2009年11月22日

【From America】「えだまめ」

Edamame_01アメリカのウィンドゲイト緑です。
現在のアメリカでの日本食ブームは日本の皆さんもよくご存知でしょうが、その変遷を振り返れば長い道のりだったと言えるでしょう。醤油(ソイソース)がアメリカでは「キッコーマン」という言葉に置き換えられるほど定着しました。次には、ベジタリアンの間から豆腐に人気が集まり、「トーフ・バーガー」などが登場しました。そんな頃アメリカに引っ越してきた私は、それでも日本食の材料が手に入らず、東海岸在住中は一日かけてNY州まで日本食材の買出しに出向いたものでしたが、今では良い思い出になっています。

それがここ20年ほどを振り返ると、「日本茶が肺がんの予防に効果がある」といわれ、グリーン・ティーがブームになりました。すると、アメリカのスーパーマーケットでも手軽に日本茶のティーバッグが手に入るようになり、今では様々なフレーバー付き緑茶(ブルーベリー・グリーンティーなど)、緑茶にレモンを入れたり蜂蜜を入れたりする「アメリカ流(?)の日本茶の飲み方」も登場しています。そして、寿司。カリフォルニア・ロールに代表される「アメリカ式の海苔とご飯を逆にして巻いた巻物」から始まって、今は生ものを食べるアメリカ人も大勢います。こうなれば、もう寿司飯用のお米、寿司酢、海苔、甘酢につけたしょうが、海苔巻きを作る「巻き簾」にいたるまで何でも地元のスーパーで手に入ります。アメリカの食文化も時代と共に変わったものだなあと感じます。

そして、ここ数年、アメリカのパーティーでよく見かけるのが「えだまめ」です。日本では夏の暑いときにビールのおつまみに出てくるもの、というイメージですが、アメリカではオードブルとして一年中パーティーに登場してきますので、夏の風物詩という季節感はありません。
写真のように、既に塩味がついて程よく茹でてあり、すぐに食べられるものも売っていますので、手軽にテーブルに出てきます。冷凍食品売り場で見つける袋には「塩をいれて茹でるように」と書いてあるものもあります。また、えだまめを「さや」から出してしまって、一見グリーン・ピースと見間違うような形で冷凍食品売り場に袋詰めされているものもあります。

アメリカの11月の第四木曜日は「サンクスギビング」のお祝いです。家族と一緒に祝うアメリカ独特の祝日で、七面鳥の丸焼きがメインの料理と決まっています。家族が集まる、メニューが決まっているという点で、日本のお正月を祝う「おせち料理」に似ていると日米を比較する時には言われる、アメリカ人にとって大切な祝日です。メインは七面鳥ですが、招待される人たちは様々なサイド・ディッシュを持ち寄ったり、パンプキン・パイに代表されるデザートを持ち寄ったり、テーブルはたくさんの料理でにぎわいます。

感謝祭のお添えの料理としてよく作られるものに「Succotash サコタッシュ」という料理があります。アメリカ・インディアンからコーンの作り方を教えてもらったということから、とうもろこしを使った料理は感謝祭のテーブルに必ず出てきます。サコタッシュは元々「とうもろこしとLima Beans(ライマ・ビーン)」で作るのですが、最近の冷凍えだまめの登場のお蔭でこんな材料の代替料理が出来ました。ここではライマ・ビーンを枝豆に置き換えて作る「えだまめサコタッシュ」をご紹介しましょう。

【えだまめサコタッシュ】
  • ベーコン 2枚(細かく刻む)
  • たまねぎ 1/4個(みじん切り
  • えだまめ 2カップ(さやから出した冷凍の枝豆)
  • コーン  450g(冷凍のコーン)
  • パセリ  みじん切りを最後にふりかける

<作り方>
  1. えだまめとコーンは冷凍のものを解凍して置く。
  2. フライパンでベーコンをいため、脂が出てきたところに玉ねぎのみじん切りを入れて、透き通るまで炒める。
  3. えだまめとコーンを入れて炒め、塩、こしょうで味付けする。
  4. 器に盛り付け、パセリのみじん切りを上から彩りよくふりかける。

日本では七面鳥は手に入り難いですが、鳥の丸焼きにしても良いでしょう。枝豆のさやから出したものが手に入らなければ絹さやで代用しても彩りとしては良いかもしれません。雰囲気だけもアメリカンになるでしょう。
今年はちょっとアメリカ気分に浸って、ご家庭でちょっと和風のサンクスギビングのディナーをなさってみてはいかがでしょうか? 枝豆が洋食に変身するのも楽しいですよ。

midori_windgate at 12:19│コメント(0)

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