2017年06月

2017年06月10日

ビュッケブルグ歳時記 156

民主主義にまつわり・・・


 日本では余り知られていないように思われますが、5月になるとヨーロッパでは
毎年、Eurovision Song Contest(ESC) = 流行歌(ポップ、ポピュラー・ソング)祭りと銘打つコンテストが催されます。判り易く云うと”シンガーとソングライター・コンクール”です。今年は62回目として5月13日に、42カ国参加の最終会がウクライナ首都キエフで行われ、その模様は全ヨーロッパに向けて、多分世界に向けても、テレビで実況されました。この土曜日の夜のゴールデンアワーは、舞台一杯の、輝く光と色彩と創意に溢れた装置の中で歌う、これまた眼を見張るような様々なステージ衣装のシンガー連の独占放送が深夜まで続くのです。


 ESCは1954年に創られたローロッパ放送組合が基で、1993年のEU圏設立とともに、スイスを主国として、ヨーロッパを、よりモダンに、より多彩に、否ソ連的に、放送網を通じて世界へ紹介しようと意図した中の一つとしてヨーロッパ・ポップ・フィクションを創ろうとしたことが起原だそうです。ですから対象はポップ音楽であったわけですが、ポップ音楽愛好者達が、ユーチューブとか ツイッターなどを用いて年々会合を続けるうち、市民運動や戦争反対などの様々な世情の影響を受け、微妙に政治性を帯びてきて現在の姿となったようです。


 例えを挙げてみます。
 1971年には「今ある世界は」と題する対環境の歌がドイツ代表となりました。10年後にはこれもドイツの歌手が、「少しでも平和を」と核反対を訴えた歌を唱って優勝しています。2009年のモスクワ市開催の際には同性者達の大デモがあり、2013年マルモー大会ではレスピアンの歌手とコーラース女性との舞台上でのキス・シーンが、自国での禁止令に対する反抗としてアピールを行っています。そして、その後、既述の女装した男性コンチータ・ブルストがウイーン市の会で同性者解放を歌い上げています。
 イスラエルからも参加していることも書き添えておきます。


 なぜ 民主主義にまつわること・・・というテーマに、ソングコンテストの模様をご紹介したかというと、ドイツ人だけではなくヨーロッパ人の「政治好き」が目に入るからなのです。流行っている歌を楽しむだけではなく、何かの集団が創られたり、人が集まる機会があると、その機会を利用して自分たちの住んでいる社会をよりよい社会にしようと声を挙げることに気が付きます。これは多くの市民が、自分たちの社会をもっと良くしたいという考えを何時も持っているということだと思います。そして外界に向けてそのための意志表示を忘れないということは、政治好きと云ってよいと思います。これは政治が身近にあることから出来ることで、よい社会作りが政府だけの仕事であると思ってはいない証拠ではないでしょうか。自分たちも参加しようという気を持っているように思われます。こう思うことから、政治を民がする、との民主主義を人々の考えに浸透させることは是非、必要なことで、それには政治が何時も傍らにあるような生活環境をつくり、子どもの時代から政治感覚を養ってゆくことが必要だと思われます。
 政治を変えるには社会を変えなければなりません。社会を変えるには教育を変えなければなりません。そのために、民主主義についての勉強を改めて行い、それを子ども達に教育し、この制度が身じかになるような社会作りをすることが、発展した世界社会には必要だと思います。


aokijuku at 00:30|この記事のみを表示コメント(0)

2017年06月06日

【From America】「MARSチョコレート」

M&M02アメリカのウインドゲイト緑です。

世界中で一番のチョコレート会社はどこでしょう? と聞かれたら、皆さんはどの会社を思い浮かべるでしょうか? チョコレートといえばスイスとかベルギーが有名だから、ゴデイバかな? リンツかな?
日本の皆さんはMARSチョコレートと聞いても知らない人が殆どでしょうが、M&Mチョコレートと聞けば知らない人はいないくらい有名でしょう。
実は、世界中で一番のチョコレート会社はこのM&Mを作っているMARSチョコレートなのだそうです。何と年間1000億円もの売り上げがあるそうです。

M&M01M&Mといえば、あのカラフルな色の小さな丸いチョコレート。「手で握っても溶けないが、口の中に入れれば溶ける」というキャッチフレーズで、子供にも大人にも大人気です。M&Mシリーズにはプレーン、中にピーナッツの入ったもの。ピーナッツバター味、といろいろありますが、これに今度はキャラメル味が加わるそうです。更には、M&Mシリーズだけでなく、ナッツやドライフルーツの入ったスナック菓子に進出して、市場を独占しそうです。

高価なプレゼントに使われるゴデイバなどの消費よりも、毎日気楽に手に入るM&Mシリーズを製造する会社が勝者になる、というのも興味深いです。




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