2012年06月19日

【From America】「ジューン・ブライド」その2

Wedding_02前回、花嫁はルールに従って4つのある品物を身に着けて結婚式に臨む、というお話をしました。今回はその最後に出てきた「ガーター・ベルト」についてお話しましょう。

日本でも有名なアメリカの結婚式のしきたりとして、花嫁が持っているブーケをもらった女性が次に結婚する、というものがありますね。TVドラマや映画では、出席している独身女性が集まっているところに花嫁がブーケを投げると、先を争ってブーケを取ろうとするシーンがあると思います。この「儀式」ともいえる光景は必ずといっても良いほど結婚式にはつきものです。

ところが、花嫁のブーケほど有名ではありませんが、この「男性版」ともいえる儀式があります。それが、ガーター・ベルトです。今はパンテイー・ストッキングがありますから、昔のようにストッキングをつるすという実用の意味でガーター・ベルトを使う人は少なくなっているようですが、「古いしきたりの名残」として形だけが残っているガーター・ベルトです。必要がなくても花嫁はドレスの下にガーター・ベルトをして式に臨みます。式の後の披露宴で、結婚したばかりの花婿は花嫁の脚からガーター・ベルトを抜き取り、出席している独身男性が集まっているところに投げます。これを受け取った男性が次に結婚すると言われているのです。正に花嫁のブーケの男性版が、このガーター・ベルトなのです。

どの結婚式でもこのブーケとガーター・ベルトの二つの儀式を必ず行うというものではなく、時には婚約している親友に「次ぎはアナタね。幸せになって」とブーケを後でそっと渡す場合や、ガーター・ベルトのシーンはカットするという場合もあります。しかし、今も残る伝統的なアメリカの結婚披露宴の一場面であることは間違いありません。こんなアメリカの習慣を知っていてアメリカ映画を観ると、またひとつ面白さが増すのではないでしょうか。

aokijuku at 00:00│コメント(0)

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