【ドイツ在住ピアニスト】

2021年09月25日

ビュッケブルグ歳時記 257

数々の疑問

 4日後の26日に迫った連邦選挙を前にして、次の政治をするのはどの党か、又はどのような連立党かということで賑わっているこの国の今日この頃の情報状況から、なんとなく気になる事項をお伝えしてみます。

 パンデミーの終末の探り、自然災害援助を含めた経済上の復帰などの中で、やはり一番力を入れなくてはならないのが地球温暖に対する政策であることが、毎日の政党やその党主の議論会や演説会から伝わってきます。
 よく聞いてみると、いろいろとある理由の中でも、CO2を無分別に上空に廃棄していたことから地球の温暖が上がり、ここで止めないと地球の破壊となるわけで、そのためには自動車をガソリン起動から電気起動車にすることが、自動車国のこの国の大きな課題となっていることがわかります。そこからこれまでよりもっと多くの Strom (電流、電気)が必要になることがわかります。
 ドイツでは福島の災害から、原子力エネルギーを廃止としたためと、また石炭発電エネルギーも2038年までに止める政策となっているため、風力発電に力を入れているのですが、これの未来がまだはっきりしていないと聞き取れます。北海で発電したStrom を南に送る方法に困難があるとのことです。
 国の繁栄には産業の繁栄が必要で、それに欠かせないのがエネルギーだとすれば、排核物質の管理の問題は別にしても原子発電を持続するのが経済発展には利口な方法のわけです。核エネルギーを拒否した国は、核を使う国に劣ることになるのは明確です。 昨夕のTV ニュースでは中国が隣近國の核発電を禁止した、と聞きました。
 連邦選挙戦に、このエネルギー問題がきちんと組み込まれていないという印象が残っているのです。
 グレタさんが起こした運動が Freiday on Future として全世界に行き渡った今も 実証的にはあまり成果が認められていないように思われるのです。

 次に、一主婦のわたしに疑問を起こさせるのは、次の三つの宇宙旅行についての記事です。
 一つ目は7月に行われた世界の大富豪による宇宙観光旅行です。
 大富豪のB. 氏は5歳の時からの夢、宇宙飛行を実行に移し、1週間の旅行に20 Millionen Dollar を払った、という記事でした。
 大富豪が所有のお金をどこに使うかは彼の自由ですが、興味と夢の実現のための宇宙旅行が地球温暖に無関係という保証があるのかなあと疑問が湧くのです。
 次に、この間 „Crew Dragon“ と名付けられた3人の素人の人達が地球から575キロメートルのところを1日に15回廻るという旅程を3日間行ったという宇宙旅行をして、地上に戻ったという記事を読みました。この旅行は一病院のための寄付を目的とした宇宙旅ということで、2022年の1月に再度行われるという新聞記事でした。この飛行の目的は乗組員の一人の女性が幼児の頃患った病気に関わった病院のための寄付金を集めるとの目的を持っていたということです。
 そして三つ目の記事は9月初めの日付けで、「ドイツの宇宙駅の完成がま近い。
2023年から人工衛星を北海から宇宙に飛ばす」という記事があったのです。
 この駅は、Cape Canaveral のようなものではなく、北海に浮いているプラットホームから、宇宙航空の商業化に関するダーテンを収容することが目的の人工衛星を打ち上げるのが目的ということです。


 このように次々に多くなる宇宙への物体打ち上げは、地球の気候への影響はないのかなと心配になるのです。
 化学、科学、宇宙、気体、物理その他いろいろなことに無知な市民、わたしの心配であるように切に願っているのですが、将来、地球上の多くの国々が多くのモノを宇宙に打ち上げることが永遠に無害であるとは言えなのではないかと心配になるのです。
 温暖化で被害を受けている現実を思うと、3年後、30年後、300年後でも悪影響がないことを確かめてからの宇宙観光であってくれるように、と思うのです。
 



aokijuku at 12:41|この記事のみを表示コメント(0)

2021年09月11日

ビュッケブルグ歳時記 256

最後の撹乱

 2週間後、9月26日に行われる連邦選挙を前に、この国で最初の首相として自分の意志で引退するメルケル首相は、8日に行われた会議で最後の演説を行ったのですが、その内容も16年間の彼女の国統率力と同じようにスーペラテイブであったと報じられています。その模様を日本と少し異なると思われるこの国の選挙様式とともにお伝えしてみます。

