2023年07月22日

ビュッケブルグ歳時記 301

『パートナーであり、競争相手であり、ライバルでもある・・・』


 この見出しで、今週の初めに新聞を賑わせたのが、ドイツの対中国戦術でした。
 
 『過去に居た800Million ( Million = 100万 ) の中国人口を貧困から救った現在の中国政府とドイツは、昨年だけで298Milliarden ( Milliarde = 10億 ) の商売をした業績があるが、これからの両国の経済航路は決して平坦ではない」と、みどりの党の外務大臣が議会で発表した、友好的だけではないドイツからの中国への戦術内容をお伝えしてみます。


* 協力精神を守る。 経済界での戦略を守るということは、ドイツの自由と民主主義、裕福国家、安全、他の国との協力などを確保できるということである。

* 今までは「人権」を守るということを忘れているような中国であったが、これからは北京でも「人権」を守ることを忘れてはならないと、強調する。

* 色々な原料についてだが、例えば現在、電気モーターや発電機に使う特別な「土」の98%を、EUは中国から輸入しているのだがこれを突然止めるということはできない。しかし突然中国を外すということではなく、中国に依存するということから来る『危険』を緩和することを我々は忘れてはならい。

* ドイツと中国の2国間の投資の防護であるが、これはインターナショナルの問題で、今まで決められた規約を守るということである。環境問題、労働問題、福祉関係事項、強制及び子どもの労働回避 etc. を守ることである。
 追加するのは、以後、危険の大きい商売をする場合はその担当会社が損得の責任を持つということで、これは中国側も同じ。

* Taiwan への関係は、Republik China と名乗っているが、ドイツ側からは拡大する。


 この日の社説でも中国問題がテーマで2つの面を持つ中国について読むことができました。
 「財力と接触」を何の咎めもなく振り撒くことで世界を混乱させる中国。だが、中国なしでは世界に進歩がないということも真実である。


 このような中国についての経済戦術がどこから生まれたのかと思った時に気が付いたのが数ヶ月前に知った、VW(フォルクス・ワーゲン車)が中国での販売に負けたという記事でした。
 その模様を大雑把に書いてみます。


 2023年までは ドイツのVW 車が1980年から中国の車売上の第一位だったのが、2023年になって中国の BYD 社製の車の販売が69%も上がって、VW もTOYOTA も売上13%下がることになったということです。

 中国では BYD、Pluy ~ in-Hybrien、Nino、Geely、Great Wall などの Elektro ~ Auto がよく売れているということです。

 このように中国でよく売れている E-Auto の中にはドイツ製の車は一社もなく、外国製では米の Tesla 製だけが一社入っているということです。


 この様なことが今回のドイツの対中國戦術の出どころかとも思ったのですが、社説の言う「中国なしでは世界に進歩がない」も本当なのかも、と思いました。そして、世界の国々が仲良くなるのは本当に難しいことなのだと思います。

aokijuku at 00:30│コメント(0)

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