2020年12月26日

ビュッケブルグ歳時記 239

2020年

 Covit19, Homeoffice, Corona, Brexit Chaos, Desinfektion, Lockdown Light、Stay-home などが渦巻く年、2020年も終わろうとしています。

 「この国の通報機関は、今年は特にコロナの危機を報道しなければならなかった場合が多かったが、ワクチンも売り出されている今、それを振り返ると、来年我々を待っているのはここから抜け出す方法を考えなければならないということである。今年、ジャーナリスムで活躍していた人々に彼等の未来 ➖ パンデミーは終わったと報道されたとき ー に対する抱負や意見をインタービューした時のことを掲載する。それを読んだ読者がそれぞれの考えを作る助けとなることを願っての記事である」との注意書きがある新聞記事が目に入りましたのでお知らせしてみます。

 例1 46歳のイラン出身の女性ジャーナリストで、裏の社会に生きている人たちと話し合って、その情報を発表することで有名です。例えば避難民を収容しているMoria というギリシャの島での悲惨な火事事件や、こちらで”つむじまがりデモ” と呼ばれるマスク着装 反対デモをする人達などの意見を聞くことから、 皆が人の意見をよく聞き、裏にある情景を知ることは、それが支配する世間があることがわかる。世の中の多義性を知ることとか、情景の裏にあることを知ることは、それに対して敵意を持つことや人種差別主義を理解し、そこからこれらを廃止しようとの精神が養われると考えるのを元に報道を行っている」というのが彼女の報道精神だということです。

 例2 コロナヴィールス発表以来、TV での毎日の報告は、ハンブルグにあるRobert-Koch-Instituts (1843生の細菌学者で、1905年に結節病とコレラの療法でノーベル賞受賞)の館長である、獣医であり流行病専門家のW. 氏です。
コロナが蔓延して、感染者が多くなった時には彼の報告に不満が寄せられ、公的
な場所への一人歩きが禁止された時期もあったのですが、彼はドイツ国民の持つ一致団結精神と、病魔に対する抵抗精神と知識を確信していると言って、来年のコロナ退治には希望が多いと、どちらかと言えば楽観的見方が強いようです。

 例3 は、Igor Levit というロシア生まれのユダヤ人で(ドイツ移住)、彼はピアニストであり、Aktivist であり、知性派でもある33歳の男性です。
 2020年はベートーヴェンの年ともされ、彼の弾く、全ピアノソナタは今年最高のクラシック全集だとされています。それと同時に、12月の初めにはA29が建設されることに反対する人々の支援のために騒音が止まない森の中でコンサートを行い、このことが例えば Freidays for Future や Greenpeace の今後の活動に役に立つと思うことからの支援だと、Aktivist としての行動も怠らない政治運動家なのです。彼が強調しているのは、あるグループの人間を、下の階級の人間だと区別する人間がいる社会は最低だと言っています。そしてこの国もこのドミナンツ文明国(優勢文化)であるとして、自分はこれに抵抗する行動をしているのだと言っています。

 年の終わりに当たって、未来を思うのは希望の繋がりのような気がしたので取り上げてみました。一読者としてわたしが気づいたのは、来年だけではなく、これからの地球住民の目標は、もしかしたら「共生」とか「共存」ということかもしれないと思ったことです。
 共生を辞書で引いてみたのですが、(マメと根瘤バクテリアのように)二種の違った生物が一緒にすむこと とあります。
 例1と3の方達の目的は社会を平等にしようということで、今の世界は人種をはじめ、経済、環境、能力、など全てに差別があるので軋轢が多いのなら、共生することで差を小さくすれば平和になるように思われるのです。
 ドイツに住んでいるとこの国の多様さに驚かされることが多いのです。わたしの住んでいる小都市でも、道ゆく人だけではなく住民も肌の違った人の多いことに慣れてしまいました。
 いずれかの日に、地球上の陸には国の区別がなくなり、様々な人たちが様々な様子で平和な生活を営むということは望めないことなのでしょうか・・・

 皆様、良いお年をお迎えください。
 わたしのプログを読んでくださる方々に心からの御礼を!


aokijuku at 00:30│コメント(0)

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