2009年11月

2009年11月12日

【青木塾便り】No.22「MR島田」その14

D・カーネギー「人を動かす」より
D・カーネギーの「人を動かす」(創元社)を読んでいましたら、MR島田について言っているのではないかと思ってしまうページがありましたのでご紹介させてください。

『ハワード・サーストンと言えば有名な奇術師だが、彼がブロードウエイにやってきたある夜、楽屋に訪ねたことがある。彼こそまさに奇術師の王者、40年間世界の各地を巡業し、見物に幻覚を起こさせ、不思議がらせ、息を飲ませた奇術界の長老である。6000万人以上のお客が彼のために入場料を払った。
 私は、サーストン氏に成功の秘訣をたずねてみた。学校教育が彼の成功に何の関係もないことが分かった。彼は奇術についてとくにすぐれた知識を持っていたかというと、そうでもない。
彼はほかの人にまねのできないものを二つ持っている。第一は観客をひきつける人がらである。彼は芸人として第一人者で人情の機微を心得ている。さらに、身振り、手振り、話し方、顔の表情など、微細な点に至るまで、前もって十分な稽古を積み、タイミングに一秒の狂いも無い。次にサーストンは人間について真実な関心を持っている。彼は舞台に立つ時、必ず心の中で「わたしは、お客様を愛している」と何度も繰り返し唱えるという。』

次回はMR島田の最終回ですが、UCLAビジネススクールで学ぶ公式とMR島田のコメントが一致するお話を…

続く

kiyoshi_kawabe at 00:00|この記事のみを表示コメント(0)

2009年11月10日

【From America】「パスポートの名前表記」

Passport_applicationアメリカのウインドゲイト緑です。
先日、日本帰国の際にパスポートの更新をしました。そこで初めて「パスポートの名前の非ヘボン式表記」を希望する人の用紙があることを知りました。私は外国の姓ですから表記が非ヘボン式は当然のことですが、日本人にも非ヘボン式を望む方がいるということを知り、最初はびっくりしましたが、詳しく話を聞いてみて納得しました。

例えば、小野さんと大野さんの違いですが、ローマ字表記「ONO」と書いてあるとどちらなのか判りませんね。そこで「ONO」と「OHNO」で区別しようというものです。

ここで名前にまつわる私の失敗談をご紹介しましょう。
日本に住んでいたころですが、アメリカ人の友人から「アメリカから来たコンダクター・オザワが指揮をするコンサートの切符を貰ったから一緒に行きませんか? 私たちはオザワと友達なので、コンサートの後で楽屋を訪ねることになっているからその時間も取るように」とお誘いを受けました。私はアメリカから来たオザワと聞いて、とっさに小澤征爾さんのことだと思ってしまいました。大喜びで即座にそのお誘いを受け、ドキドキしながら会場に出向きました。会場は思ったよりお客様の入りが少なく、ちょっと変かな? と思ったのですが、幕が開くのを待ちました。コンサートが始まって舞台に現れた方は、私が期待していた小澤征爾さんではなく、別の方でした。アメリカ人の友人は「ほら あの人がオザワよ」と言います。「あの方のお名前のスペリングは?」と尋ねると「OSAWA」だといいます。プログラムの漢字をみると「大沢さん」でした。

小澤「OZAWA」と大沢「OSAWA」の違いです。日本人なら「S」の発音の「サ」と「Z」の発音の「ザ」を間違えることはないでしょう。しかしアメリカ人の友人の発音は「オザワ」と私には聞こえました。そこで、私はアメリカから来た指揮者のオザワと聞いて「早とちり」をしてしまったのです。自分の勘違いを恥じ入りたい気持ちでしたが、黙ってコンサートを楽しみ、楽屋をお訪ねして帰路に着きました。25年くらい前の失敗談です。

パスポートの表記は外国人にわかり易く、出来るだけ日本語の発音に近くなるように示すことが大切です。日本人同士なら漢字で充分に用が足りるのですから、この「日本人の名前の非ヘボン式表記」というのは、外国人が発音する場合に間違えが少ないようにと考えられた方法なのかも知れません。

