2016年11月26日

ビュッケブルグ歳時記 144

アメリカ新大統領をめぐって


 今は世界中のメデイアや政治専門家が、予想外の選挙結果になったトランプ 新大統領について、彼の人となりから政見までを推測して、それに対する情報や意見を報道していることと思います。この国でもトランプ氏に対するコメントはあらゆる方面にわたってなされています。その日によって過日とは全く反対のことを聞かされることもあり、戸惑ってしまいます。それほど多くの情報があるのです。
 専門的な意見は国によって違い、又メデイアも見地の違いから情報も異なると思いますが、それぞれの価値を評価して、中のどれを選出するかは個人の自由に任されるということになるのでしょうか。
 そこで、このプろグでは、周囲の人々や、主婦のわたしの受け止め様を読んでいただきたいと思うのですが、その前にドイツ国の現在のトレンドと、重要な意見の一つをお知らせしておきたいと思います。
 

 情報済みと思いますが、来年はドイツも選挙年です。これまでの3期、12年間、首相を務めてきたメルケル氏は、難民問題を代表とする様々な困難が控える
4期目にも立候補する意志を20日の日曜日に発表しました。これは、選挙競争中にあったトランプ氏の彼女に対する暴言をわきまえての答えです。米国との新しい外交関係を築かなけれならない責任をも厭わない意志を現しています。
 そして、半分以上の国民が再立候補の彼女に対して応援の意を示しています。
 また、米の大統領選出はEU圏維持に関しても決してマイナスではないという意見が多いことを書き添えておきます。
 ドイツの選挙戦に関しては、以後、時に応じてお伝えしたいと思います。
 

 この国でもトランプ氏勝利は予想外の出来事でした。候補者のどっちもどっちで
両者とも感心しないが、ヒラリー(この国での通称です!)に決まってくれた方が
安心だった、との意見が多かったと思います。政治に強い興味を持つわたしの娘婿もこの意見でした。そしてトランプ氏勝利となった今は、次のように云っています。
「エスタブリッシュメントに反感する米国民が多いことから、その票でヒラリーを退けた彼は、トランプ財閥の王者ではあるが、商売以外の団体に属したことも、それを経営、牛耳った経験も持たない。そのような人が政治をするには、周囲の専門家の頭が必要で、その重要性が問われることを意味する。今は次期米国政府のこれへの認識を願って、行く手を見守るしかない。中途でトランプがまた常識外の口答や行動を起こさないように願いつつ」 一理ある意見だと思います。


 今度の選挙を見ていてわたしが気が付いたことの一つは、アメリカの選挙法は
ドイツの形と違うということです。そして米国の方法の方が民意が直接、国主選に現出するということです。
 ドイツでは(日本も同じかも)国民は党を選んで投票します。必要議席を得て与党となった党が任意した候補者が首相となるのがこの国の方法です。党と首相と2間隔があるわけです。アメリカは直接国民が大統領、国の政治施政者を選ぶ方式のようです。直接なので、国民の民意がはっきり現れるのかと思いました。
 もう一つ新しいことに、ポプリストという新しく聞く言葉があります。この語源はポプリスムスで、市民が聞きたいことをモットーにする政治家を意味するそうです。民主主義の社会ではこのような政治家に票が集まるそうです。即ち、トランプ氏はポプリストなのです。
 時代とともに政治家の形も変わってきているのでしょうか。腑に落ちないのですが。




aokijuku at 00:30│コメント(0)

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