2022年05月

2022年05月31日

【From America】「メモリアル・デー」

アメリカのウインドゲイト緑です。

flagアメリカのメモリアル・デーは5月の最終の月曜日で、夏の始まりとも言われています。メモリアル・デーの意味は戦没兵士追悼の記念日です。今でこそ兵役の義務はなくなりましたが、以前はドラフトと呼ばれる制度があり兵役義務になっていたため高齢の人達は皆と言って良いほど一度は軍に勤めたことがあります。アメリカ人が愛国心を再確認する祝日の一つです。一方、一般的には初夏の訪れを伝える祝日でもあり、BBQをはじめとする屋外での集まりの開幕でもあります。

BBQといえばアメリカ男子の出番です。デッキで肉を焼くのはアメリカ男子の役目とも言われているほどで、自分でBBQソースを作ってしまう人も沢山います。BBQソースも地域によってスパイシーな味を好む人、甘い味を好む人、それぞれですから、市販のBBQソースも実に沢山の種類があります。レストラン独自のBBQソースもあり、食事をしてソースが気に入るとソースを持ち帰りに購入できるところも多いです。
BBQソース写真をご覧になってもわかるように、様々なBBQソースが売られており、どれを選んで良いか迷ってしまいます。肉の焼き加減は大切ですが、ソースは味付けに実に大切な役目をしています。

日本でも川原やキャンプ場でBBQパーテイーが行われると思いますが、今年は市販のソースではなくてホームメードのBBQソースに挑戦するのも面白いかもしれませんね。

ハッピー・メモリアル・デー!


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2022年05月28日

ビュッケブルグ歳時記 273

Christi Himmelfahrt ー  父の日

 5月26日の木曜日はこの国では”イエス昇天の日”と呼ばれる休日です。ドイツでは法的休日のほとんどがクリスマス、イースターのようにキリスト教が基礎になっています。

 表題を訳すと Christi=キリスト、Himmel = 天 fahrt = 走行 となり、イースターに蘇ったイエスが、40日間、弟子たちのいる地上で教えを行った後に、天の父、神の元に帰った日という意味になります。ですからこのキリストの昇天日はイースターの39日後の木曜日ということになるのです。
 気候から見ると春の盛りの時期に当たります。

 日本では「父の日」と呼ばれる(休)日はあるのでしょうか。「母の日」があるのは知っているのですが。

 この国では1934年にこの日が法的休日になったのですが、それと同時この日を「父の日」または「男性の日」として祝うということを認めることになったのです。

 この様な日が出来た歴史や、その様子をお伝えしてみます。

 米國では1910年に「母の日」が決められ、その直後に父の日も決められたそうですが、曜日はドイツと違い、6月の第3日曜と決められ、1974年のニクソン大統領時代に法的休日となったそうです。この例は仏、英、ハンガリー、トルコがとり、伊、ポルトガル、スペインは3月19日が「父の日」となっているそうです。
 
 ドイツの「父の日」は、上記のように宗教観が元にあるのが少し違う様ですが、「父の日」としての中身は同じ様に思えます。
 この日の始まりはベルリン周辺の住民の男性達が、父親だけではなく、男性だけが集まって何かをしたい、との希望が大きくなったことが元で、連隊というか部隊を作って仲間達で1日を楽しみたいという発案が基だということです。昔の「紳士の会」と呼ばれた馬での乗馬会の名残かもしれません。そしてこの相談場が、あるビール会社で行われたことが「柔らかい男性行事日」となったということです。
 この「柔らかい」の意味は、昔のキリスト教宗教行列でもアルコールが、祭司によって祝別された聖水よりもモテた、ということが基礎になっていると言われているのですが、この男性の日にはアルコールが大きな位置を占めているのです。

 春の緑が濃くなった5月末のこの日には、自転車やこの国では Bollerwagen と呼ばれるリヤカーの様な手押し車に飲み物や食べ物を積んで、老若を問わない男性のグループがそこここで笑い声を立てながら、自然とアルコールを愉しんでいる郊外風景が見受けられます。
 今は男性グループだけではなく、家族を基礎とした軽い自然鑑賞日として楽しんでいる風景をみかけることも度々です。
 
