2023年11月11日

ビュッケブルグ歳時記 308

ショルツ首相の半年首相業務の結果は・・・


 このような標題の下で首相と記者との問答が新聞に載りましましたので、その模様をお伝えしてみます。


*問:首相業2年目の今、どのような教訓を得ましたか。

 返答:アンペル連合の元でドイツは様々の困難を克服したと思う。例えば液体ガスを気体ガスにするターミナル建設を成功に導いたし、さまざまな企業を Klimaneutralitaet(環境に沿った)にすることにも精を出している。


*問:最近、我が国だけではなくヨーロッパに多く流れ込んでくる異住民の問題の解決は?

 返答:この国に流れ込んでくる移民だけではなく、ヨーロッパに流れこんでくる不正規の異住民をストップすることは自国だけで解決できることではなく、他の国との協力と団結が必要である。そのための政案は、長い間眠っていたのだが、この夏の欧州移住民洪水に再考することになった。
 この政策とは、外部からEU圏に流れ込んでくる異住民をEU圏に入る前の地で分別し、移住民としての資格を与え、この資格を持つ人だけをEU圏の国々に送り込む、という政策である。今まではドイツに来る異住民の70%は、移民として資格を持たない人達であったのだ。


*問:この案がEU圏の賛意を得るまでにはまだ期間がかかると思われるが、それまでの解決策は?

 返答:その前に言っておかなければならないのは、ドイツを目指してくる移住民の数は多すぎるということである。この解決にはオーストリア、スイスの両国とに協力を求めている。


*問:移民問題は我が国の社会的問題になるほど大きな問題なのか。

 返答:我が国の国民は不正規な移民と、知性や技術を持つ労働力を持つ移民との区別があることを知っている。またドイツはこれから先、今の豊富な社会を保つためには、多数の優秀な技術者を必要としているのである。
 そこから、技術を持っている移民と、ただの移民との差があるわけで、ただの移民には滞在権利は与えられず、強制帰国となるわけである。ただし、政治的迫害が予想される場合はまた別に検討される。


*問:最低賃金について。役所は2024年1月から12、41ユーロ、2025年からは12、82ユーロと発表したが。

 返答:自分としてもがっかりした。原因は雇用者が勝手に決めた額で、社会的精神を持つ団体の決めた額ではないと思う。


*問:ウクライナ戦争の関することとして、何故 Taurus-Marschflugkoerper をキエフに送れないかの原因は?

 返答:まず、ウクライナへの武器応援は、ドイツは米国に次いで多くの武器を応援している。闘争戦車、大砲、弾薬など。
 そして自分としてはこの戦争がロシアとNato間の戦争にならないことを切に願っている!


 ここにご紹介した問いと返答は全体の約3分の1ぐらいなのですが、それでも首相の考えをお分かりいただけると思います。
 
 長く続いたCDU,CSU の政治の後のアンペル連合党の政治に期待を寄せながら・・・

aokijuku at 00:30│コメント(0)

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
月別の記事一覧
最新コメント