2014年04月26日
ビュッケブルグ歳時記 83
ドイツの春休みーー復活祭祭日
この国の春休みは標題の通り復活祭祭日前後の2ー3週間です。ですから、クリスマス期間の冬休みと同じく、今は全国の学校が春休みの最中なのです。
クリスマスと違ってイースター(クリスマスと相応してキリスト教の2大祭日なので英語を書きました)がどのような意味を持つか、違う宗教を持つ日本では余り知られていないのは当然だと思いますが、最近は、当地の若い人の22%がイースターが何を表徴しているか知らないということを聞いて、驚いているところです。
このブログを読んで下さる日本の読者の方々に、ドイツの若者より少し多い知識を持っていただけるかと、復活祭について書いてみます。
日本語の復活祭は、ドイツ語ではOstern(オステルン)、英語ではEaster(イースター)です。ローマ字で書いたのは語源が面白いと思ったからです。両方の語に、ゲルマン語では曙光を意味する「東」が入っていて、東は日が昇る方向を表すとともに、キリスト教では復帰とか再来を意味するそうです。ですから復活祭は、十字架に架けられて死亡したイエスが蘇ったことを祝う日なのです。
この祭日の根源はユダヤ教にあり、かっては太陽暦で数えられていたそうです。今使われているゲレゴリアン暦では、「3月21日以後の最初の満月後の第一日曜日」となり、従って毎年違った日が復活祭祭日となるのです。
クリスマスと同じように、イースターにも典型となるものがあります。卵とウサギです。卵は生命を象徴するのは頷けますが、ドイツではウサギが持って来るのです。これは西暦前に行われていた春祭りの名残のようです。前夜、両親が隠した、包み紙が美しいチョコレートの卵が入った巣を、復活祭の朝、探すのが子ども達の行事です。大人は正餐でラム肉で楽しみます。
この他にお知らせしたいことは、春休みが終わった5月がこの国では高校卒業試験の時期に当たるということです。前に書きましたが、Abitur と呼ばれるこの試験は高校卒業試験と同時に大学入学資格試験でもあるのです。この試験合格証を持っていれば、大ざっぱに云って、どの大学でも学ぶことが出来るという証書なのです。このように重要な役目をもつ試験が、春休みのあと、5月に行われるので、
Abiを控えている高校生は、歓喜の月と呼ばれる5月の輝く陽光や、イースターのお祭り騒ぎをものともせず、試験勉強をしています。日本の大学入試に相当するものですが、ドイツの試験の方が試験勉強としての勉強期間は短いこと、受け入れ社会の違いから、また、それまでの学校制度で既にふるいにかけられているため、大学学習の希望者が少ないことなどから、合不合格の切実さは、日本と較べものにならないという気がします。
ある意味で一つの区切りとなるこの試験に合格した生徒は、入学希望大に願書を出すのがこれまでの一般例でしたが、今年は卒業生の約半分がFSJ(FSJとは、ゆとり教育の最高峰と思われるとして前にお知らせした、「自発的に行う社会奉仕仕事の1年間」のことです)を希望しているようです。理由は2年前に、Abitur までの学校期間が今までの13年間から12年間となり、卒業生が2倍に出た年があり、その結果、大学の収容席が不足しているのです。
FSJ の機構も開発され、外国での受け入れが多くなって、今年はアフリカでのボランテイアが多いということです。
この国の春休みは標題の通り復活祭祭日前後の2ー3週間です。ですから、クリスマス期間の冬休みと同じく、今は全国の学校が春休みの最中なのです。
クリスマスと違ってイースター(クリスマスと相応してキリスト教の2大祭日なので英語を書きました)がどのような意味を持つか、違う宗教を持つ日本では余り知られていないのは当然だと思いますが、最近は、当地の若い人の22%がイースターが何を表徴しているか知らないということを聞いて、驚いているところです。
このブログを読んで下さる日本の読者の方々に、ドイツの若者より少し多い知識を持っていただけるかと、復活祭について書いてみます。
日本語の復活祭は、ドイツ語ではOstern(オステルン)、英語ではEaster(イースター)です。ローマ字で書いたのは語源が面白いと思ったからです。両方の語に、ゲルマン語では曙光を意味する「東」が入っていて、東は日が昇る方向を表すとともに、キリスト教では復帰とか再来を意味するそうです。ですから復活祭は、十字架に架けられて死亡したイエスが蘇ったことを祝う日なのです。
この祭日の根源はユダヤ教にあり、かっては太陽暦で数えられていたそうです。今使われているゲレゴリアン暦では、「3月21日以後の最初の満月後の第一日曜日」となり、従って毎年違った日が復活祭祭日となるのです。
クリスマスと同じように、イースターにも典型となるものがあります。卵とウサギです。卵は生命を象徴するのは頷けますが、ドイツではウサギが持って来るのです。これは西暦前に行われていた春祭りの名残のようです。前夜、両親が隠した、包み紙が美しいチョコレートの卵が入った巣を、復活祭の朝、探すのが子ども達の行事です。大人は正餐でラム肉で楽しみます。
この他にお知らせしたいことは、春休みが終わった5月がこの国では高校卒業試験の時期に当たるということです。前に書きましたが、Abitur と呼ばれるこの試験は高校卒業試験と同時に大学入学資格試験でもあるのです。この試験合格証を持っていれば、大ざっぱに云って、どの大学でも学ぶことが出来るという証書なのです。このように重要な役目をもつ試験が、春休みのあと、5月に行われるので、
Abiを控えている高校生は、歓喜の月と呼ばれる5月の輝く陽光や、イースターのお祭り騒ぎをものともせず、試験勉強をしています。日本の大学入試に相当するものですが、ドイツの試験の方が試験勉強としての勉強期間は短いこと、受け入れ社会の違いから、また、それまでの学校制度で既にふるいにかけられているため、大学学習の希望者が少ないことなどから、合不合格の切実さは、日本と較べものにならないという気がします。
ある意味で一つの区切りとなるこの試験に合格した生徒は、入学希望大に願書を出すのがこれまでの一般例でしたが、今年は卒業生の約半分がFSJ(FSJとは、ゆとり教育の最高峰と思われるとして前にお知らせした、「自発的に行う社会奉仕仕事の1年間」のことです)を希望しているようです。理由は2年前に、Abitur までの学校期間が今までの13年間から12年間となり、卒業生が2倍に出た年があり、その結果、大学の収容席が不足しているのです。
FSJ の機構も開発され、外国での受け入れが多くなって、今年はアフリカでのボランテイアが多いということです。
aokijuku at 09:20│コメント(0)│