2024年06月08日

ビュッケブルグ歳時記 322

「我々は今、”実証の時”に置かれている」


 との表題で、(Steinmeier )シュタインマイヤー ドイツ大統領は、5月24日のドイツ連邦共和国基本法(憲法)の75年記念日に、勢揃いした政治家と国民にたいして演説を行いました。

 ウクライナ戦争やガザ騒動などで不穏が大きい時の憲法記念日での演説内容は重要だと思われますのでお知らせしてみます。


* 大統領の演説について。

 1949年(敗戦)と1989年(東西統合)は我が国にとって大きな意味を持つ年であり、この2事を上手くマネージしたことによって現在の我が国は自由と平和の国として存在しているわけである。

 そこから国民が今しなければならないことは「我が国の、憲法によって与えられ、確保されている自由とデモクラシーを防護することである。75年前に与えられたこの憲法事項は残念ながら永遠のものではなく、これらを守ることは我々国民がしなければならない仕事である。


 与えられた憲法は”成果”ではなく”委任”であるので、成果に行き着くまでの道程は我々国民が見極め、その道程での努力を惜しまず、目的を見失うことがないように邁進することが、我々に義務として与えられているのである。

 そして今、敗戦で与えられた憲法が夢が覚めるように消えて、ロシアがウクライナに侵略したことで”戦争”と言うものがヨーロッパに入って来たのである。


 プーチン首相の「他の国を犯す」と言う欲求がいつ治るかと言うことは誰にもわからないので、我が国も自国を守るための軍隊を強力にしなければならない。

 パンデミー、インフレーション、経済危機、気候変化、中近東の不和などのニュースに耳を塞ぐ人が多くなっているのが現状だと思われる。

 「この頃のニュースは聞かない、見ない」と言う人が多くなっているということであるが、それで解決する問題ではない。


 大統領としては、現在の我々国民は ”確証試験をされている”と考えている。この”試験”は、以後、もっと大きく困難になると思われる。それに対する対策は”頭を砂の中に埋める”とか、昔のことを思い出して夢をみるとかの方法では解消できる問題ではない。

 我々は「現実感」と「功名心」を強く持って、我が国の憲法を守ることを主張するべきだ!!


 このようにこの国では敗戦で民主主義と、それを守る憲法が取り入れられ、それに沿った政治が行われていることがわかります。 

aokijuku at 00:30│コメント(0)

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