2020年06月13日
ビュッケブルグ歳時記 228
Pfingsten(フィングステン)(聖霊降臨祭)
今回の題名には首をかしげる方達が多いと思いますが、この国では今年は5月の最後の日、31日と6月1日が聖霊降臨祭日として、全国が2日間の連休になる祭日だったのです。この祭日は、本来はクリスマス、イースターに続く3つ目のキリスト教の大きな祝い日なのですが、前者2つの祝日のように世界中に行き渡っていないので知られることが少ないと思われますが、キリスト教の歴史を知るには興味深いと思いますので、お知らせしてみます。
Pfingsten の意味は「50日後」で、これはギリシャ語のペンタコステからきているもので、イースターの50日後に祝われる祭りなのです。
祝う対象は何かとの問いに、平たく答えると、復活の後、救世主は昇天してしまったが、救世主の教えを人間たちに伝達するために、彼の教えが聖霊となって、エルサレムに集まったキリストの弟子たちの上に降りてきたということを祝う日であるということです。
キリスト教という教えを人間界に広めるという使命を持つため、この聖霊たちは外国語に長けていて、その力は弟子たちに受け継がれ、全世界に教えを伝授することができたということです。これが、伝道とか宣教の始まりで、教会というものの基盤ともなったということです。
フィングステンがクリスマスやイースターのように皆が知っている祭日ではないということは、この国でも同じで、宗教的な意味と同じくらい世俗的な意味で祝われるというのが現状でもあります。理由としては 長い薄暗い秋と冬が終わって、樹々の緑が太陽に輝く時にある聖霊降臨祭は、往々にして春祭りと同様に取り扱われることが多いことが原因だと思われます。
ですから5月の1日に村の広場に建てられる、高い柱 ”5月木” が、樹木を先頭に
花などの自然植物の順調な成長を祈願するお祭りであると同じように
Pfingstbaum”フィングスト木”と呼ばれる植物移植が行われたりするのです。そして近くの林や森から切り取ってきた、若い白樺の枝で、街の家々の扉が飾られたりする地方もあようです。そして村の子供たちが道端で若い樹木の苗を売ったりする情景も見られるということです。
また、この祭日が、冬の間、納屋に閉じ込められていた牛たちが、この日に山の草地に放牧され、夏と秋を自由に山の草を喰む季節の最初の日でもあるそうです。ある地方ではボスの牡牛をきらびやかに飾り、この牛を先頭に牛の群れが町中を練り歩くなどの習慣もあるようです。昔はこのボス牛がお祭り後に生贄として屠殺されていたようですが、今はこのようなことはないと思います。
このように6月はドイツに太陽がいっぱいの季節で、市民の興味は礼拝よりも自然への遠足や、スポーツ行事に向くのですが、2020年はコロナ騒動で残念ながら諦めることになっています。
そしてある地方では54人のコロナ感染者が出て、これは特殊な教派の礼拝で感染されたというニュースがありました。このニュースを聞くと、自然の中に出ようとする市民の意志が通って、世俗的に祝われるキリスト教の第3番目の祝日を健康には良いように使うことが賢いのかとも思われる今年です。
シャクヤクの花は Pfingstrose フィングスト薔薇と呼ばれ、今この地では白から濃いピンクまで大きく華やかに開花して目を楽しませてくれています。
今回の題名には首をかしげる方達が多いと思いますが、この国では今年は5月の最後の日、31日と6月1日が聖霊降臨祭日として、全国が2日間の連休になる祭日だったのです。この祭日は、本来はクリスマス、イースターに続く3つ目のキリスト教の大きな祝い日なのですが、前者2つの祝日のように世界中に行き渡っていないので知られることが少ないと思われますが、キリスト教の歴史を知るには興味深いと思いますので、お知らせしてみます。
Pfingsten の意味は「50日後」で、これはギリシャ語のペンタコステからきているもので、イースターの50日後に祝われる祭りなのです。
祝う対象は何かとの問いに、平たく答えると、復活の後、救世主は昇天してしまったが、救世主の教えを人間たちに伝達するために、彼の教えが聖霊となって、エルサレムに集まったキリストの弟子たちの上に降りてきたということを祝う日であるということです。
キリスト教という教えを人間界に広めるという使命を持つため、この聖霊たちは外国語に長けていて、その力は弟子たちに受け継がれ、全世界に教えを伝授することができたということです。これが、伝道とか宣教の始まりで、教会というものの基盤ともなったということです。
フィングステンがクリスマスやイースターのように皆が知っている祭日ではないということは、この国でも同じで、宗教的な意味と同じくらい世俗的な意味で祝われるというのが現状でもあります。理由としては 長い薄暗い秋と冬が終わって、樹々の緑が太陽に輝く時にある聖霊降臨祭は、往々にして春祭りと同様に取り扱われることが多いことが原因だと思われます。
ですから5月の1日に村の広場に建てられる、高い柱 ”5月木” が、樹木を先頭に
花などの自然植物の順調な成長を祈願するお祭りであると同じように
Pfingstbaum”フィングスト木”と呼ばれる植物移植が行われたりするのです。そして近くの林や森から切り取ってきた、若い白樺の枝で、街の家々の扉が飾られたりする地方もあようです。そして村の子供たちが道端で若い樹木の苗を売ったりする情景も見られるということです。
また、この祭日が、冬の間、納屋に閉じ込められていた牛たちが、この日に山の草地に放牧され、夏と秋を自由に山の草を喰む季節の最初の日でもあるそうです。ある地方ではボスの牡牛をきらびやかに飾り、この牛を先頭に牛の群れが町中を練り歩くなどの習慣もあるようです。昔はこのボス牛がお祭り後に生贄として屠殺されていたようですが、今はこのようなことはないと思います。
このように6月はドイツに太陽がいっぱいの季節で、市民の興味は礼拝よりも自然への遠足や、スポーツ行事に向くのですが、2020年はコロナ騒動で残念ながら諦めることになっています。
そしてある地方では54人のコロナ感染者が出て、これは特殊な教派の礼拝で感染されたというニュースがありました。このニュースを聞くと、自然の中に出ようとする市民の意志が通って、世俗的に祝われるキリスト教の第3番目の祝日を健康には良いように使うことが賢いのかとも思われる今年です。
シャクヤクの花は Pfingstrose フィングスト薔薇と呼ばれ、今この地では白から濃いピンクまで大きく華やかに開花して目を楽しませてくれています。
aokijuku at 00:30│コメント(0)│