2016年12月

2016年12月10日

ビュッケブルグ歳時記 145

2016年の終わりに考えること 1


 2016年も最後の月になって、頭に浮かぶのは来年が良い年になるようにということです。これは、個人圏から世界圏まで、多くの人が持つ願望だと思います。
 世界多所での不平和や、前途不明のアメリカ新大統領誕生とか、日本の改憲問題など、今年起った出来事中の規模の大きな問題解決は扠置いて、多くの市民が望むのは、その人が住む国が「来年、より住み易い国になってくれること」ではないでしょうか。この希望の叶える為に、出来ることを考えてみるのを歳晩の行事と
する方も多いかと思います。
 「より良い国」ということは、社会が良くなるということです。わたしのように母国ではなく、他国に住むという境遇にあると、現住国とともに母国の発展も重要な希望の的となります。どうしたら良くなるかと考える時、出来ることはやはり、一主婦の目で両国を比較して、その「違い」を本国にお知らせし、それをもとに双面から考えることです。


 前提が長くなりましたが、日本の社会をより良くするにはと考えるとき、社会改善が先か教育改善が先かと長年考えてきたのですが、最近になって教育改善が先だと思うようになりました。これは多分、日本で選挙年齢が下げられたことや、そこから国が政治教育基準法などを作ったということ、また「共生」を必修科目とするなどのニュースを聞いたことが基になっていると思います。それと同時に、時折耳に入る入学試験ストレスや、詰め込み学習主義など、わたしの時代と同じで、終戦後70年経っているのに何も変わっていないなあと感心するからなのです。一列同順ではなく個性を尊重する教育などとは聞くだけで、実施法はどうなっているのかを知ることが出来ません。


 先週、またOECDの学力検査の発表がありました。ドイツは総合で16位でした。ここから学力上は優れていないことがわかります。どうしてかと理由を考える時、学校教育が「学習」ばかりではないことが大きい理由だと思います。生徒は学校で社会のことを学び、いずれ出て行く社会への準備が多くなされているのです。学童でも社会人の一人として扱われるということが目につきます。これは民主及び社会主義の国の政治を学ぶことなのです。学校教育は教科を学ばせるだけではなくなっているように思えます。世界の歩みに遅れないためには、学校教育の内容を改革する必要があるのではないでしょうか。
 

 今読んでいる日本の新聞には、「18歳選挙を見据え、国が高校生向けの教材を作った。この教材は教員に「政治的中立」を強く意識させる内容である」とあります。国を良くする、より住み良い国にするということは、政治の力がすることです。ですから高校生向けの政治教育が始まったことは喜ばしいことです。ただ、
この記事を読んだ時に浮かんだのは、教師に中立を守れと統制する政治が民主主義の政治なのかという疑問です。この記事では、教師は自分の支持する政党とか政策を生徒にだけではなく、公的立場では隠さなければならないように聞えます。

 ドイツでも勿論、教員は政治授業で自分の個人的な意見を生徒に押しつけてはならないと決められています。しかし、この国では公的な場でも、個人の支持党を隠すという習慣がないのです。政党に対する支持の自由権が行き渡っていると言っていいと思います。何処でも、どんな人とでも政治の話が出来るのです。してよいのです。決してマナー違反ではないのです。 

                                 つづく           

aokijuku at 00:30|この記事のみを表示コメント(0)

2016年12月06日

【From America】「掃除機ルンバのお庭版登場」

自動芝刈り機アメリカのウインドゲイト緑です。

日本の皆さんは掃除機ロボットの「ルンバ」をお使いでしょうか? 便利だと絶賛する人が多いようですが、今回はそのルンバの「お庭版」をご紹介しましょう。

アメリカは日本に比べて家も大きいですが、庭も大きいです。一面に広がる緑の芝生は美しいですが、その手入れは結構大変です。何千坪もある広大な芝生の庭の芝刈りはトラクターに乗って刈ることが多いのですが、そこまでではない。でも、自分で芝刈り機を操って芝をかるのはちょっと大変だなあ。というお宅にもってこいなのが この「芝刈りロボット」です。

仕組みや操作は全く掃除機ロボットのルンバと同じです。充電する場所から出発して自分で勝手に芝を刈ってくれます。庭のあちこちをくまなく刈った後は、自分でちゃんと元の充電器に戻ってくる仕掛けです。しかし、私が気になったのは「刈った芝は誰が集めるのでしょうか?」という質問です。その答えは、刈った芝は集めない(?!)のだそうです。普通は長くなってしまった芝を刈り、その後 熊手で集めて袋に詰める。自動芝刈り機なら袋が付いていて、その中に刈った芝を入れてくれますが、それでもその袋から芝をだしてゴミ処理する。こんな風に何かの手間を必要としますが、この自動芝刈りロボット機は、細かく芝を刻んでその芝は地面に入って、いずれ肥料となるそうで、全く人手を必要としないそうです。

世の中はどんどん便利になり、ロボットが仕事をしてくれるようになってくるものなのですね。楽チン芝刈りロボットさん、有難う!


aokijuku at 00:00|この記事のみを表示コメント(0)
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