2009年10月
2009年10月14日
「スーパーマーケットのセルフ会計」
スーパーマーケットで買い物の品をカートやかごに入れたあと、出来るだけ早く会計を済ませて家に帰りたいと誰もが思うことでしょう。数ある会計の列の中で「どこに並んだら一番早いだろう?」と誰でも考えることは同じです。私など運が悪く、ここが一番早いだろう、と狙いをつけて並ぶと、必ず前の人にトラブルが起きて、長く待たされてばかりです。
アメリカでは、会計のカウンターが並んでいるなかで「10品以下専用」「20品以下専用」と言う特別のカウンターが用意されています。一週間分をまとめ買いする習慣のあるアメリカでは、大量に買う人が多いのでこういう品数の少ないお客専用のファースト・レーンを設けているのです。
しかし会計担当の店員も人によっては、のんびり仕事をしたり、客や他の店員とおしゃべりにしながら仕事をしたり、客として見ていてイライラすることもあります。そんな時には「人にやってもらうより自分でやったほうが早い」と思う人も居るでしょう。そんな人の為に「セルフのチェックアウト機械」も備え付けられています。これは人件費を減らしたいスーパーマーケットの狙いでもあり、使いこなせば消費者も経営者も喜ぶ一石二鳥の方法です。
今の商品は殆どバーコードが付いていますから、お店の人がバーコードを機械にかざしても、お客が機械にかざしても、全く違いは無くコンピューターが値段を判断してくれます。
お客がすることは、ただ商品のバーコードを機械にかざすだけです。その次に買い物をした品物をビニールの袋に入れます。このビニール袋が並べてある下の台が実は大きなスケールになっていて、今買った品物の重さを量ります。もし、買ったはずの商品と違う重さの品物が乗せられると機械は作動しなくなり店員を呼ぶ仕掛けになっています。
それでは、果物や野菜などパッケージに包まれていない「ばらばらの商品」はどうするのでしょうか? 機械のスクリーンには商品の名前がずらりと並んでいます。例えばバナナを買ったとしましょう。バーコードをかざす機械の台にバナナの房を乗せます。ここもスケールになっていますので、バナナという商品名のボタンを押せば、1ポンドいくらと言う情報に従って、お客の買ったバナナの重さを量って、ちゃんとその商品の金額を割り出してくれます。
クーポン券など割引のちらしを持っている人は、最後にそのバーコードをかざせばその金額を割り引いてくれて、合計金額を教えてくれます。
最後の支払いは、現金、クレジットカードなどのボタンを押して選択します。現金ならちゃんとお釣りが出て、レシートが印刷されます。
日本でもガソリンスタンドがセルフになってきました。そのうち、日本のスーパーにもこんなセルフの会計カウンターが登場するかもしれませんね。自分の買い物の量に合わせて、店員のいる会計カウンターに行く、品数は少ないが店員に会計を頼みたいのでファースト・レーンに並ぶ、自分でセルフの機械で会計をする、など選べるのは消費者にとって嬉しいことです。
2009年10月13日
「アメリカの郵便配達」
日本で郵便ポストといえば、昔ながらの赤い丸いポストをイメージする人が多いでしょう。しかし最近はそれをあまり見かけなくなり、赤い箱に二つの窓口が付いていて、仕分けをして投函するようになりました。アメリカの郵便ポストは、基本的にはブルーの箱型で、旅行者はゴミ箱と間違えることが多いとも聞きます。外見だけでなく、郵便の集配方法も日米では異なります。
最近は日本の個人宅の郵便受けに、山型パンのような形のアメリカ型郵便受けが多く見られるようになりました。しかし本当のアメリカ型郵便受けには、脇に赤い旗のようなものがついていて、これが垂直になったり水平になったり動く仕掛けになっています。どうして、こんなものが付いているのでしょう?
