2013年06月22日
ビュッケブルグ歳時記 63
Sozialstaat
日本の友達からのメールに、「グロバール世論で、ドイツが一番住み良い国という結果が出た」とありました。ドイツは住み心地が良いかと聞かれたら、わたし自身も同じ答えを返したと思います。何故かを考えてみたところ、以前から頭にあった、ドイツがSozialstaat だから,に行き当たりました。標題を何故日本語で書かないかというと、この国で多く使われているsozial何何という言葉がとても多くの意味を含んでいるので、どの訳が一番よく当てはまるのか判らないのです。Sozialstaatを辞書で見ると「社会福祉国家」とあります。この訳からは、西側の国々のほとんどが、健康保険で健康維持を、年金で老後保護をしている等々の理由から社会福祉国家であるということしか伝わりません。
ドイツでは本当に頻繁にsozial =社会的 という言葉が使われます。この意味を正しく言い表せる日本語を知りませんが、「何事も皆で考えて、皆で一緒にしよう」という社会への連帯感精神を意味するが一番合っているかもしれません。
「社会的」は、「社会主義的」に近くなり、これは「共産主義的」かと受け取る人も多いかと杞憂するのですが、わたしの時代には、社会主義の真意を学ばなかったことからくる無知かも知れません。それで、ドイツが現在、キリスト教民主同盟が施政しているにも関わらず、社会主義国家でもあることに目が向かず、自由主義と社会主義はなんとなく矛盾しているように思えた時期が長かったのですが、国がしていることや、人々の考え方を見るにつけ、最近になって、国民皆が社会に連帯して、という精神がこの国を住み心地の良い国にしていると思うようになりました。
この国の基本法20条には、「ドイツ連邦共和国は、民主主義で社会福祉国家である」と明記されています。「社会福祉国家」とは、「全ての国民が、社会面でも政治面でも行動して、それぞれの安全と権利を守るための努力をする国」と、定義されています。「社会福祉国家」という辞書にある言葉を使うのには抵抗があるのですが、他に訳し方を知らないのでこれを使いますが、折にふれ、この国と国民がしている「庶民のためのイイコト」をお知らせしたいと思います。このイイコト達がこの国を社会主義的国家にして、国民だけではなく、世界の人が住み良い国と思う国を作っていることを読み取っていただければ嬉しいです。
小さな例を挙げてみます。或る学校の10学年生は、ある日、文部省を訪れます。省の見学や説明を聞いた後は、全ての生徒が午後の放課後時間になるまで仕事を手伝います。勿論コピーを取るとか、書類の順番をそろえるとか、生徒にできることです。子どもの時代から社会に関わることをさせるのです。このような日をsozialtag(直訳は社会日)と呼びます。小さな奉仕日と訳すると,ここで又、意味が違ってきます。どなたでも、sozialに適する良い日本語を知っていらっしゃる方はコメントに入れて下さると嬉しいです。
今回はドイツで見られる、「政治だけではなく、庶民による、庶民のための社会的行動」を書きました。わかっていただきたいのは「社会的」という言葉の持つ意味の多彩さと、重点です。
日本の友達からのメールに、「グロバール世論で、ドイツが一番住み良い国という結果が出た」とありました。ドイツは住み心地が良いかと聞かれたら、わたし自身も同じ答えを返したと思います。何故かを考えてみたところ、以前から頭にあった、ドイツがSozialstaat だから,に行き当たりました。標題を何故日本語で書かないかというと、この国で多く使われているsozial何何という言葉がとても多くの意味を含んでいるので、どの訳が一番よく当てはまるのか判らないのです。Sozialstaatを辞書で見ると「社会福祉国家」とあります。この訳からは、西側の国々のほとんどが、健康保険で健康維持を、年金で老後保護をしている等々の理由から社会福祉国家であるということしか伝わりません。
ドイツでは本当に頻繁にsozial =社会的 という言葉が使われます。この意味を正しく言い表せる日本語を知りませんが、「何事も皆で考えて、皆で一緒にしよう」という社会への連帯感精神を意味するが一番合っているかもしれません。
「社会的」は、「社会主義的」に近くなり、これは「共産主義的」かと受け取る人も多いかと杞憂するのですが、わたしの時代には、社会主義の真意を学ばなかったことからくる無知かも知れません。それで、ドイツが現在、キリスト教民主同盟が施政しているにも関わらず、社会主義国家でもあることに目が向かず、自由主義と社会主義はなんとなく矛盾しているように思えた時期が長かったのですが、国がしていることや、人々の考え方を見るにつけ、最近になって、国民皆が社会に連帯して、という精神がこの国を住み心地の良い国にしていると思うようになりました。
この国の基本法20条には、「ドイツ連邦共和国は、民主主義で社会福祉国家である」と明記されています。「社会福祉国家」とは、「全ての国民が、社会面でも政治面でも行動して、それぞれの安全と権利を守るための努力をする国」と、定義されています。「社会福祉国家」という辞書にある言葉を使うのには抵抗があるのですが、他に訳し方を知らないのでこれを使いますが、折にふれ、この国と国民がしている「庶民のためのイイコト」をお知らせしたいと思います。このイイコト達がこの国を社会主義的国家にして、国民だけではなく、世界の人が住み良い国と思う国を作っていることを読み取っていただければ嬉しいです。
小さな例を挙げてみます。或る学校の10学年生は、ある日、文部省を訪れます。省の見学や説明を聞いた後は、全ての生徒が午後の放課後時間になるまで仕事を手伝います。勿論コピーを取るとか、書類の順番をそろえるとか、生徒にできることです。子どもの時代から社会に関わることをさせるのです。このような日をsozialtag(直訳は社会日)と呼びます。小さな奉仕日と訳すると,ここで又、意味が違ってきます。どなたでも、sozialに適する良い日本語を知っていらっしゃる方はコメントに入れて下さると嬉しいです。
今回はドイツで見られる、「政治だけではなく、庶民による、庶民のための社会的行動」を書きました。わかっていただきたいのは「社会的」という言葉の持つ意味の多彩さと、重点です。
aokijuku at 00:05│コメント(0)│