2024年11月

2024年11月26日

【From America】「ブラック・フライデー・セール」

アメリカのウインドゲイト緑です。

年末に向けてあちこちでセールが行われていますが、最近になって日本で見かけるセールに「ブラック・フライデー・セール」がありますね。消費者にとって、セールの理由はなんでも良くて、安いことが嬉しいですが、この名前の由来を考えたことがあるでしょうか?

日本のセールには様々な物があり、初売りセール、新生活応援セールなど、毎年必ず行われるもの。あるいは、野球のチームが優勝したことを祝う「優勝セール」や「閉店セール」のように予定になかったけれど急に行われるセールなど、色々ありますね。日本のセールは名前を聞けば、何故セールが行われるのか? 名前から分かるのですが、このブラック・フライデー・セールは理由が良く分からない、という人も多いのではないでしょうか。
これはアメリカのセールを真似したものです。11月の第四木曜日がアメリカの感謝祭に当たるので、その次の日である金曜日のフライデーからは大々的なセールがあり、ここからアメリカのクリスマス商戦が始まる日なのです。金曜日だからフライデーは分かったけれど、何故ブラックなのか? 不思議に思いませんか? ブラックという言葉は何だか悪い響きがありますね。消費者は安いものが買えるから嬉しい。企業や小売店は売り上げが上がるのだから嬉しい。どこがブラックなのでしょう? 

秋感謝祭デコレーション不思議に思って、アメリカ人にブラック・フライデー・セールの名前の由来を聞いてみました。すると納得の答えが返ってきました。経理の帳簿でマイナスは赤字、つまりレッドですね。プラスのもうけが出れば黒字、つまりブラックです。一年間赤字続きだったものを、この時期にセールをして黒字に転じましょう、という意味で経理の黒字から取ったブラックが付けらえた、ということらしいです。

本来は感謝祭の次の日の金曜日から始まるブラック・フライデー・セールですが、前倒しで11月の半ばころから始まるこのセールです。どうぞ日本の皆さんも、感謝祭は祝わなくてもセールだけはアメリカ風に楽しんでくださいね。

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2024年11月23日

ビュッケブルグ歳時記 333

アンペル連合党の破滅後は?


 FDP( 自由民主党)の経済大臣 Lindnerの退職 から、アンペル連合党の政治が崩壊し、現在、この国の政治が停止状態にあることは日本にも報道されていると思います。この始末は多分、2025年の2月に新たに選挙が行われて、新しい政党、政治家が選ばれ、国会が新しくなり、政治を行うという結果になるというのが今の所のドイツの政治社会状態のようです。

 その中で今、一番国民の興味を惹きつけているのが、新しい国会になった時、新しく選ばれる首相が誰かということのようですので、それについてお知らせしてみます。


 今までの首相、SPD(社会民主党)のオーラフ・ショルツか、現在の防衛大臣、これも SPD のボリス・ピストリウスの二人が候補に上がっていて、この二人の力量が、測られ、比較されているのです。

* ショルツ首相は今まで首相として大層な仕事してきたが、今になってみると残念ながら”アンペル連合党の仕事であった”と 悪評になる可能性が大きい。そこから首相の席はピストリウスに譲らなければならない可能性が大きい。

* そしてまた、国民の中ではアンペル連合党の崩壊の元になったと誤解する者が多いという不公平な状態にになっているのも残念。

* ショルツ首相のウクライナ戦争に対する処置も立派であったにも関わらず、コミュニケーションが行き渡らなかったなどの酷評があったのは残念である。


 ここまで書いて、あとは夜8時のニュースを聞いてからと思っていたのですが、そのニュースで防衛大臣ピストリウスが総理大臣選挙に立候補をしないとの声明を出したことが発表されました。11月20日と21日の新聞の政治欄の大半を使って、二人の業績を市民に知らす記事の半分が無駄になってしまったわけです。

 このニュースで、来年の選挙でどの党の代表者が新しい首相になるか、全くわからなくなってしまったのです。選挙の後、首相が決まった時にはお伝えしますので、今回のBlogが中途半端なことをお許し下さい!

