど、異形成の細胞がみつかり、将来がんになる恐れがあることから、子宮を摘出することになりました。子宮を失えば子供を産めなくなる、というのが一般的な考えですが、アメリカでは代理母というシステムがありますので、自分の卵子を冷凍にしておけば、将来的に自分と血がつながった子供を作ることが可能なのです。お医者様から当然のことのように、どうしますか? と聞かれたそうです。
これってなんだか映画の世界かしら? と思う方が多いと思いますが、芸能人は有名人だけではなくて、ごく普通の人たちがこの卵子を冷凍することが可能で、産婦人科のお医者様は子宮摘出をする患者さん、或いはガンで抗がん剤治療をする女性患者さん達には、この選択肢を提供しているそうです。
様々ながん治療で卵子に影響が出る前に、年齢的に若くて卵子が元気なうちに、健康な卵子を冷凍にしておくことは将来の選択肢が増える、ということのようです。
アメリカでは結婚していないと子供を作ることが出来ない、というような観念はないので、シングルマザーの中には未婚のまま子供だけを授かる、という選択をする人もいます。日本では離婚(又は夫と死別)した女性がシングルマザーになる、という図式が普通です。しかし、経済力があり、子供(家族)が欲しい女性には、こんな選択肢があるのですね。これはいつでも良い、という訳にはいかず、子供を育て上げるには年齢に制限があるので、ある時期になって、子供が欲しいかどうかを決断する女性もいるようです。その時の為にも、若い間に自分の卵子を冷凍にしておきたい、というのが今のアメリカの流れのようです。
今回のエッグ・パーティーとは、赤ちゃんが生まれる前にするベビーシャワーという名前のパーティーの前段階の卵子冷凍シャワーということなのですね。