2015年01月24日

ビュッケブルグ歳時記 101

日本で迎えた新年で嬉しかったこと


 遅ればせながら、皆様、新年、お目出度うございます。
 

 2015年の新年を日本で迎えたのですが、いろいろな良いこと、楽しいことがあった中で最も嬉しかったことをお伝えします。
 一人の小学5年生の少女と話す機会があったのですが、学校の授業で彼女の好きな学科を質したところ、「学活」という返事が返ってきました。私には耳新しい「学活」と呼ばれるこの時間とは、あるテーマについて皆が意見を出しあう時間で、週に1時間行われる授業ということを知りました。彼女の説明から、先週のこの時間では、「チームワークについて」がテーマとして出され、チームワークはどのようなものか、どのようなことに使われ、どんな時に重要な役目を果たすかなどの講義が先生からあり、その先をクラスの皆が考えて話し合ったということを知ったのです。学校でのチームワークから、ボランテイア活動の介護仕事でのチームワークの効用まで話しが伸びたということです。 


 長い間、このような授業時間こそ、日本の学校教育に加えて欲しいと思っていたので、現実に実施されていることを知って、とても嬉しくなったのです。
 「総合学習」が言い出され、直ぐ取りやめになった折りにも、これを「話すことを学ぶ時間」にすればいいのにと残念だったのを思い出します。しかし、今はクラスの皆が意見を言い合うという授業が行われ出した、少なくとも横浜の或る学校では行われている、と知り、「言葉」で物事を運ぶ現代の文明社会に添う学校教育になったと心底嬉しかったのです。普通の人が身につけている知識のほとんどは、学校で学んだことだと云ってよいと思います。それほど学校教育には大きな重量があると思います。そのような場で言論を学ばないのは大きな損失ではないでしょうか。言論は近頃云われているグロバールな人材に欠けてはならないことだと思うのです。


 話した少女は、「黙って聞いていればいいから、学活の時間が好き」なのだそうですが、やがて「意見が云えて、聞いてくれる人達が居るから好きな授業時間」と思うようになるだろうと、この授業の行く末に期待します。
 

aokijuku at 00:05│コメント(0)

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