2024年12月28日

ビュッケブルグ歳時記 334

2024年最後のBlog


 最初は希望が見えた2024年でしたが、月日とともにその希望が薄れてゆく年になってしまったことはこの国の国民の多くが感じ取っていることと思われます。アンペル連立党が壊れたことがその代表かと思われます。

 そして次には世界の自動車国であったドイツが、中国の電気自動車発展に遅れをとったことはわたしのような車素人の国民にも大きなショックでした。
 世界一であった Volkswagen ー Volk とは国民の意で Wagen は国民の意 ー が、同じところで活動していた中国の電気自動車の生産に負けて、撤退のハメになったというのは国民にとって信じられないことのように思われます。

 そして又 Magdeburg という旧東の町で、聖夜の前にAmoklaufen(マレー人に現れる精神病で 抜剣 して疾走し、出会うものを刺殺する病気)という暴動が起こり、5人の死者と200人の加害者が出るという事件が起こったことも、「又か!」という国民の嘆きが大きく、このような惨事を予防阻止できない政治に失望する声が大きくなっているのも当然のように思えます。


 ここまでがクリスマス前のドイツの世情です。このようなことが起こった世に対して、聖夜クリスマスの前の日に放送された Steinmeier 大統領の演説の内容は次のようなものでした。

* ”憎悪” と ”暴力” が最後の言葉であってはならない!

* 難事が起こり、それを解決しようとすることは、それを離れ離れにするのではなく、集めて一つのものにして、両者の理解を進めることを意味するのだから、政治も経営も支配も不正が起こった場合には、それを公にして皆で ”話し合うこと” が一番大切なことである。

* これができるようになれば、公共的精神、実行力、豊富な思想を持つこと、勤勉、勇気、名誉心、信用を勝ち取ることができて、その力が我々の国の行方を確かなものにしてくれるだろうと確信する。


 このように、今のドイツは国民の心に背くような感じと、それを憂う方向にあるように思われる2024年だったように思われます。来年からの米国の政治からの影響を考えるとなんとなくもっと不安になる将来なのですが、この不安が1日も早く消えて、民主主義が輝く来年になりますように・・・

 読んで下さった方々に心から御礼を申し上げます!

 Iku

aokijuku at 00:30│コメント(0)

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