2011年08月30日

【From America】「アメリカの不動産物件」

家セールアメリカのウインドゲイト緑です。
リーマン・ショックという言葉で表現される「アメリカの住宅ローン破綻」が原因でアメリカが世界の経済界に与えた影響は絶大です。
では、アメリカの不動産は現在どうなっているのでしょうか?

アメリカの不動産はバブルがはじけて不動産の価値がぐっと下がってしまいました。不動産が高値の時に家を購入した人は、現在の家の価値よりもずっと高い金額のローンを返済しなければなりません。中には、頭金なしで全額をローンで返済しようとしている人もいますから、大黒柱が仕事を失ってしまった場合、どうやっても高額のローンを毎月返済することは不可能です。

ローンが払えないとなれば、銀行が物件を差し押さえてしまい、家は没収されます。その一歩手前で家を売却する方法が「ショート・セール」と呼ばれる方法です。ローンを組んでいる金額よりも低い「現在の市場価格」で家を売却し、売却と同時にその全額を返済する代わりに「差額を銀行が免除してくれる」という嬉しい特典です。
銀行は勿論ローンを全額払ってもらいたいですが、それが不可能な場合、ずるずると引きずって家を没収したとしても、売りさばくのに時間がかかる。売れるという保障もない。こんな「焦げ付いた物件」をたくさん抱えるよりも、多少の損をしても差額を免除して、貸し付けたローンの返済をしてもらったほうが楽である、という考え方から生まれた方法がショート・セールです。

あちこちに不動産物件の売却の看板が出ていますが、多くはこのショート・セールと思われます。売却の理由は公の情報ですから、ショート・セールの物件と聞けば「値引きにも応じてくれそうだ」という点で買い手にとってはまたとない「お買い得」のチャンスです。ショート・セールで物件の売買が成立すれば、ローン地獄から開放される売り手、安い価格で購入できて嬉しい買い手、焦げ付きそうなローンを回収できた銀行、という全員がハッピーになれる良い方法なのかも知れませんね。

aokijuku at 00:00│コメント(0)

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