2024年06月25日

【From America】「ライム病の原因のTickというダニ」

アメリカのウインドゲイト緑です。

前回は、アメリカ東海岸の初夏の様子をお知らせ致しました。庭掃除や芝生の手入れ、そして花壇や木々の根元にMulchと呼ばれるウッドチップを広げる作業が忙しい時期です、とお伝えしました。

その作業中に気を付けなければいけないのがTickと呼ばれる鹿が運んでくるダニです。これに刺されるとライム病という怖い病気になってしまうのです。ライムと聞いて、先ず思い浮かぶのはレモンに似た果物のライムではないでしょうか? 果物はLimeとつづりますが、この病気の名前はLymeというスペリングになります。その由来は、アメリカ東海岸コネチカット州にLymeという地名の場所があり、ここでこのTickというダニが原因の病気が多く発生したことから由来してこのライム病という名前が付きました。

この地方は自然が豊かなので、庭のあちこちに鹿がやってきます。その鹿によって運ばれたダニは庭木の枝や葉っぱについてしまいます。庭掃除をして人間が枝や葉っぱに触れるとそこからジャンプして今度は人間に乗り移ります。サイズはとても小さくてゴマの粒くらいですから、殆ど気が付きません。そして、このダニに刺されるとその細菌が血液に乗って身体全体に回ってしまい、発熱、筋肉痛、心臓、神経、最終的には脳や神経をも侵される怖い病気です。刺されても蚊に刺された時のように痒みが出るわけではないので、先ず気が付きません。そのうちに刺された場所を中心に、丸くて赤い斑点が出るのが特徴とされていますが、自分の体を全部見ることは出来ないため、見逃してしまう事も多いそうです。

このライム病にかかった人で有名なのは、歌手のジャスティン・ビーバーさんとかアレック・ボールドウィンさんもかかったことがあるそうです。ちなみに、私も2回ほどこのTickに刺されました。庭仕事をする時には気を付けて長袖に長ズボン、帽子をかぶり、肌を出さない様に気を付けるのですが、それでもどこかから衣服の中に侵入してしまうのですね。一回は腕でしたから、シャワーを浴びた後に何やら黒いものが付いているのに気が付きました。身体の半分を肌に突っ込んでいましたから、ピンセットでつまみだし、お医者様に駆け込みました。
もう一回は何と髪の毛の中、うなじのあたりに見つけました。こちらは、シャワーとシャンプーの後に髪の毛を乾かしている時に、何やらポツンとしたものが指に触れて、変だな?と思って、見てもらった所、Tickでした。この時もお医者様に駆け込みました。

ウッドチップ1回目は20年以上前のことですが、「今すぐに血液検査をしても、結果は出ません。24―48時間くらいしないと細菌が身体中に行かなので、、、、」 「体中に細菌が回るまで、待てません! 何とかしてください!!」 それなら、今直ぐ抗生物質を飲んで、身体中に細菌が回る前に治療することも出来ます、というので、お願いして抗生物質を頂き、事なきを得ました。
2回目は今年の6月です。20年以上も時間が経っているので、医療も進歩したでしょうし、私も経験を生かして、「今すぐにお薬を飲みたいです」とお願いして、再び事なきを得ました。
と、まあこんな具合でコネチカット州の生活は、Tickというダニとの闘いでもあります。庭掃除に限らず、ハイキングなどして自然の中を歩く時にも細心の注意が必要です。そして、万一このダニに刺されてしまったことが分かったら、すぐに抗生物質の薬を飲むことをおススメします。

日本でも大変少ない数ではあるそうですが、このダニに刺されるケースが報告されているそうです。どうぞ皆様も気を付けてくださいね。

aokijuku at 00:30│コメント(0)

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