2016年03月26日
ビュッケブルグ歳時記 128
5年前の福島原発事故をめぐって
3月11日はこの国でも忘れられていません。震度9の大地震、津波による天災に加えて原発事故があり、これをきっかけにドイツではエネルギー政策に大改革がなされたからかと思われます。
事故の3日後に首相は原発17基の再検査を発令しました。そして3カ月後の6月には原発運営改正案が議会を通りました。これは7つの古基は即刻運転停止、その他は2022年までに停止するという内容です。その後、風力発電を中心として地下熱などの天然資源による電力開発研究などが盛んに行われています。
このように、地震のほとんど無いこの国では天災へよりも放射能への恐怖がこの日を忘れがたい日として残っているためか、3月11日から福島関係のニュースがメデイアを賑わせています。そこで目につくことをご紹介してみます。
最近現地調査をした記者やコメンテーターはそろって黒い袋に詰められた汚染土
の多さやその処理方法に疑問符を付け、汚染土の上で生活する人々、特に子ども達の将来を心配する記事が目につきます。
そしてこの国の人達に理解出来ないのが、なぜ日本が原発を再稼働させるかという政府の意向です。世界中で原子爆弾被爆を経験しているただ一つの国の日本が、今回の事故をきっかけに何故止めないのか理解出来ないのです。自分たちは停止を決定したのに、というわけです。
日本の現政府は、大多数の市民の再稼動への反対意見を軽視しているのではないかという社説もありました。また日本のおかれている気象状況、夏の猛暑などを考慮に入れても、専門家の憶測では2050年までに他の電力供給に切り替えられる筈だという意見なども読みました。
原子電力は格安だというが、これは使用済みの放射性物質の最終始末を考えると決して安い電力ではないにもかかわらずとも書かれています。
これ等の意見は、他国のドイツ国民の持つもので日本には日本の意見があると云われればそれまでになってしまうのですが、それぞれの国が持つメンタリテーの違いに目が行きます。
今は難民問題でEU連合が2度目の危機にさらされているといわれていますが、一回めの危機、数年前のギリシャ緊急財政を思い出しました。EUを背負って進んで行くドイツと、それを良しとしないギリシャとの国民性に差がありすぎたことが目についたのです。一主婦の持つ感じでは北と南の違いで北欧と南欧人持つ性質の違いです。最後まで粘ったメルケルとチプラス首相の協議でEUは維持され、その後、付加価値税増額とか国家企業の私有化などギリシャでは様々な改革がなされ、見通しの良い将来になっていると伝えられています。そして、難民問題ではトルコの協力を得ることでギリシャに渡った大勢の身元不明の難民をトルコに送り返してよいというギリシャ救助になっています。内政で困難なギリシャを助けるわけです。メルケルとチプラスは今では親友になったとの記事もありました。
ここから、違うモノやコトを理解しようとする意欲は大切だと思わされるのです。
3月11日はこの国でも忘れられていません。震度9の大地震、津波による天災に加えて原発事故があり、これをきっかけにドイツではエネルギー政策に大改革がなされたからかと思われます。
事故の3日後に首相は原発17基の再検査を発令しました。そして3カ月後の6月には原発運営改正案が議会を通りました。これは7つの古基は即刻運転停止、その他は2022年までに停止するという内容です。その後、風力発電を中心として地下熱などの天然資源による電力開発研究などが盛んに行われています。
このように、地震のほとんど無いこの国では天災へよりも放射能への恐怖がこの日を忘れがたい日として残っているためか、3月11日から福島関係のニュースがメデイアを賑わせています。そこで目につくことをご紹介してみます。
最近現地調査をした記者やコメンテーターはそろって黒い袋に詰められた汚染土
の多さやその処理方法に疑問符を付け、汚染土の上で生活する人々、特に子ども達の将来を心配する記事が目につきます。
そしてこの国の人達に理解出来ないのが、なぜ日本が原発を再稼働させるかという政府の意向です。世界中で原子爆弾被爆を経験しているただ一つの国の日本が、今回の事故をきっかけに何故止めないのか理解出来ないのです。自分たちは停止を決定したのに、というわけです。
日本の現政府は、大多数の市民の再稼動への反対意見を軽視しているのではないかという社説もありました。また日本のおかれている気象状況、夏の猛暑などを考慮に入れても、専門家の憶測では2050年までに他の電力供給に切り替えられる筈だという意見なども読みました。
原子電力は格安だというが、これは使用済みの放射性物質の最終始末を考えると決して安い電力ではないにもかかわらずとも書かれています。
これ等の意見は、他国のドイツ国民の持つもので日本には日本の意見があると云われればそれまでになってしまうのですが、それぞれの国が持つメンタリテーの違いに目が行きます。
今は難民問題でEU連合が2度目の危機にさらされているといわれていますが、一回めの危機、数年前のギリシャ緊急財政を思い出しました。EUを背負って進んで行くドイツと、それを良しとしないギリシャとの国民性に差がありすぎたことが目についたのです。一主婦の持つ感じでは北と南の違いで北欧と南欧人持つ性質の違いです。最後まで粘ったメルケルとチプラス首相の協議でEUは維持され、その後、付加価値税増額とか国家企業の私有化などギリシャでは様々な改革がなされ、見通しの良い将来になっていると伝えられています。そして、難民問題ではトルコの協力を得ることでギリシャに渡った大勢の身元不明の難民をトルコに送り返してよいというギリシャ救助になっています。内政で困難なギリシャを助けるわけです。メルケルとチプラスは今では親友になったとの記事もありました。
ここから、違うモノやコトを理解しようとする意欲は大切だと思わされるのです。
aokijuku at 21:19│コメント(0)│