2017年04月
2017年04月08日
ビュッケブルグ歳時記 152
大切な「話し合うことについて」 3
「話すこと」を学校で教えるべきではないかと書いた先回の意見に対して、拍手を頂きました。理解して、賛同して下さった証明となる拍手はとても嬉しかったので、この場でお礼を表明します。ありがとうございました!
3回めのタイトルは、1、2にあった「外交に」を取除きました。理由は、既に、学校教育から社会生活に至るまで、話すことの重要さがよく行き渡っているという印象のあるこの国で、またまた別の角度から、このことの重要性を確認させられる事項が目に入ったのです。すこし、焦点が外れるかもしれませんが、これも皆様にお伝えしたいと思います。
「医学部学習課程における革命!ーーー将来、医者を志望する者は患者と話ができることが条件」が、3月末日の一新聞記事の見出しでした。
そしてこれは、2020年に改革される医学部教科課程に、医者になる資格として医学知識習得だけではなく、社会的連帯感とコミュニケーション(この言葉は広い意味を持っているので、適切な訳はわかりませんが、ここでは言語による伝達手段かと思います)育成教科が加えられる、との改革説明でした。
この説明を少し詳しく書くと、次のようになります。今までは医学部志願者の選択はアビチュアー(高校卒業=大学入学資格試験)の点数で決められていたのですが、改革後はこれに老人ホームとか障害児施設で働いたなどの、社会的奉仕仕事、またはコミニュケーションに係わる仕事の実習をしたとの証明が資格項目に追加される。そしてその上に、大学医学部教科に、既述の、社会における、社会のために必要な公共精神を育む人間形成教科が追加されるということです。
”平たく、判り易く言うと、患者と話し合える状態にある学生だけが、医者となれるということだ”との付け足し書きがありました。
この3年後の改革案の根底には、この国でも兆候が大きくなっている長寿社会の老人医療への思惑や、現在この国が悩む地方の医師不足などへの対策があるのです。
またドイツにはAllgemeinmedizin(一般医学。専門医ではない)という部門があり、この部を終えた医者の多くがいわゆる開業医となり、患者と初めて相対をすることになるのです。その後、患者の病気の如何によって専門医や病院に回されるというのが一般の治療過程です。ですから特に、この一般医学を専攻する医学生は、患者の身になって、病気だけではなく、その患者のおかれている心理、環境、経済状態などを理解し、共に話し合える医者になることを望まれ、そこから福祉精神を含む社会的人間形成が医学部課程に追加されるというわけです。
ここでも、人と人が話し合える環境作りが忘れられていないわけです!
この記事には様々なことが含まれているように思えます。
人間社会においての「話すこと」の大切さを忘れず、それに対する教育が考えられていること。そして教育のもたらすものはより良い社会形成である事を示していると思います。より良い社会を作ることを長い目で見ているわけです。
日本の学校でもっと「子ども達同志の話し合い」が推奨されていたら、イジメがあのように残忍暴力に至る前に阻止されていたのではないかと思うのですが・・・
「話すこと」を学校で教えるべきではないかと書いた先回の意見に対して、拍手を頂きました。理解して、賛同して下さった証明となる拍手はとても嬉しかったので、この場でお礼を表明します。ありがとうございました!
3回めのタイトルは、1、2にあった「外交に」を取除きました。理由は、既に、学校教育から社会生活に至るまで、話すことの重要さがよく行き渡っているという印象のあるこの国で、またまた別の角度から、このことの重要性を確認させられる事項が目に入ったのです。すこし、焦点が外れるかもしれませんが、これも皆様にお伝えしたいと思います。
「医学部学習課程における革命!ーーー将来、医者を志望する者は患者と話ができることが条件」が、3月末日の一新聞記事の見出しでした。
そしてこれは、2020年に改革される医学部教科課程に、医者になる資格として医学知識習得だけではなく、社会的連帯感とコミュニケーション(この言葉は広い意味を持っているので、適切な訳はわかりませんが、ここでは言語による伝達手段かと思います)育成教科が加えられる、との改革説明でした。
この説明を少し詳しく書くと、次のようになります。今までは医学部志願者の選択はアビチュアー(高校卒業=大学入学資格試験)の点数で決められていたのですが、改革後はこれに老人ホームとか障害児施設で働いたなどの、社会的奉仕仕事、またはコミニュケーションに係わる仕事の実習をしたとの証明が資格項目に追加される。そしてその上に、大学医学部教科に、既述の、社会における、社会のために必要な公共精神を育む人間形成教科が追加されるということです。
”平たく、判り易く言うと、患者と話し合える状態にある学生だけが、医者となれるということだ”との付け足し書きがありました。
この3年後の改革案の根底には、この国でも兆候が大きくなっている長寿社会の老人医療への思惑や、現在この国が悩む地方の医師不足などへの対策があるのです。
またドイツにはAllgemeinmedizin(一般医学。専門医ではない)という部門があり、この部を終えた医者の多くがいわゆる開業医となり、患者と初めて相対をすることになるのです。その後、患者の病気の如何によって専門医や病院に回されるというのが一般の治療過程です。ですから特に、この一般医学を専攻する医学生は、患者の身になって、病気だけではなく、その患者のおかれている心理、環境、経済状態などを理解し、共に話し合える医者になることを望まれ、そこから福祉精神を含む社会的人間形成が医学部課程に追加されるというわけです。
ここでも、人と人が話し合える環境作りが忘れられていないわけです!
