2024年05月11日

ビュッケブルグ歳時記 320

平和であった今年の5月1日


 「労働の日、5月1日とは、その国の労働組合が 労働者の公平な社会的立場を、その賃金の確認を、労働者の持つ権利を正しく受けているか否かを証明するための日である」という前書きの後、この国の大きな都市の「労働の日の模様」を載せた新聞の記事をお伝えしてみます。


* ショルツ首相は「我が国に対して ”ドイツは休養公園だ” などと言う人がいることには腹が立つ。我が国の労働者は充分な時間を働いているし、これまでにも働いてきた!」と言っている。

* これに対して労働大臣は「もっと働こう!我が国には必要なことだ!」と、労働増加を奨励している。


 このように2つの意見が5月1日に聞かれたと記事にあります。

* ハンブルグでは9000人がデモに参加。この数は昨年に比べて4000人多い。

* ベルリンでのデモは Gaza 戦争がテーマとなるかという心配があったが、杞憂に終わった。
 また11600人が初めの人数だったが、そこに左派のグループが加わって25000から30000人となったグループの行進にも多くの警察隊が同行したが、この行進も平和に終わった。

* Stuttgart ではある小事件が警察隊に対して起こった。

 このような日が今年のこの国のメイ・デイでした。平和に終わった日だったのです。


 この記事に同行して伝えられている記事 「建築会社組合のスト」についてをお伝えしておきます。

 ドイツでは今「住むところ」家、アパートなどが不足していて大変なのです。
 この状況は個人の住むアパートや一軒家から、工業用の工場のような大きな建物にわたる建築物まで、その数の欠乏に喘いでいるのがこの国の近況なのです。

 それなのにそれを作る労働者への尊敬と、それらの労働に対する労働時間や賃金への理解が認められない場合には、労働者に残されている抗議方法はストライキ以外にはないわけです。

 そこからメイ・デイの持つ、もう一つの大きな意味「労働者の抗議を発表する場所」でもあることを、読者に知らせるために載せられた記事だと思いますのでお知らせします。

aokijuku at 00:30│コメント(0)

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