2020年12月12日

ビュッケブルグ歳時記 238

やった!!!

 12月3日発売の、ある週刊誌の表題です。
 これは感染者の数が鰻登りのコロナSarsーCoVー 2に対する予防注射液を、歴史的速さで作り上げた人達への称賛のこもった賛辞なのです。
 医者や、看護婦、生物学者、心理学者その他諸々の学部の人たちの努力の結果で出来上がったワクチンのようですが、効果が95%とされる商品化された注射液の発見者は、ドイツのマインツ市にある、1500人の研究者を擁する Biontech 社で、癌治療と種痘を主に研究目的としていたトルコ人夫婦と、これを商品化した
アメリカの、年間売上高が45 Milliarden という世界最大の薬品コンツエルンであるPfirzer社が、今のところ賛辞を受ける主な立役者のようです。
 12月の初めに英国が緊急許可をとって輸入を始めたので、日本でも報道されているとは思いますが、この地でのコロナ予防注射発明の情景をお知らせしてみたいと思います。

 ワクチン発見者としての前記のトルコ人ご夫婦は、両者とも60年代に両親(一人の父親は医者、もう一人は自動車工場勤務者)に伴って子供の頃に来独した人たちで、医学の勉強もこの地で行った経歴ということです。
  90年代に知り合ったトルコ人夫婦の出会いは、夫であるU. S 氏は、分子医学と免疫療法の勉学を終え、婦であるOe. T 氏は医学部を終え、 Biontech 社の癌研究所で癌に対する種痘治療の研究に乗り出したところだったそうです。その頃の夫妻についての評判は「優れた頭脳を持つ働き蜂」だったということです。
 その後、Oe T 女氏は会社の経営に関わり、U. S. 氏は大学の研究所に残って、免疫細胞は癌細胞を殺すことができるかの研究を続けていたところ、今年の1月、まだパンデミーがドイツに蔓延っていない時にもかかわらず、自分の研究がコロナヴィールスに対するワクチンの役目を果たすことを察知し、2020年にはワクチンとしての生産力をつけることを目的にしていたという、驚くべき千里眼を持っていたということになると発表されました。

 それで、ワクチン生産の許可が正式に降りた場合にはBiontech 社はドイツ1の会社になるわけで、めまいがするのではないかとの質問には ”ノー”という返事があり、めまいがするのは癌の治療に改革が起こった時に来る新しい治療法が、会社の価値を高めることになるだろうという答えがあったということです。これは、この夫婦だけではなく他の研究者も mRNA- Technologieに基本を置いて、ワクチン作りの研究を進めたということです。どちらにせよ、近い将来に癌治療法に新しい方法が発見され、この病気との戦いが和らげられるのかもしれないと思うと、明るい光が差し込むように思えます。

 1月に研究をワクチン向けに切り替え、3月にはワクチン商品化のための資金繰り会社として、米國の Pfirzer 社 との契約成立、4月にはドイツ国内で、18歳から55歳までの人を対象とする臨床テストが始まり、95%の効用と大きな副作用は無しとの良い成果が発表され、2020年の終わりには100Millionen 、2021年には1,3 Milliarden の Dosen の生産が可能ということで、第一の購入が前記の英国というのが、今日までの経過ということです。

 日本は2021年の前半に120 Millionen Dosen, EU 委任会との契約は200 Millionen Dosen, ドイツとは40 Millionen Dosen の予約がなされているということです。

 今回取り上げたワクチンについては、例えば、Dosen という単位がどれほどの大きさがなど、分からない事が多いのですが、感染率が高まるばかりのコロナ退治にはワクチン発明が残された政策で、人間の学者が成し遂げたと知り、ブログに書いてみました。

 一つ、残念だったことは、今夏にわたしも一病院に居たのですが、そこの医師先生方が「コロナワクチンは日本かドイツが発明するヨ」と、わたしの国籍を知ると必ず断定していたのです。日本の医学を尊敬しているドイツの医学界を思い出します。


aokijuku at 00:30│コメント(0)

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