この記事には様々なことが含まれているように思えます。
人間社会においての「話すこと」の大切さを忘れず、それに対する教育が考えられていること。そして教育のもたらすものはより良い社会形成である事を示していると思います。より良い社会を作ることを長い目で見ているわけです。
日本の学校でもっと「子ども達同志の話し合い」が推奨されていたら、イジメがあのように残忍暴力に至る前に阻止されていたのではないかと思うのですが・・・
2017年04月04日
【From America】「Let’s Kondo」
アメリカのウインドゲイト緑です。
日本の皆さんは、整理整頓の大家、近藤麻理恵さんのことを良くご存知だと思いますが、アメリカのTVで近藤さんのことを取り上げていましたので ここでその番組のことをご紹介させていただきます。
近藤さんの整理整頓に関する本は英語に翻訳され、アメリカにも近藤さんのファンは大勢います。部屋を片付けるということに留まらず、その人の人生をも変えてしまうほどの影響力がある、と絶賛されている近藤さんです。通訳の付いた講演にも、大勢の観客が集まっていました。
中でも注目されるのは、近藤さんのお名前が英語の動詞になっていることです。
えー? それってどういうこと? と思われるでしょうが、具体的に説明しましょう。Let’s の後に来るのは英語の動詞です。例えば、レッツ・ゴーはGOという動詞がついて「行きましょう」という意味ですね。アメリカではレッツ・コンド(Let’s Kondo)、つまり、さあ、お片づけしましょう。という風に使って、本来はお名前のご苗字だったKondo が動詞として使われるようになってしまったということです。勿論、英語の文法的には正しくないのですが、それが「凄い!」ことなのです。凄いといえば、もう一つ。アメリカで発表される「最も影響力のある人物100人」の中の一人に近藤麻理恵さんが選ばれたことです。
アメリカは土地も広いし、家も広い。屋根裏もあれば地下室もあるから、きっと片付けなどしなくても、たくさん物を置くところがあるだろう、と日本人の皆さんは思われると思いますが、それにも限界があるのです。片付け下手な人はアメリカにも多く、近藤麻理恵さんの本、講演に感動した人が多いということですね。更には片付けだけに留まらず、人生のコンサルタントにもなる、という評価を得て、今回スポットライトが当たったようです。
アメリカでは、春の暖かくなった時期に大掃除をする「スプリング・クリーニング」という言葉があります。(日本の暮れの大掃除より、気候が良いので掃除はし易いです) 日本の皆さんも是非この機会にLet’s Kondo!
日本の皆さんは、整理整頓の大家、近藤麻理恵さんのことを良くご存知だと思いますが、アメリカのTVで近藤さんのことを取り上げていましたので ここでその番組のことをご紹介させていただきます。
近藤さんの整理整頓に関する本は英語に翻訳され、アメリカにも近藤さんのファンは大勢います。部屋を片付けるということに留まらず、その人の人生をも変えてしまうほどの影響力がある、と絶賛されている近藤さんです。通訳の付いた講演にも、大勢の観客が集まっていました。
中でも注目されるのは、近藤さんのお名前が英語の動詞になっていることです。
えー? それってどういうこと? と思われるでしょうが、具体的に説明しましょう。Let’s の後に来るのは英語の動詞です。例えば、レッツ・ゴーはGOという動詞がついて「行きましょう」という意味ですね。アメリカではレッツ・コンド(Let’s Kondo)、つまり、さあ、お片づけしましょう。という風に使って、本来はお名前のご苗字だったKondo が動詞として使われるようになってしまったということです。勿論、英語の文法的には正しくないのですが、それが「凄い!」ことなのです。凄いといえば、もう一つ。アメリカで発表される「最も影響力のある人物100人」の中の一人に近藤麻理恵さんが選ばれたことです。
アメリカは土地も広いし、家も広い。屋根裏もあれば地下室もあるから、きっと片付けなどしなくても、たくさん物を置くところがあるだろう、と日本人の皆さんは思われると思いますが、それにも限界があるのです。片付け下手な人はアメリカにも多く、近藤麻理恵さんの本、講演に感動した人が多いということですね。更には片付けだけに留まらず、人生のコンサルタントにもなる、という評価を得て、今回スポットライトが当たったようです。
アメリカでは、春の暖かくなった時期に大掃除をする「スプリング・クリーニング」という言葉があります。(日本の暮れの大掃除より、気候が良いので掃除はし易いです) 日本の皆さんも是非この機会にLet’s Kondo!