2013年01月01日

【From America】「明けましておめでとうございます」

cactusサボテンにサンタ明けましておめでとうございます。
アメリカのウインドゲイト緑です。
今年もアメリカから新鮮な話題をお届けしたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。

日本のお正月といえば「お年玉」という嬉しい習慣がありますね。お年玉は子供たちにとってとても嬉しい一年に一度の日本の風習です。アメリカには「お年玉」という習慣はありませんが、スーパーマーケットのレジなどで様々な寄付を一年中受け付けていますので、恵まれない子供達に何かしてあげたい、と思うときに寄付をするのに大変便利です。
皆さんは日本で「タイガー・マスクという名前を使ってランドセルを贈った」ニュースを覚えていらっしゃいますか? 自分の名前を明かさずに匿名でランドセルを贈るために使った名前が、アニメで有名なタイガー・マスクだったのです。

先日、ドラッグ・ストアーのレジに並んでいると、私のすぐ前で会計をしている30代半ばの男性にレジ係りの人が「子供病院に寄付をしますか?」と聞いているのが聞こえて来ました。アメリカでは買い物に行くと殆どどこのスーパーでも量販店でも、レジの人が毎回必ず店が決めている寄贈先の名前を言って、「XXXに寄付しますか?」と聞いてきます。寄贈先は子供病院だったり、癌治療の研究資金だったり、乳がんの研究だったり、、、と様々です。寄付をした人の名前は、ステッカーに書かれてレジ近くの壁にぺたぺたと貼り付けてあるのが普通です。
その男性は「勿論だよ。10ドル寄付するよ。」と間髪を入れずに答えました。この人はあちこちで寄付をしているようで実に慣れた会話ぶりでした。レジ係りの人が「お名前は?」と聞くと、その男性は「アクション・ヒーローより、としておいて下さい」と答えたのです。私は心の中で「ああー、この人はアメリカ版のタイガー・マスクだ」と思いました。ちょっと肥満気味でスエット・スーツを着ているこの男性は、外見から推測すればアクション・ヒーローとはかけ離れた感じの人でした。しかし、彼の心の中は立派にアクション・ヒーローになって恵まれない子供のために闘っている戦士に見えました。
彼のささやかな寄付がどこかの恵まれない子供にアメリカ版「お年玉」に姿を代えて届けられることでしょう。こんな素敵な人がこんなところに居るのだわ、と思ったことをふっと思い出しただけで、私の心はお正月早々すっかり寒さを忘れ、温かくなりました。

皆様の一年が、健康に恵まれた素晴らしい年になりますようにアメリカよりお祈りしております。


aokijuku at 00:00│コメント(0)

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