2024年08月10日

ビュッケブルグ歳時記 326

犯罪が多くなっている原因は?


 「この国では2023年から犯罪件数が目に見えるほど増加しているが、その犯人に外国人が多いという統計が出ているのだが」という見出しで、今、後進国から逃亡してくる人による犯罪が多くなっているのかと推察させるような記事が目に入りました。

 警察による犯罪統計によると2023年の犯罪数は、2016年以来の最高数を示していて、それによると2023年には5、94Million という数で、これは2022の犯罪数よりも5、5%も多い数であるということです。

 そして麻薬に関する犯罪を除いて、強盗及び身体傷害という犯罪が多くなっていて、その容疑者として若い外国人が多いという結果が出ている。この現象はコロナパンデミー、インフレ、殺到する移住民によって起こっていることでもあり、特に移住民問題が、解決すべき大きな課題として挙げられているのです。


* 「我々ドイツの国民は今、爆発するほどの ”犯罪数” に出会っているのか」
 という質問に対しては、ベルリン大学の教授が「その答えとしては、犯罪数は上がっているが、実際には犯罪数は減っているという実証もある」と結論を出している。

* 「2023年にはどのような犯罪が多くなったのか」
 という質問に対しては、暴力犯罪が8、6%も多くなって、214100件という2007年以来の最高数となったのだが、これは殺人や凌辱が多くなったというわけではない。強姦、窃盗、押し込み強盗などの数は少なくなった。

* 「どのくらいの数の外国人が容疑者と見られているのか」
 2023年には全件数の34%の容疑者が外国人と見られ、そのうち2millionの容疑者はドイツ人としてのパスポートを持っていなかったというのが実情である。

* 「どのような要素を kriminell(罰すべき)階層というのか」
 という問いに対しての答えは、国籍ではなく貧困などの社会状況、低い教育、前途に見込みのない階層に犯罪者が多いことを意味しているとの答えがあった。
 加えて幼年時代の暴力経験、性的濫用、麻薬などの中毒病、家族葛藤なども罪人になる(を作る)要素となるとの事項である。
 最後に性別も重要で、2023年の犯罪者の4分の3人が男性であった。

* 「亡命者が多くなればなるほど 犯罪が多くなるのか」
 という問いへの答えは「そう機械的に言える問題ではないが、現在の状況では亡命者による小さな泥棒行為などの犯罪が多くなっているのも事実である」


 ヨーロッパ、特にドイツへの後進国からの亡命者がとても多くなっていることと、それに伴う宗教の違いからくる社会的不穏はこの国の大きな不安の一つだと思われる最近です。

 いつかこの不安がなくなる時は来るのでしょうか。

aokijuku at 00:30│コメント(0)

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