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2024年11月09日

ビュッケブルグ歳時記 332

トランプ米新大統領の誕生について


 昨日、終局のあった米大統領選出の結果が、ドイツの経済界にどのように影響するかとのベルリン新聞記事が目入りましたのでお伝えしてみます。

* 現在、アメリカ在の独の産業はそのほとんどが満足な業績を上げているのだが、トランプ大統領になって産業政策がより厳格になる可能性はあるのかという問いに対する答えとして、例えば商業のバリケードが多くなったり、商品納入方法に障害が出てくる可能性はあるが、世界の他の地域よりも、対アメリカの方が処理しやすいと思うという意見が、答えとして独の商工会議所から出ている。

* この国の商工会議所は、月曜日に3500社の海外業者に対して次ような問いを出したのだが、ーこの3500社の55%が在アメリカの会社であるがー 8%の会社だけが ”見通し悪” との答えで、38%の会社は今後12ヶ月の見通し ”良し” との見解である、との結果を発表している。27%の会社、特に、自動車会社、機械製造社 などの会社は米国からのXXを望んでいる、との状況を発表している、

* 「新しい大統領になった」ということは起業家達にとってある種の ”緊張” をもたらす。この緊張とは「投資を控える」ということである。このような結果になる場合を考えて、経済界が一時期、活動を控えるということも考えられる。

* アメリカで事業をしているドイツの会社の37%は投資額を増やそうとしている。18%は減らそうとしている。この事実はアメリカの経済界にとって良い将来を示すものであると言える。「新しい大統領になることがこの経済界の状況をネガテイブな方向にならないことを望む」というのがドイツの経済界からの声である。

* 相手国の選挙はがドイツの実業家にとって問題になるのは ”関税” である。この税問題は大西洋の向こう側の国々との問題だけではなく、中国とメキシコとの問題にもなってくるのでもあるから。

* このような事業に関する問題点が来春早々に米国にくるかという問いに対して49%の実業家が肯定の返事をしている。21%の実業家はその後に何らかの制限が強いられるだろうとの意見で、33%の意見は納入網の制限が加わるだろうとの意見。このような障害があっても、アメリかの市場はドイツにとって重要な市場である。

* 約1Million のドイツの企業家とそこでの労働者の会社の行末は揺るぎがないと思われる。46%の会社創立のプランも聴こえてくることは、アメリカ市場が ”経済成長激励所” であることを意味している!


 このような事項が、昨日の米国大統領決定に次いで出た新聞記事です。

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2024年11月05日

【From America】「エッグ・パーティー」

卵アメリカのウインドゲイト緑です。

皆さんは「エッグ・パーティー」と聞いて思い浮かべるのは、鶏の卵のことかな? と思う事でしょう。卵を使った料理やお菓子で何かを祝うのかしら? イースターの準備かしら? 私も最初にこの言葉を聞いて、そんなことが頭をよぎりました。

これは女性が「将来的に」子供が欲しいと思った時の為に、自分の卵子を冷凍にして、その事を祝うパーティー、ということなのだそうです。つまり、今は結婚していない、又は子供を作りたいと思う相手に出会っていない、けれど、将来的に(!)子供が欲しいと思った時の為の準備をしておく、ということなのです。

アメリカは女性の卵子や男性の精子を冷凍保存しておく、という事が盛んに行われています。私の友人は、子宮がん検診で、がん細胞が見つかったわけではないけれど、異形成の細胞がみつかり、将来がんになる恐れがあることから、子宮を摘出することになりました。子宮を失えば子供を産めなくなる、というのが一般的な考えですが、アメリカでは代理母というシステムがありますので、自分の卵子を冷凍にしておけば、将来的に自分と血がつながった子供を作ることが可能なのです。お医者様から当然のことのように、どうしますか? と聞かれたそうです。

これってなんだか映画の世界かしら? と思う方が多いと思いますが、芸能人は有名人だけではなくて、ごく普通の人たちがこの卵子を冷凍することが可能で、産婦人科のお医者様は子宮摘出をする患者さん、或いはガンで抗がん剤治療をする女性患者さん達には、この選択肢を提供しているそうです。
様々ながん治療で卵子に影響が出る前に、年齢的に若くて卵子が元気なうちに、健康な卵子を冷凍にしておくことは将来の選択肢が増える、ということのようです。

アメリカでは結婚していないと子供を作ることが出来ない、というような観念はないので、シングルマザーの中には未婚のまま子供だけを授かる、という選択をする人もいます。日本では離婚(又は夫と死別)した女性がシングルマザーになる、という図式が普通です。しかし、経済力があり、子供(家族)が欲しい女性には、こんな選択肢があるのですね。これはいつでも良い、という訳にはいかず、子供を育て上げるには年齢に制限があるので、ある時期になって、子供が欲しいかどうかを決断する女性もいるようです。その時の為にも、若い間に自分の卵子を冷凍にしておきたい、というのが今のアメリカの流れのようです。

今回のエッグ・パーティーとは、赤ちゃんが生まれる前にするベビーシャワーという名前のパーティーの前段階の卵子冷凍シャワーということなのですね。

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