 8日に行われた最後の会議には、議長として引退後の国に残す政治上の遺言のような演説を期待していた議員が多かったところへ、メルケル首相は選挙戦を始めたのです。
 「今回の選挙では”赤ー赤ー緑” (この国では、一党が政党となるよりも、2、3の党が組んで連合党として施政することが多い。*)の方向に向かっているように思われるが、自分としてはこの国のために一番良い政治をするのはCDU/CSU連合党だと思う」との発言に、会場は非難のヤジで大騒ぎになったのです。 多くの議員が反対意見を怒鳴り出した模様がTV でも中継されました。
 この騒ぎを悠然と眺めていた首相は「まあ皆さん、なんという騒ぎをなさるのでしょう。私は30年以上この連邦議会の会員として過ごしてきたのです。このような問題を検討するのが連邦議会で、連邦議会はドイツのデモクラシーの住むところで、民主主義の心が住むところである筈ですのに!」

 16年間という長い年月に首相が成した業績を見てみると:
1. 負債危機 2. EU危機 3. ギリシャ危機 4. ウクライナ危機 5. 難民危機 6. コロナ危機 7. アフガニスタン危機 
 このような危機の全てをマスターした首相の持つ能力とは、あるトークショウで明かしたのは「私は駱駝のような耐久力を持っている」ということで、彼女は長い乾燥期間を耐え得る能力を持っているということ。また病気で休養したことがほとんどない。そして CDU に存在した男尊とも戦ったし、プーチンやベレスコーニなどの敵とも対等に戦った。このようなことが彼女が首相としての最高点を取った理由だと言われています。

 最後に彼女の級をもっと上げるのが、自分から「この役を降りる」として止めることである。失脚とか辞職とか解任とかの理由でなく、自分の意志で止めることも点を上げる理由であると書かれています。この国ではこれまでにこのような辞職の例は無いそうです。
 またCDU の最初の女性党首、東ドイツからの首相、ヨーロッパ最高齢の女性首相などの事項も彼女の級を上げる事項とされています。
 このように引退の最後まで、最高の統率者として尊敬されているのがメルケル首相なのです。 

 * この国では連立党という言葉をよく聞きます。
例えば: 
Ampel(交通信号)連合党とは赤+黄色+緑=SPD(社会党)+FDP(自由民主党)+Gruen(緑の党)
Jamaika(ジャマイカ)連合党とは ジャマイカ国旗の色=CDU/CSU+FDP+Gruen
Rot(赤)+Rot(赤)+Gruen 連合党とは= SPD(社会党)+Linke(左党)+Gruen
などで、党を色で分けることによって連合を区別しているのです。
 2017年から現在まではCDU/CSUとSPDの大連合が政治を施行していたわけです。 

 この国ではワイマール時代にたくさんの党があったということですが、それ以後は少なくなっていたようですが2次大戦後、民主主義の時代になって人々の考えが様々となり、党の数も増えたということです。 
 この党が多いということは、市民の持つ異なった政治観を受け入れる方法として、より民主的と言えるのではないでしょうか。


aokijuku at 10:30|この記事のみを表示コメント(0)

2021年08月28日

ビュッケブルグ歳時記 255

Wie die ”Generation-Merkel” tickt( ”メルケル年代の若者” とは)

 選挙まで数週間となり選挙運動が活発になっている中で、投票に挑むこの国の若者に対しての興味ある研究記事が目に止まりましたのでお知らせしてみます。
 今回の選挙に因む若い人たちはいろいろな面で、今までの選挙年代とは違った育ち方をしてきた年代であることからの、これからの政治に対する影響などの憶測が述べられているのです。

 第一に、表題の”メルケル年代” とは、他の国にはない(と思われる)特殊なことだと思われます。メルケル首相が16年間、ドイツ国を統率してきたということは、例えば最初の投票に行くこの国の多くの若者は(この国ではある種の選挙の開始は16歳からです)、メルケル首相以外の首相を経験していないという珍しい環境で育った年代であるわけです。メルケル無しの政治を経験していない年代なわけで、これはドイツだけの特殊世代の話なわけです。

 この特赦な例の他に、世界的に時代に沿った興味深い年齢層についての観察が示されています。例えば ”Gretaー年代” とか、Y - 年代(1980−1994年に生まれた層で、デジタル化しつつある社会で育った世代)とか Z - 年代(1995ー2010生の層で、デジタル化の他に、人間間のコミュニケーションにはスマートホーンと共に育った年齢層)とか呼ばれる新しい社会で育った人たちの年代であるということで、この世代の考える政治や政治家に対する考えについて暗示が示されているのです。
 
