2009年11月10日
【From America】「パスポートの名前表記」
アメリカのウインドゲイト緑です。
先日、日本帰国の際にパスポートの更新をしました。そこで初めて「パスポートの名前の非ヘボン式表記」を希望する人の用紙があることを知りました。私は外国の姓ですから表記が非ヘボン式は当然のことですが、日本人にも非ヘボン式を望む方がいるということを知り、最初はびっくりしましたが、詳しく話を聞いてみて納得しました。
例えば、小野さんと大野さんの違いですが、ローマ字表記「ONO」と書いてあるとどちらなのか判りませんね。そこで「ONO」と「OHNO」で区別しようというものです。
ここで名前にまつわる私の失敗談をご紹介しましょう。
日本に住んでいたころですが、アメリカ人の友人から「アメリカから来たコンダクター・オザワが指揮をするコンサートの切符を貰ったから一緒に行きませんか? 私たちはオザワと友達なので、コンサートの後で楽屋を訪ねることになっているからその時間も取るように」とお誘いを受けました。私はアメリカから来たオザワと聞いて、とっさに小澤征爾さんのことだと思ってしまいました。大喜びで即座にそのお誘いを受け、ドキドキしながら会場に出向きました。会場は思ったよりお客様の入りが少なく、ちょっと変かな? と思ったのですが、幕が開くのを待ちました。コンサートが始まって舞台に現れた方は、私が期待していた小澤征爾さんではなく、別の方でした。アメリカ人の友人は「ほら あの人がオザワよ」と言います。「あの方のお名前のスペリングは?」と尋ねると「OSAWA」だといいます。プログラムの漢字をみると「大沢さん」でした。
小澤「OZAWA」と大沢「OSAWA」の違いです。日本人なら「S」の発音の「サ」と「Z」の発音の「ザ」を間違えることはないでしょう。しかしアメリカ人の友人の発音は「オザワ」と私には聞こえました。そこで、私はアメリカから来た指揮者のオザワと聞いて「早とちり」をしてしまったのです。自分の勘違いを恥じ入りたい気持ちでしたが、黙ってコンサートを楽しみ、楽屋をお訪ねして帰路に着きました。25年くらい前の失敗談です。
パスポートの表記は外国人にわかり易く、出来るだけ日本語の発音に近くなるように示すことが大切です。日本人同士なら漢字で充分に用が足りるのですから、この「日本人の名前の非ヘボン式表記」というのは、外国人が発音する場合に間違えが少ないようにと考えられた方法なのかも知れません。
外国人は日本人の名前のローマ字表記を母国語の発音に置き換えて発音しますから、必ずしも日本人が読むようにローマ字を発音してくれないことがあります。
アメリカ人の場合を例に挙げて見ましょう。
日本人に多い苗字の「佐藤」さんと「斉藤」さんですが、アメリカ人にはこの区別が実に難しいのです。日本人なら「佐藤」=「SATO」「斉藤」=「SAITO」とローマ字表記をするのが普通ではないでしょうか。ところが、これをアメリカ人に読ませると「佐藤」=「SATO」=「セイトー」となってしまいます。この様にアメリカ人は「A」を「エイ」と読んでしまいがちです。すると「斉藤」さんはどうなってしまうのでしょう?「I の付いているほうのセイトーさん」???などと変な注釈をつけて区別をしたりしています。なかなか難しいですね。
しかし、この表記でもスペイン語を母国語にしている人たちだったら、全く問題なく正しく読んでくれることでしょう。世界中の人に正しく発音してもらえる表記というのは、実に難しいものです。
パスポートセンターの方の説明によれば、苗字だけではなく名前のほうでも「太郎」さんなどの最後の部分を「TARO」にするか「TAROU」にするか、などの選択も出来るそうです。
さて、皆さんはご自分の名前をどんなローマ字表記にしたいですか?
先日、日本帰国の際にパスポートの更新をしました。そこで初めて「パスポートの名前の非ヘボン式表記」を希望する人の用紙があることを知りました。私は外国の姓ですから表記が非ヘボン式は当然のことですが、日本人にも非ヘボン式を望む方がいるということを知り、最初はびっくりしましたが、詳しく話を聞いてみて納得しました。
例えば、小野さんと大野さんの違いですが、ローマ字表記「ONO」と書いてあるとどちらなのか判りませんね。そこで「ONO」と「OHNO」で区別しようというものです。
ここで名前にまつわる私の失敗談をご紹介しましょう。
日本に住んでいたころですが、アメリカ人の友人から「アメリカから来たコンダクター・オザワが指揮をするコンサートの切符を貰ったから一緒に行きませんか? 私たちはオザワと友達なので、コンサートの後で楽屋を訪ねることになっているからその時間も取るように」とお誘いを受けました。私はアメリカから来たオザワと聞いて、とっさに小澤征爾さんのことだと思ってしまいました。大喜びで即座にそのお誘いを受け、ドキドキしながら会場に出向きました。会場は思ったよりお客様の入りが少なく、ちょっと変かな? と思ったのですが、幕が開くのを待ちました。コンサートが始まって舞台に現れた方は、私が期待していた小澤征爾さんではなく、別の方でした。アメリカ人の友人は「ほら あの人がオザワよ」と言います。「あの方のお名前のスペリングは?」と尋ねると「OSAWA」だといいます。プログラムの漢字をみると「大沢さん」でした。
小澤「OZAWA」と大沢「OSAWA」の違いです。日本人なら「S」の発音の「サ」と「Z」の発音の「ザ」を間違えることはないでしょう。しかしアメリカ人の友人の発音は「オザワ」と私には聞こえました。そこで、私はアメリカから来た指揮者のオザワと聞いて「早とちり」をしてしまったのです。自分の勘違いを恥じ入りたい気持ちでしたが、黙ってコンサートを楽しみ、楽屋をお訪ねして帰路に着きました。25年くらい前の失敗談です。
パスポートの表記は外国人にわかり易く、出来るだけ日本語の発音に近くなるように示すことが大切です。日本人同士なら漢字で充分に用が足りるのですから、この「日本人の名前の非ヘボン式表記」というのは、外国人が発音する場合に間違えが少ないようにと考えられた方法なのかも知れません。
外国人は日本人の名前のローマ字表記を母国語の発音に置き換えて発音しますから、必ずしも日本人が読むようにローマ字を発音してくれないことがあります。
アメリカ人の場合を例に挙げて見ましょう。
日本人に多い苗字の「佐藤」さんと「斉藤」さんですが、アメリカ人にはこの区別が実に難しいのです。日本人なら「佐藤」=「SATO」「斉藤」=「SAITO」とローマ字表記をするのが普通ではないでしょうか。ところが、これをアメリカ人に読ませると「佐藤」=「SATO」=「セイトー」となってしまいます。この様にアメリカ人は「A」を「エイ」と読んでしまいがちです。すると「斉藤」さんはどうなってしまうのでしょう?「I の付いているほうのセイトーさん」???などと変な注釈をつけて区別をしたりしています。なかなか難しいですね。
しかし、この表記でもスペイン語を母国語にしている人たちだったら、全く問題なく正しく読んでくれることでしょう。世界中の人に正しく発音してもらえる表記というのは、実に難しいものです。
パスポートセンターの方の説明によれば、苗字だけではなく名前のほうでも「太郎」さんなどの最後の部分を「TARO」にするか「TAROU」にするか、などの選択も出来るそうです。
さて、皆さんはご自分の名前をどんなローマ字表記にしたいですか?
midori_windgate at 17:25│コメント(0)│