2011年09月27日

【From America】「三人の友人」

車エンジンアメリカのウインドゲイト緑です。
アメリカ生活を安心して快適に過ごすには、三人の良き友が必要である、と言われています。その三人とは、医者、弁護士、そして有能な車のメカニックだそうです。

医者は自分が病気になった時に、命を助けてくれるから必要なことはわかります。弁護士は、訴訟社会であるアメリカで、いつ、どんなことで訴えられるかもしれないので、安心して自分の弁護を頼める弁護士が必要だというのもわかります。しかし、どうして有能な車のメカニックなのかな? と思いました。

アメリカは車社会ですから、どこへ行くにも車が必要です。大切な仕事のミーテイング、学校の大事なテストの朝、車で出かけようとして車のエンジンがかからなかったらどうしましょう? 途中で車がトラブルを起こして、遅刻してしまったらどうしましょう? 車の調子がアナタの人生を変えてしまうかもしれない位に大切なこともあるでしょう。

アメリカの南部にはこんな噂があります。よそ者を嫌うという閉鎖的な文化が生んだ噂だとは思いますので真偽の程はわかりません。そのつもりで聞いてください。
その州以外のナンバーの車がガソリン・スタンドに給油に来ると、親切そうに「長距離を走って来たのだから、念のためにエンジンの調子を見てあげますよ」と言って、ボンネットを開けてチェックしてくれるそうです。「大丈夫です。どこも悪いところはありませんよ」と言って、客を送り出します。親切な人だったわね、とドライバーは気持ちよく走り去りますが、ちょっとすると車の調子がおかしいのに気づきます。仕方なく、近くのガソリン・スタンドに駆け込みます。そこでも、親切な対応で車の不具合をすぐに修理してくれて、また感激。この州の人たちは皆 親切なのね。と思うことでしょう。しかし、これは最初のガソリン・スタンドと次のスタンドが「グル」になって仕組んだ罠なのです。どこも悪くない車を親切そうにチェックしてくれたと見せかけ、実は車に細工をします。そして、次のガソリン・スタンドに仕事を与えて儲けさせて上げると言うトリックなのだそうです。勿論、仕事を上げるのはお互い様で、替わりあってお客を送りあっているというわけです。
これは噂に過ぎませんが、上記のような話が広まっていますから、南部の方に行ったら気をつけろ。出来るだけ前の州で給油をして、その州ではガソリンを入れないで走り去るように。などとも言われているのです。

これはただの例に過ぎませんが、自分の住んでいる地元でも、本当に信頼できる車のメカニックに車の修理を頼まないと、車にどんな細工をされるかわからない、というのがアメリカ人の考え方なのでしょう。

しかし最近は車のエンジンも「ブラック・ボックス」のように全てが箱の中に入ってしまい、コンピューターで制御されてきましたから、有能な車のメカニックが手を出せない部分も多くなってきているようです。そうなると前述のこの言葉、三人の良き友のメンバーも変更しなければいけないかもしれません。医者と弁護士、そして有能なコンピューター・エンジニア、なんて言葉にとって代わる日も近いのかも知れませんね。

aokijuku at 00:00│コメント(0)

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