2017年06月20日
【From America】「バースデー・プレゼント」

誕生日を祝う習慣は世界中共通のことでしょう。日本でもプレゼントを上げる、バースデー・ケーキにキャンドルをともして願いを込めてキャンドルを吹いて消す、という祝い方は諸外国と同じでしょう。
先日、イギリス人の友人から聞いた話をご紹介したいと思います。
孫娘が生まれて1歳の誕生日を迎えることになりました。息子夫婦から頼まれたことは二つの事でした。「この子が18歳になった時に読むように手紙を書いてあげて欲しい」「メモリーギフトとして18歳になった時に開けるプレゼントを考えて欲しい」これらの二つは箱に入れて、18歳になるまで開けずに取っておく、というものでした。いわゆるタイムカプセルのように、今入れるけれど、その子が18歳になってから手元に届く手紙でありプレゼントである、ということです。どんなに記憶が良い人でも1歳の時のバースデーを覚えているという人は先ず居ないでしょう。オモチャを上げたり、可愛い洋服を上げても、大きくなったら写真で見るくらいで本人の記憶には残りません。それが18歳になった時に自分の1歳のバースデーに祖父母がどんな想いでいたのかを伝えるという素敵なプランです。
実はこれに似たような話をマレーシア人の友人から聞いたことがありました。
孫娘が生まれた時から、毎年真珠を一粒ずつプレゼントして、その子が18歳になった時に18個の真珠(足りない場合は数を足して)真珠のネックレスを作ってあげる、というプランでした。勿論、金銭的にはいつでも真珠のネックレスを買ってあげることが出来る裕福な家庭でしたが、その毎年その子のために一粒ずつプレゼントする、その子の成長を楽しみに毎年贈る、という物です。
アメリカでは大学の学費がとても高いので、孫が生まれたらその時から大学の学費貯金を始めるということがとても盛んに行われています。これも18歳になった時に、そのお金で学費を気にせず勉学に励んでください、という祖父母の想いが込められています。
日本では、20歳の成人式に孫娘に振袖をプレゼントする祖父母の気持ちがこれに似ているのかも知れないと思いました。最近は、振袖もレンタルで写真を撮って終わりになる形も多いそうですが、それでも祖父母の孫娘の成長を喜ぶことに対する気持ちに変わりはありませんね。
国によって形は違いますが、孫娘に対する愛情がひしひしと伝わる誕生日の祝い方だと思いました。
aokijuku at 00:00│コメント(0)│