外国人は日本人の名前のローマ字表記を母国語の発音に置き換えて発音しますから、必ずしも日本人が読むようにローマ字を発音してくれないことがあります。
アメリカ人の場合を例に挙げて見ましょう。
日本人に多い苗字の「佐藤」さんと「斉藤」さんですが、アメリカ人にはこの区別が実に難しいのです。日本人なら「佐藤」=「SATO」「斉藤」=「SAITO」とローマ字表記をするのが普通ではないでしょうか。ところが、これをアメリカ人に読ませると「佐藤」=「SATO」=「セイトー」となってしまいます。この様にアメリカ人は「A」を「エイ」と読んでしまいがちです。すると「斉藤」さんはどうなってしまうのでしょう?「I の付いているほうのセイトーさん」???などと変な注釈をつけて区別をしたりしています。なかなか難しいですね。
しかし、この表記でもスペイン語を母国語にしている人たちだったら、全く問題なく正しく読んでくれることでしょう。世界中の人に正しく発音してもらえる表記というのは、実に難しいものです。

パスポートセンターの方の説明によれば、苗字だけではなく名前のほうでも「太郎」さんなどの最後の部分を「TARO」にするか「TAROU」にするか、などの選択も出来るそうです。

さて、皆さんはご自分の名前をどんなローマ字表記にしたいですか?

midori_windgate at 17:25|この記事のみを表示コメント(0)

2009年11月05日

【青木塾便り】No.21「MR島田」その13

「一流アーティストの腰の低さ」
M島田が言いました。
「私はいつも最低100の新しいネタ持っていて公開の日に向けて毎日猛練習をしております。まったく新しいネタもあれば新旧の組み合わせによるものもあります。マスターして舞台で披露するとまた100になるまで新ネタを追加します。」彼の話は聞く者すべてがぐいぐいひきつけられます。前にも述べましたがアメリカでは毎年マジックのファンによる投票があってランキングが決まります。ずっと後ですがアメリカのマジック専門誌「ジニー」の2007年6月号に豊富な写真と19ページを費やしてMR島田の特集を組んでおりますがその扱いは別格です。いくらテクニックが素晴らしくても人の物まねではアメリカは評価しません。厳しいものですね。
山一ユニベンアメリカのささやかなお披露目式はMR島田の特別参加によって参加者の心に永久に残るイベントとなりました。
こんなことがありました。ある会社の経営者をマジックキャッスルに案内したときこれは素晴らしい是非日本に同様の施設を開きたいとなりましたがうまくいきませんでした。アメリカではマジシャンはアーティスト(芸術家)ですが日本では今では少しかわったでしょうが芸人です。ステイタスが違います。何回も言いますが一流アーティストの腰の低さ、感心するホスピタリティに芸だけでないすごさを感じました。
MR島田との出会いはまったく不思議な縁です。これからも人との出会いを大切にしていきたいと思います。

連載中、MR島田をマジックキャッスルで見たとご連絡くださる方がいました。ご一報ありがとうございます。…続く

kiyoshi_kawabe at 00:00|この記事のみを表示コメント(0)

2009年11月02日

【ひとこと】JAL問題(4)

7月13日のブログで、「JALはなぜ政府支援なのか」と述べた。そして9月26日のブログ;「JALの場合は、公的資金を下手につぎ込み泥沼化すれは、八ッ場ダム以上の金額になりかねない」「民主党のマニフェストには、JALのことは明記されていない」「JAL問題の処理は、自民党の二の舞を踏まずに、民主党の政治理念を生かせるか、前原国交相の手腕やいかに、の試金石である」。
そして10月29日に前原国交相は、公的機関の「企業再生支援機構」の下でJAL再建を進めることを表明した。政府は,前原国交相を本部長とする日航問題対策本部を設置してJAL経営再建に取組む構えである。「日本の空を飛ぶ飛行機の約6割が日航だ、一企業だが公的色彩が極めて強い」というばかりで、一民間企業の経営破綻になぜ政府がここまでのめり込まなければならないのか、釈然とする説明はない。JALが飛ばなくなれば、6割の飛行機が消えるかとというと、そのようなことは無い。むしろ羽田空港乗り入れシェアーなどJALが握っている権利を開放して、やる気がある航空会社の参入を促せば、日本の空はもっと活性化する。9月26日から昼夜を継いで作業してきた「JAL再生タスクフォース」の再建案も「作業部会の数字を公表して一人歩きすることはマイナスだ。」として公表せず、「日航の財務状況などは...作業部会とは別に機構がゼロから資産査定をおこなう。」と国交相が言っているのも、怪訝なことである。マニフェストという練り上げた政策教科書に書かれていない難問題に充分の用意も無いままで突入したため、民主党政権下のJAL問題は、混迷から奇怪な様相を呈してきた。


iida_hiroshi at 15:23|この記事のみを表示コメント(0)
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