 またこの日の礼拝も、山とか芝生とかの上での野外礼拝が行われるのが多い様です。金管楽器の合奏やゴスペルが奏楽です。


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2022年05月24日

【From America】「鳥たちのラブコール」

アメリカのウインドゲイト緑です。
春真っ盛りのニューイングランド地方です。花が咲き始め、鳥たちがさえずり、春の到来をあちこちで感じます。鳥たちは恋のお相手を探すために美しい声でラブコールを交わしています。

cardinalインターネットのお陰で沢山のことがキーパッドを操作するだけで出来るようになりました。鳥の種類を探すのには写真がとても便利です。赤い色のカーデイナル、胸がオレンジ色のロビンなどは私の朝のウォーキングによく見かける鳥たちです。姿が見えなくても、鳴き声でどんな鳥がさえずっているのかを検索することも出来ます。そして、オスがメスを探すために送る特別なラブコールもボタンを押せば簡単に聞くことが出来ます。

先日、窓を開けていると庭木にとまった鳥が美しい声でさえずっているのが聞こえて来ました。早速、インターネットで検索をしました。それがオスのラブコールだと分かったので、メスの返礼コールをインターネットで再現してみました。すると、このオスは近くにメスがいると思ったらしく、またそのラブコールのさえずりを返してきました。面白くなって、またメスのラブコールをコンピューターで送ると、またお返事のラブコール。最初は面白がってやっていましたが、絶対に叶わないこの恋の行方に、ラブコールを送り続けるオスの鳥に申し訳ない気持ちになり、心の中でごめんなさい、と言ってインターネットの返礼コールを止めました。

鳥の世界ではオスが大奮闘します。 我が家の裏庭には巣箱を取り付けています。美しい青のブルーバード用の巣箱には、一生懸命にオスがひとりで巣を作ってメスを連れてきて、メスがその巣を気に入ってくれたらその恋が成就する。駄目ならその巣はもったいないけれど使われない。ということが起こります。しかし、鳥の世界にも要領の良い種類もいて、ブルーバードが作っても使われなかった巣を「これはチャンスだ」「即入居可の物件を発見」とばかりに使ってしまうフィンチという種類もいます。鳥の世界の生活ぶりを眺めるのもなかなか面白いです。

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2022年05月17日

【From America】「ケンタッキー・ダービー」

アメリカのウインドゲイト緑です。

日本の皆さんは、競馬と聞くとどんなことを思い浮かべますか?日本の公営ギャンブルと思うでしょうか? それとも英国の皇室の皆さんがお洒落をして出かけるソーシャルな場所と思うでしょうか? 又はアメリカのケンタッキー州で行われるケンタッキー・ダービーを思い浮かべるでしょうか?

ダービー5月7日土曜日はアメリカのケンタッキー州で行われる1年に一回のケンタッキー・ダービーの日でした。日本でも競馬好きの方々の中には興味を持っておられる方もいたと思いますが、日本の一般の方々はアメリカ人ほど興味を示すことは無かったと思います。

アメリカ人はどんなイベントでも受け入れて、それを理由にパーテイーをするのが実に上手な国民だと思います。たとえ特定の馬にお金を賭けても賭けなくても、みんなで集まってケンタッキー・ダービー独特の飲み物や料理を作って集まり、レースの行方を見守り、自分の応援している馬がどうなるかに一喜一憂して楽しみます。ケンタッキーまで出かける人、自分の家の近くの場外馬券売り場で馬券を買う人、もいますが、勝敗や儲け金は関係なくて、そのイベント自体を楽しむ、事が一番だと考え、パーテイーに重点を置く人が沢山います。
今年のケンタッキー・ダービーは日本からの馬が出場するということで、私も特に興味を持ってテレビで行く末を見守っていました。前半には頑張っていた日本からの7番のクラウン・プライドでしたが、最終的には思いもよらない結果になり、21番のリッチ・ストライクが優勝しました。勝負は水もの。誰にも結果は分からないですね。

