2020年01月07日

【From America】「NYU医学部は授業料ただ」

アメリカのウインドゲイト緑です。

洋の東西を問わず、医学を目指す学生にとって、授業料が高いのは悩みの種です。アメリカではいくら志があってもお金が続かないために、医学部をあきらめる人。或いは「学生ローン」といって授業料を借りて、医者として働くようになってからそのローンを長期で返済する人。お医者さんになるための道のりはなかなか厳しいものがあります。

ところが、ニューヨーク大学の医学部がこの度「全授業料を無料にします」と発表しました。勿論、大口の寄付があってこそ成り立つわけですが、その方のお話を聞いて「なるほど」と思いました。
アメリカは実に医療費高いです。また、全員が医療保険に入れるわけではありません。保険料が高くて支払えないのです。私も薬屋さんに行って自分の薬を貰う時、体調の悪そうな人が「この薬はいくらですか?」と聞いて、その金額なら薬は要らない、と言って受け取らず帰る姿を見たことがあります。実に悲しい場面です。

NYUこのNYU医学部の授業料の無料化は、医師になりたい、病気の人を助けたい、という意思を持った人なら、お金が無くても医学の勉強が出来る、というメリットは勿論ありますが、これを決めた上層部の人たちは、「もし、お金が無くて医療が受けられない人が現れた時には、授業料をただにしてもらって医者になったのだから 『おかえし』に医療費をただにして診て上げましょう、という医師が出てくれば嬉しい」と言っていました。実に美しい話だと思いました。


aokijuku at 00:30│コメント(0)

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