 この世代の若人に重要な政治は1.楽しめること=楽しんですることは人を誘引するから 2. 意義があること=することの意義を明確に示すこと 3. 安全保証があること=彼らの晩年への保証がしっかりしていることが、これからの政治活動には必要だと研究者は述べています。
 そしてこの年代層は決して統一された層ではないのでこの層を統一するのには困難があると思われるが、やはりメガ・テーマとなっているのは地球の温暖化ということには変わりがないということです。
 温暖化対策には41%の若者が興味を示し、この解決策が彼らを”政治化”させているのが現状である。ここで重要なのは”彼らが自分から政治的何かをやり出すこと”だ、というのが研究者の観察です。 

 又、反対に今の政治家は、我々が何を考えているか顧みてもくれないとの評価を持っている若者も多く(この考えは特にパンデミーで、より強くなったということです)彼らは政党にも信用をおかず、右翼やポプリステッシュ派の政党に票を入れることになり、国全体の政治を混乱させる悪要因となるということも書き出されています。
 最後に、全体的に見て、学識に基づいて行われたメルケル政治は、若い世代にも良い影響を与えたと見られて、次の世代に残す後継遺産も相続に値するものであるとの結論が読めました。 

 このような政治理解と、若者と政治間の距離の近さは、日本では理解されないかと心配です。
 日本の選挙の折に聞く、若い人の棄権意見が”誰に入れて良いか分からないから”との意見を聞くと、2國間の選挙意識の違いに驚きます。
 77%の若者が信用を置いているというこの国のデモクラシイーと、日本との相違に驚くのです。
 この国の民主主義政治は家庭で養育されてゆくのです。小さな子供時代からこの国の人たちは政治について話し合い、聞き合うのです。 

 2021年の選挙が、近代機械の発展とともに人間社会の世代変化も変わってくる可能性もあるのかと思うと、地球の未来は果てしがないとも思えてきます。


aokijuku at 11:37|この記事のみを表示コメント(0)

2021年08月14日

ビュッケブルグ歳時記 254

ワクチン接種をしない人たちの毎日は!?

 一時、非常に減っていたコロナ感染が、デルタ変形が入ってきたことでまた増加していることから、接種数を上げる奨励が政府から出ているのがドイツの現状です。

 国民の79%が Covit-19 の第一回目の接種を、59%が二回目の接種を終えているとRobertKochーInstitute から発表されているのですが、デルタ・ヴァリエイション対策として接種数をもっと迅速に、多くするがこの国の現在のコロナ対策といってよいと思われます。 

 どのような対策かを書き出してみます。
 この対策は「3ーGー規則」と呼ばれて、Geimpft, Genesen, Getestet この頭文字の3G規則で、接種済の人、全快した人、テスト結果が良の人 の人々は健康な市民として、国民の持つ自由の権利を返還された人間とみなされ、証明書があれば昔と同じような自由な生活ができるという意味があるのです。ですから秋、9月ごろに来ると想像されるパンデミーの四波に備えて、今、少しでも多くの人にワクチンを接種する対策が行われているわけです。
 接種が始まった頃は「市民の接種所」として、おおきな会館などが使われていたのですが、勤め人や労働者には仕事を休んで行くだけにも時間がかかることなどで不都合ということで、今は家庭医が接種をしていますし、大きなスーパーや駐車場など、身近なところで接種ができるように最大の工夫がされてもいるのです。
 にもかかわらず5%の市民は接種反対の、いわゆる偏屈者たちがいるということです。このような人たちを含めた接種反対者に対する対策として、今までは無料で受けられた即刻テストを有料にするということで、表題のワクチン接種をしない人たちの毎日には費用がかかり、高くなるという重石をかける政策が始まっているのです。テストをしなければ様々な催し場にも、レストランにも、美容院にも、フィットネス・センターにも入れないのですから。
 テストに経費をかけることで、接種反対意見を取り除こうという対策な訳です。 

 次に、この国の新学期は夏休みの終わった秋になります。
 今年の新学期の新しいことは、12歳から17歳までの生徒に、接種センターを学校に置き、医者に行かなくても学校で接種ができるようにする、が対策の一つとして挙げられ施行されています。
 子供達と未成年の生徒の接種には保護者の同意が必要なわけですが、保健省の話では既に90万人の子供たちに第1回目の接種が行われたということです。
 全国の学校がこの案を受け入れたということも珍しいことだと思います。理由は教育は各州が高権を持っているからです。しかし、パンデミー療法としては反対行為は受け付けられないのかもしれません。 

