2023年05月09日

【From America】「郵便泥棒にご注意」

アメリカのウインドゲイト緑です。

日本の郵便事業は官庁の事業から民間事業に替わったこともあり、アメリカの郵便サービスに比べるととても質が良いと私は思います。日本で郵便物が紛失する、ということは殆どありませんね。また日本は宛名の方に届けるという主義ですが、アメリカは住所に届けるという主義であるところにも違いを感じます。

先日TVのニュースを見ていたら、「小切手の入っている封筒をポストに入れないように」という注意がありました。「それって どうゆうこと?」 と日本の皆さんは思われるでしょう。
これをご理解頂くには二つのことをご説明しないといけません。先ず、アメリカでは現金をあまり使わないで個人が小切手を使うという習慣があります。勿論 最近はクレジットカード支払いが多いのですが、日本なら様々な高額の支払いは銀行振り込みにするのに対して、コンピューターや携帯電話でのサイトでクレジットカードを使いこなせない老人などは特に今でも小切手支払いをする人が多いです。

ポスト次に、郊外の郵便ポストは写真のような形をしていて、郵便屋さんが届けに来るときにポストの横についている旗を揚げておくと、郵便局にあるような郵便ポストに投函する代わりに、郵便物を持って行ってくれるシステムになっています。つまり 日本のポストは郵便を受け取るだけ、に対して、アメリカは郵便を出すことと受け取ることの二つの目的のために使われます。

都会の郵便ポストは集合型が多く、それぞれのポストには鍵がついている物が多いのですが、郊外の郵便ポストは御覧のように誰でも簡単に開け閉め出来てしまいます。ということは郵便ポストの中身を簡単に盗むことが出来ます。その郵便物の中に小切手がある場合には、その宛名を変えて現金化することが出来るため、ターゲットになってしまうわけです。

小切手の宛名をそんなに簡単に変えることが出来るのでしょうか? アルファベットは26文字しかありません。例えば、アメリカの税務署にあたるIRS(Internal Revenue Serviceの略)ですが、「I」の一文字にちょっと線を加えたら「M」になります。すると IRS が MRS に替わります。そうすれば、後はどんな名前でも付けくわえて、あっという間に他の人あての小切手に早変わり、というわけです。
日本には個人の小切手というシステムがないことや 漢字は画数の多くて上記のように簡単に宛名を変化させてしまうことも出来ないので、安全ですね。

鍵のついた都会の郵便ポストでも、投函するための小さな窓口が開いていますから、手が入らなくてもそこから紐がついた道具を中に入れて郵便ポストに投函されている郵便物を盗むこともある、と聞きます。従って一番安全なのは郵便局まで行って、郵便局の建物の中にあるポストに投函することだそうです。

日本は安全で本当に素晴らしい国だと思います。

aokijuku at 00:30│コメント(0)

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