2010年12月02日

【青木塾便り】その77 教育について─その2─「挙手について」

日本テレビの「笑点」で答えが分からなくとも手を上げる落語家が笑いを誘っていますが、彼は青木塾有田さんの中学の同窓生です。
 アメリカにもセミナー等でQ&Aの時間になると会場で誰よりも早く手を上げる人がいました。彼は日本から来た方でそうすることによって自分を売り込むと割り切っていました。真っ先に手を上げるのも大変な能力が要ることで、簡単には出来ないことでしょう。
 わが国でも講演会で今は挙手する方が増えてきましたがアメリカに比べるとまだまだですね。この手を上げることに関して「松下幸之助 元気と勇気がわいてくる話」PHP文庫岩井虔著に松下幸之助が言っていることをご紹介させてください。
質問の手を上げれば昇格
 「講演や研修会で時間があるとき、皆の意見も聞きたいから、何ぞ質問ないか、と言うてできるだけ質問を受けることにしていたんや。そんな時パッと手を挙げる従業員の名前を覚えておく。」覚えてどうするんですかの質問に、「昇格や。」
 昇格と言うのは半分まあ冗談だろうと思いながら話を続けますと、実に思いがけない返事が返ってきました。
「忙しいけれどわしは上に立つ人間やから、大事だと思うことは何でも率直に語っている。そのわしが、何ぞ質問ないか とわざわざ言うとる。この忙しい松下幸之助の時間をタダであげようと言うとるのに、これを欲しいという者ががここに誰かおらんのか、と言う気持ちもあったんや。
 もちろん手を挙げるためには、何を聞こうかという問題意識が必要やな。またちょっと勇気もいる。でもわしが、質問ないか、と聞いた瞬間に、これを千載一隅の好機と考えられるかどうか、そしてパッと行動で示せるかどうか、いや、実際そういう人を偉くせずして誰を偉くするんや」
 さすが松下幸之助はいいことを言いますのでご紹介させていただきました。

kiyoshi_kawabe at 00:00│コメント(0)

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