2015年10月06日

【From America】「音が同じでスペリングが違う商品名」

gatorade前回は2回に渡りアメリカ人が聞くと「あれ?」と思う日本の商品名についてご紹介しました。今度はアメリカで「音」を利用して、消費者に想像力を発揮してもらおうということを狙った例を挙げてみましょう。

日本にも上陸しているスポーツ・ドリンクの「ゲータレード」。このドリンクの発祥はアメリカのフロリダ州です。フロリダ大学のフットボール・チームの名前は「ゲーターズ」です。マスコットのワニ「アリゲーター」が可愛いですね。
このチームを優勝させたくて同大学の生理学者ロバート・ケード博士が開発した飲み物がこのスポーツ・ドリンクの発祥です。「ゲーターズを助ける(エイド)ためのドリンク」という意味を伝えたいのですが [aid]というスペリングを使わず [ade] にして「Gatorade」と名づけました。ちなみにこのゲータレードを公式に使い始めたその年、フロリダ・ゲーターズはオレンジ・ボールで優勝を飾ったのですから、その宣伝効果は抜群ですね。

同じような例を挙げると、日本でお馴染みの「カニかまぼこ」はアメリカでも有名です。カリフォルニア・ロールを作るときには欠かせない大切な材料の一つです。アメリカではイミテーション・クラブ(カニ)と呼ぶ場合もありますが、イミテーションはちょっとイメージが悪いですね。そこでカニを表す [crab] を使わないで [krab] を使うことにしています。こうすれば音が同じなのでカニを連想しますが、本物のカニであると偽って販売することにはなりません。

このようにアメリカでも商品のネーミングにはかなり工夫を凝らしています。これからも世界中でどんな新しいネーミングの商品が登場するか楽しみですね。


aokijuku at 00:00│コメント(0)

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