2009年12月21日
【From America】 「アメリカのスモッグ・テスト」 その2
前回、アメリカのスモッグ・テストのお話をしましたが、その続きです。
近所のガソリンスタンドでスモッグ・テストを受けた後、排気ガスが基準値内であるというその用紙のコピーを持参してDMVまで出向いて車のナンバー登録更新手続をしてもよいのですが、待ち時間が長いので、希望すればオンラインを使ってクレジット・カードで支払いを済ませることも出来ます。手続が済めば、郵送で一年間有効のステッカーを送ってきてくれます。このステッカーは、日本でいうならば車検に合格しました、というシールに当たるものです。日本では車のフロント・ガラスにステッカーを貼りますね。アメリカではこのスモッグ・テストに合格して車のナンバーの登録更新料を支払うと、有効期限を示す小さなステッカーが送られてきます。それをナンバー・プレート(車体の後ろ側)の右上に貼っておく事が義務付けられています。このステッカーの更新を怠れば、その車は道路を走ることができなくなりますから、必ず行わなければいけない大切なことです。
しかし、このスモッグ・テストは排気ガスについてだけで、それ以外にブレーキの状態やファン・ベルトの交換、ボルトやナットの締まり具合を検査するようなことは必要がありません。日本に比べれば、検査が緩やかとも言えるかもしれませんが、排気ガスの濃度でその車の状態は殆ど判る、という考え方なのでしょうか。アメリカの男性は自分で車の整備をすることを趣味にしている人も多く、オイル交換、タイヤのローテーション、部品の交換など、自動車整備士顔負けの仕事を自宅のガレージでやってしまう人もいます。ちゃんとスモッグ・テストに合格すれば、後の整備は自分でやってもOKなのがアメリカです。
自分の車の整備や安全に関しては自分の自己責任でやってください。でも、環境に影響を与える排気ガスに関してはお役所が厳しくチェックしますよ。というのがアメリカ・ルールのようです。環境汚染対策として厳しい基準を最初に設定したのがカリフォルニアで、他の州もそれに追随した形になっています。
midori_windgate at 19:55│コメント(0)│