 この国は連邦国なので、パンデミー対策も最初は政府からの指示に連帯意識を持って全国民が団結していたのですが、時と共に、基本法で与えられている自己主張権利が大きくなってきたのか、現在は全国一様のコロナ対策ではなく、各州がそれぞれに適当な対策を行っているのが現状です。
 感染者の多い州ではLockdown が行われることもあり、接種者の多い州ではほぼ昔の自由な生活が戻ってくるということもあり得るわけです。

 ともあれ、パンデミーや地球温暖化などに対して、地球住人の一人一人が真面目に考える時が来ているように思われる今日この頃です。
 



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2021年07月24日

ビュッケブルグ歳時記 253

Hochwasserkatastrophe(洪水禍)

 先週、西ドイツの2地方を襲った ー 被害地を視察したメルケル首相が「我々の国語、ドイツ語では言い表せないような悲惨な超現実的な被害現場」と形容した ー 天災は日本にも報道されたと思います。

 秋の連邦選挙を控えて、Friday for Future が大きな課題となっているところへの水災で、原因から損害補償保険にいたるまで色々と取り沙汰されているこの頃なのですが、多くの国民は地球の温度が高くなっていることは身をもって経験していても、雨の降り方が違ってきているなどの専門的なことは知らないというのが現実の状況だと思えます。
 今回の想像を超える水害をきっかけに、天気予報を伝える形も、それを聞く市民の注意力もより綿密となることを願って、この国の新聞などに載っている事項を参考までにお知らせしてみます。日本の存在する国土は特殊で、天災に対する対策は日本の方がずっと発展しているとは思うのですが・・・。

 第一に、170名を越す死亡犠牲者を出した今回の天災に、一番先に出されたのは、災害の起こる前に適切な予報ができなかったのかという天気予報者への不満訴えでした。
 この訴えには、「地球温暖は例えば30年前に既に、ゆっくり降り続く雨より、一度にひどく降る洪水型の雨降りが多くなるとの予想があり、公表されていた。これは次のような物理的原因から出た答えである。気温が一度高くなるということは即ち空気がこれまでの受け入れより7%多い水蒸気を受け入れるということで、これは雨につながるということである。この状況が高所水流となって地方での洪水豪雨となったのである」との、科学者の答えが読めました。
 温暖化が集中豪雨を多くするなどの専門意見は、洪水の経験のある地域に住む人は別として、普通の市民は聞き逃している人が多かったと思われます。

 そして次には将来に備えての集落や町づくりについて、それに関わる水の処置についての改正案が目に入りました。スポンジにように集まる水を貯めて、例えば公園や駐車場を多く作ることで自然の街にする。これは夏の高温を凌ぎやすくする効果もある。そしてこの装置は水害が起こった場合には水の吐口となり、これが谷の堰堤につながり排水を容易にし、洪水から人家を守る。
 しかし河のほとりに、人が住む町ができるのは昔からの習慣で、そのため、雨が多く降った時の排水の機構を人間の住む集落が狭めていることも、水害を大きくする原因でもあるとして、町づくりの基礎、例えば小川のまわりの居住を制限または禁止し、排水可能を保つようにとの注意を促しています。
 そしてこれは、温暖化により気温が高くなる地球上での気温低下のための建築材の考慮、例えば金属やガラスの代わりに木材や日乾煉瓦を使用するようにとの注意意見に繋げられています。

 このように今回の水害は「地球の住人である人間が作ってしまった温暖化」がもたらした想像外の天災として国全体がショックを受け、対策に多くの人々が貢献していることも小さくても希望を持てることのようにも思われます。
 S. 大統領、M. 首相、次期首相候補者の州知事などの政治家だけではなく、軍隊、消防関係の従業員など、多くの人々が後片付けの手伝いや、その他の手伝いをしていることが中継されています。続いて示されるのが援助募金の番号です。そして事実上の、連邦と州からの最大の援助金400Million ユーロの即刻支払い約束がメルケル首相から出されました。総理の場を退いた8月に、再度の彼女の慰問訪問の約束とともに。


aokijuku at 00:30|この記事のみを表示コメント(0)
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