実は、これは郵便を配達してくれる配達員に「投函する郵便物が入っています。それを持っていってください」と言う合図なのです。郵便受けの中に持っていってもらいたい物が入っている時には、赤い旗を上げておきます。すると郵便配達の人は、たとえ届ける郵便物がなくても、この赤い旗を目印にアナタの郵便受けまで来てくれます。そして、「郵便物をお預かりしましたよ」と言う印にこの赤い旗を水平に下げていきます。つまり、アメリカでは、郵便配達員は郵便を届ける仕事のついでに、投函すべき郵便物を回収する仕事も同時に行っています。なんと便利なことでしょう。
日本では、学校に行く途中、出勤途中、買い物の途中などに、近所の郵便ポストを見つけて投函するのですが、つい忘れて一日中持ち歩いて、とうとう家に再び持ち帰ってしまうこともあります。アメリカでは、手紙に切手を貼ったとたんに自宅の郵便受けにいれて、赤い旗を上げておくだけで良いのです。この山型パンの形をした赤い旗付きの郵便ポストは郊外の住宅街に良く見られます。もう少し住宅が密集していて、土地を分譲した開発会社が入り口にゲートを設けているようなコミュニティ式分譲住宅地などになると、10−12軒くらいの郵便ポストをまとめて集合郵便ポストにして設置する場合があります。そのような場合にも、この集合郵便受けには郵便を投函する窓口が付いていますので、配達と同時に郵便を回収してくれるサービスに変わりはありません。
日本の郵便事業は民営化されましたが、アメリカの郵便事業は今でも政府の管轄下にあります。アメリカでも宅配業の台頭で、郵便事業の損失は膨大な金額だと言われています。果たして、アメリカの郵便事業もいずれ日本と同じように民営化されるのかどうかは判りませんが、郵便の配達と同時に郵便物を回収してくれるこのサービスは実に顧客のことを考えたすばらしいサービスなので、いつまでも続けて頂きたいと思います。
日本の郵便屋さんもどうせ毎日手紙を届けに来るのですから、無料で郵便回収のサービスを加えても特別な労力は必要ありません。お年寄りが増える日本で、こんなサービスはこれから益々喜ばれるのではないでしょうか。いいえ、お年よりだけではありません。全ての年齢の人が喜ぶサービスだと思います。宅配業者のメール便サービスという強敵がいるなかで、この無料郵便回収サービスという付加価値をくわえてみたら、宅配業者との差別化が出来るかもしれませんね。
2009年10月08日
【青木塾便り】No.17「MR島田」その9
お城を隈なく案内してくれましたが、行く先々でOH!MR.SHIMADAと声をかけられ、この人は確かに只者ではないと肌で感じました。スーパースターでありながら腰が低く、ホスピタリティにあふれ間宮精一さんのご縁とはいえこんなにもして下さり、一流エンターテイナーのすごさは演技だけではないことを知りました。良かったら推薦しますからメンバーになりますか、と言われ即座に御願いしました。青木塾便り13でも触れましたが、当時ラスベガスのマジック劇場を満員にするマジシャンの双璧は、舞台いっぱい暴れまわるドラゴンが一瞬にして消えてしまうMR島田と、日本でも公演された白いトラのジークフリート&ロイです。ロイが白いトラに首を咬まれ重体になりショウーはもう永遠に見られなくなりました。MR島田は彼ら二人の現役時代のすごさは演技以外のところにあると、思わぬことを言いました…続く
2009年10月01日
【青木塾便り】No.16「MR島田」その8
アメリカではマジックの世界でもオリジナリティーがあるかどうかが評価に結びつきます。例えばMR島田は鳩出し演技を日本で初めて公開しましたが、鳩の出し方一つとっても、どこかで見た出し方か、独創的なものかどちらを高く評価するかとなると、たとえ出し方が少々ぎこちなくても、独創的演技をより高く評価すると言われます。
初代引田天功(1979年没)は脱出マジックで日本では有名になりましたが、海外ではあまり評価されなかったそうです。何故か?オリジナリティーが無かったからです。人のコピーでは如何に上手でもアメリカでは評価されません。
演技が終わってMR島田がわざわざ我々のところに挨拶に来てくれました。今から館内を案内しましょう…続く
初代引田天功(1979年没)は脱出マジックで日本では有名になりましたが、海外ではあまり評価されなかったそうです。何故か?オリジナリティーが無かったからです。人のコピーでは如何に上手でもアメリカでは評価されません。
演技が終わってMR島田がわざわざ我々のところに挨拶に来てくれました。今から館内を案内しましょう…続く