ケンタッキーといえば、バーボンの本場です。日本ではスコッチ・ウイスキーが有名ですが、アメリカ産のバーボンは原材料の51パーセントがとうもろこしで作られるお酒でバーボン・ウイスキーもなかなか良い味です。このバーボンで作るミント・ジューリップという飲み物がケンタッキー・ダービーの飲み物です。作り方は実に簡単です。ミントの葉をつぶして香りやオイルを出して、シンプルシロップと呼ばれる砂糖水を加え、そこに沢山のクラッシュ・アイスを入れて、バーボンを注げば、ミント・ジューリップの出来上がりです。
暑い夏には最適の爽やかな飲み物です。皆さんも一度試してみてください。
日本でもケンタッキー・ダービーの気分が味わえるかもしれません。


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2022年05月14日

ビュッケブルグ歳時記 272

市民を助ける小包!

 パンデミーとその後に起こったウクライナ戦争によって、今のドイツはエネルギー(電気、ガス、ガソリン etc.)代や食料品の値上がりが異常に高くなって、40年以来のインフレとなっているのですが、これは経済問題だけではなく社会福祉政策問題でもあるとして、四月の末に政府は国民のために Entlastungspaket = 軽減小包 を決議し、実施を始めるのです。この小包にかかる費用は15 Milliarde ( Milliarde とは Million(百万) の1000倍)ということです。
 内容を簡単にお知らせしてみます。

* 300ユーロ(エネルギー値上がりのために一括して支払われる)
  =全ての被雇用者と公務員に、9月に雇用者から月給と共に支払われる。

* 100ユーロ(子供ボーナスとして、子供のいる各家庭に)
  =7月に、持つ子供の全てに一人当たり100ユーロが支払われる

* 9ユーロ切符
  =5月にon-line で売り出される9ユーロ・テイケットでは、6、7、8月の3ヶ月間は国民の誰でもが近距離交通機関(バス、トラム、地下鉄、電車など)を好きなだけ使うことができる。この切符で小旅行もできるわけです。

* 6、7、8月の3ヶ月間、政府はガソリンの税金を30セントに、ヂーゼルのを14セントにと、安くする。

* 社会保障を受けている人たちには200ユーロが一回のみ授与される。

* 奨学金を受けている学生だけではなく、普通の学生に対しても下宿代の援助など、学ぶ者への援助も考慮されている。


(* これは Entlastungspaket の中には入らないのですが、この国では今年も年金は増額されます。東は6.12%,西は5.35%と40年以来の高い%ということです)  

 このような、国家が国民のために考えている援助の実例を見ると、デモクラシーという国民が自分達で選ぶ政治の形式に頭が下がる思いがします。
 昨年の選挙でドイツはアンペル(信号色)連合党が主権を取り、その中の主党の社会民主党のショルツ氏が首相となったわけですが、社会民主党という全部の国民、特に下層の国民を忘れない政党の政策に感心してしまいます。

 ショルツ 首相は、4月の末に首相として初めてのアジア訪問で日本を訪れたわけですが、その折りに日本のウクライナ援助(日本も武装国ではないが、ウクライナ戦争ではドイツと同じ様に武器を提供することになった)に感銘して、日独の両国は”肩を組む親友”として今後、新しい世界観を持つ世界を作り出すG7(経済主要の7国)の主要国として協力してゆきたいとの希望を表明しています。

 また新しい世界作りにはデジタル化や、二酸化炭素なしの工業に加えて、水素工業の発展に力を入れるべきとの意見を強調しています。

 まだ収支のつかないウクライナ戦争を思うと、この様な国民が選ぶ政治の良さに本当に感謝の気持ちが湧きます。 


aokijuku at 10:46|この記事のみを表示コメント(0)
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