2016年03月12日

ビュッケブルグ歳時記 127

行く末・・・


 シリアを代表とするその周辺の国々の災禍、アメリカの次期大統領選、北朝鮮の核を巡る挑発、ヨーロッパを取り巻く難民問題など、これ等の行く手を考えると世界中が暗点 ー 戦争に向かっているようで恐ろしくなります。
 同時に、何処かに光が見えないかと望む気持ちは皆もが持っていると思いますので、この光を追ってみたいと思います。 


 ドイツが直面しているEU圏崩壊に繋がる可能性のある難民問題は、今トルコの助けを借りることによって調整しようと計られています。残念ながらEU首脳会談は
結論まで行き着かず延期になりましたが、一週間後の次の機会に、ここでの決議が希望の光になるようEU国々の努力に期待がかかっているように思えます。
 トルコのEU参加希望は、報道自由権や人権尊重が確保されていないこと、また対クルド戦から今まで果たされていませんが、難民問題に協力する事で遂行を実現させようとするトルコの、悪く言えば脅迫的下心が見えるとの見方もあるようですが、メルケル首相はこの策に力を入れています。そこから、トルコはエーゲ海をめぐるギリシャとの協力や、シリア難民へ労働許可を与えるなどの、いわば譲歩意志を既に表明しています。これは、難民問題はそれぞれの国の問題としてではなく、EU諸国の連帯団結で解決すべきだと主張するメルケル首相の意を汲んだ意向と云えると思います。
 しかし一方では提案されていた30億の経済援助金を、倍の60億にして請求しています。また、今まで制約のあったヨーロッパ諸国へのヴィザを、制約無しにしたいとの要求を示していますが、これはテロリストの入国が容易となり、不穏になるとの考えからEU圏国には大きな問題で、容認するのに困難があると思われます。  
 この他に内政が苦しいギリシャの立場を考慮して、多額の援助をしなければならないことなど難民協定への道は平らな道ではないとは思いますが、歩けない道ではないと思うと、先に光が見えるように思えます。
 

 また現在、独裁者アサドが武器停止を実行してシリアに爆撃が無い(少ない)期間が続いていることが、アメリカとロシアの協力の結果だとすればここにも光が差しているように思われます。この状態が難民問題と並行して続くことは平和への光の道のように思えます。この光を消さないためにはアメリカの大統領選挙前にロシアとの協力を強化して速やかに事を運んでもらいたいと願います。新大統領が誰になるかは未定ですが、この光のある前兆を阻む結果になるかもしれない心配があるからです。
 難民問題は受け入れだけの問題ではなく、根源を解決することが無くては、延々と続くことなのですから、今ようやくシリアの平和が協議されるようになったことは本当に喜ばしいことです。


 世界の平和への光を追って行くとき一致団結が欠かせない事だと教えられます。テロ行為のような蛮行に対しても世界は結束して対抗するべきで、グロバールな考え方が要求される時代だと気付きます。


aokijuku at 20:36│コメント(0)

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