2015年03月31日

【From America】「8の字作戦で渋滞緩和」

figure8アメリカのウインドゲイト緑です。

交通渋滞は世界中のどこの都市もが持っている課題です。高速道路が出来て便利になり、ノンストップでA地点からB地点に行くことは以前よりずっと早くなりました。ところが、高速道路の出口から一般道に出た途端、交通信号があり渋滞が始まります。

よく見かける光景として、高速道路の出口に信号があり、その影響で高速道路の出口付近に長い行列が出来てしまい、せっかくの高速道路の一車線をふさいでいる状態です。これは高速道路を走っている車にとって実に危険です。この渋滞をなんとか避けるためにラスベガスでは面白い作戦を考えました。

名づけて「8の字作戦」。アメリカは右側通行ですが、分かりやすく説明をするために日本の左側通行で説明をしましょう。高速道路を出たところで、街の中心に向かう方向に曲がりたい車が多くなるのは容易に想像ができますね。普通は高速の出口で一般道とT字になって交わり、そこに信号が付いています。ここのT字の赤信号で留まってしまうと、高速道路の本線付近まで渋滞が延びてしまいます。これを緩和するために信号一つ分の長さだけを逆の車線を走って一般道に入るという方法です。例えばT字で右に曲がりたい場合に、日本では左側通行ですから反対車線の車の通行を横切って右に曲がり左側通行にしなければいけないわけですが、ここの信号機を取り外し、すぐに右に曲がりほんの一ブロックだけ右側通行にします。これでかなり車の動きがスムーズになり、高速の本線の渋滞が緩和されます。当然その一ブロックだけは反対側車線も右側通行になりますが次の信号でお互いに元の左側通行に戻る仕組みになっています。その部分が数字の8の字に似ていることから「8の字作戦」と呼ばれています。

言葉で説明しただけではちょっと分かり難いかもしれませんが、実際に車を走らせてみると表示も分かりやすく中央分離帯もありますから間違って反対側(いつもの正しい車線)に行ってしまうことはありません。高速道路の本線に長い渋滞があって追突事故などにつながることを考えると、この8の字作戦はなかなか良い案だと思いました。大した費用もかかりませんし、スペース的にも以前と変わりません。一般道の白線を引きなおし、信号を付け替える、中央分離帯の低いものをつけて反対側車線にいかれないように導く。この程度の工事なので工事日数も数日で終ります。

日本の大都市での渋滞はなかなか解消されませんが、この8の字作戦から何かヒントがつかめると良いと思います。




aokijuku at 00:00│コメント(0)

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