2017年04月22日
ビュッケブルグ歳時記 153
6年前のこと
3月11日が又やってきました。
事故のあった日のこちらの一新聞は、一面を全部使って福島事故現場の、みどりの防水幌で覆われた放射汚染物の群れを載せ、「この汚染物の処理法や行方は誰も知らない・・・」と見出しを付けていました。ドイツではいま、原子力発電全撤廃政策のため放射廃棄物の最終保存所決定に論議が重ねられているのです。
日本では先月、伊方原発3号機が再活動を始めたという報道がありました。
この国の原発は、17年前の社会党とみどり党の時代に始まり17基が作られました。しかし小さくても故障があったり、住民の反対意見があったりで廃止となる基も多くありました。そして2011年の福島事故の後、世界で始めての例となる原子力発電全撤廃を宣言したことは報道済みのことと思います。福島事故の後、即刻、3基が止められ現在起動しているのは4基です。そして2022年に全基撤廃となるのです。
このことが現実化された時には、世界が見習える見本となり得る例なわけですが、大きな問題として残っているのが廃棄物の処理のようです。このため、直ぐに
専門家をはじめ組合員や宗教家も含めた32人による原子炉安全委任会が構成され、事後処理検討に当たっています。
廃棄物は百万年間、汚染放射を残すため、保存設備についての地質適正地域選びとか、建設確保とかに膨大な費用が必要となるようです。この他、大きな問題として残るのは、保存所となる地区付近の住民の賛否意見です。放射物が近くにあるということになんとなく危機感を持つのは当然と思えます。現在はゴアレーベンという所が中間保存所として使われています。ここは昔、塩や花崗岩掘りに使われていた地下数百メートルの堀跡で、コンクリートで固めて保存所としたのです。今までに経費が大きくかかっているのでここを永久保存所にという声も大きいようですが反対声も多く、汚染缶を積んだ列車が着くときの警備とデモの大きさを見ると、この地の行方はどうとも云えません。
前書きが長くなりました。
先日のコーヒー会の折りの話題、「福島事故がきっかけで私たちの国では原発を止めるのに、事故のあった日本では反対の政策のようだけれど・・」にまつわる、この国の人達の考えをお知らせしたかったのです。
今でも話題になるチェルノビルの事故のためか、国民の80%が原発撤廃には賛成意見を持っています。高校低学年生も撤廃には賛成で、まず、エネルギーを節約することが第一歩だと学んだと云っています。そして風、日光、水などによる自然電力の応援をしたいという意見が多いようです。
今、蔓延っているテロのためか、主婦の意見はやはり安全性が一番の感心事で、
放射関係物質がテロリストの手に渡らないようにするべきとか、原子炉にワールドセンター事故のような飛行機による攻撃があった場合の処置法の危惧などを主として、やはり撤廃には大賛成が多いのです。
最後に考えさせられる意見がありました。「人間の根性として、一度だけでは納得出来ず、納得するには二度の経験が必要だ」との意見があったのです。この意見を”戦争”というものに当てはめると、当たっていることがわかります。戦争は今でも何処かで続いています。何度経験しても人間は戦争を止められないのです。
アトム核に関してはこのことが当てはまらないことを切に願います!
3月11日が又やってきました。
事故のあった日のこちらの一新聞は、一面を全部使って福島事故現場の、みどりの防水幌で覆われた放射汚染物の群れを載せ、「この汚染物の処理法や行方は誰も知らない・・・」と見出しを付けていました。ドイツではいま、原子力発電全撤廃政策のため放射廃棄物の最終保存所決定に論議が重ねられているのです。
日本では先月、伊方原発3号機が再活動を始めたという報道がありました。
この国の原発は、17年前の社会党とみどり党の時代に始まり17基が作られました。しかし小さくても故障があったり、住民の反対意見があったりで廃止となる基も多くありました。そして2011年の福島事故の後、世界で始めての例となる原子力発電全撤廃を宣言したことは報道済みのことと思います。福島事故の後、即刻、3基が止められ現在起動しているのは4基です。そして2022年に全基撤廃となるのです。
このことが現実化された時には、世界が見習える見本となり得る例なわけですが、大きな問題として残っているのが廃棄物の処理のようです。このため、直ぐに
専門家をはじめ組合員や宗教家も含めた32人による原子炉安全委任会が構成され、事後処理検討に当たっています。
廃棄物は百万年間、汚染放射を残すため、保存設備についての地質適正地域選びとか、建設確保とかに膨大な費用が必要となるようです。この他、大きな問題として残るのは、保存所となる地区付近の住民の賛否意見です。放射物が近くにあるということになんとなく危機感を持つのは当然と思えます。現在はゴアレーベンという所が中間保存所として使われています。ここは昔、塩や花崗岩掘りに使われていた地下数百メートルの堀跡で、コンクリートで固めて保存所としたのです。今までに経費が大きくかかっているのでここを永久保存所にという声も大きいようですが反対声も多く、汚染缶を積んだ列車が着くときの警備とデモの大きさを見ると、この地の行方はどうとも云えません。
前書きが長くなりました。
先日のコーヒー会の折りの話題、「福島事故がきっかけで私たちの国では原発を止めるのに、事故のあった日本では反対の政策のようだけれど・・」にまつわる、この国の人達の考えをお知らせしたかったのです。
今でも話題になるチェルノビルの事故のためか、国民の80%が原発撤廃には賛成意見を持っています。高校低学年生も撤廃には賛成で、まず、エネルギーを節約することが第一歩だと学んだと云っています。そして風、日光、水などによる自然電力の応援をしたいという意見が多いようです。
今、蔓延っているテロのためか、主婦の意見はやはり安全性が一番の感心事で、
放射関係物質がテロリストの手に渡らないようにするべきとか、原子炉にワールドセンター事故のような飛行機による攻撃があった場合の処置法の危惧などを主として、やはり撤廃には大賛成が多いのです。
最後に考えさせられる意見がありました。「人間の根性として、一度だけでは納得出来ず、納得するには二度の経験が必要だ」との意見があったのです。この意見を”戦争”というものに当てはめると、当たっていることがわかります。戦争は今でも何処かで続いています。何度経験しても人間は戦争を止められないのです。
アトム核に関してはこのことが当てはまらないことを切に願います!
aokijuku at 01:00│コメント(0)│