2022年11月26日
ビュッケブルグ歳時記 285
「Eine WM zum Weggucken - 目を逸らしたい世界選手権試合」
これは、昨日カタールで行われたサッカー世界選手権大会で、2:1で日本に敗れたこの国のある朝刊新聞の見出しです。
このようなドイツに反して日本では多分、強豪ドイツに勝ったと喜びに溢れていることと思います。
ウクライナ戦争、依然として蔓延るパンデミー、エネルギー問題など暗いことの多いこの頃、今回のサッカー国際大会はもう一つ、この国に暗い陰を作った出来事のように思われます。その様子をお伝えしてみます。
この記事にはただの試合結果だけではなく、スポーツを通して政治にまで広がるさまざまな問題がうつされているように思われるのす。
今までは、4年毎に行われるサッカーの世界選手権大会は決まって夏(ドイツ・リーグが終わった休暇期間)に行われていて、サマータイムでもっと日の長い夏の夜を、並木道に大きく貼ったスクリーンを見ながら、テーブルと椅子を外に持ち出した喫茶店で大勢の観衆が皆で観戦して楽しんでいたのです。
今回は開催国カタールの気候から、ドイツでは冬に入り口の11月末なので、観戦者が非常に少なかったと言うことです。多くの居酒屋も観戦者用の用意をしなかったということです。
なぜ開催がカタール国に決まったかということが次に出てくる質問なのですが、
Fifa( Federation International de Football Association) という、スイスに本部をおくサッカー国際競技会の管理やコントロールを受け持つ機関の中心人物と、西の国から見ると不法の国カタールの政治家との、ある意味では買収 ととれる話し合いで決まったと報道されています。
Fifaという国際機関がこのような不純な取引をすることに驚きます。
カタールが不法の国(Unrechtsstaat) という言葉がどのようなことを示しているかは次の例でお分かりいただけると思います、大きく写されたドイツチームの十一人が皆右手で口を覆っているのです。
例えばこの国では人権が認められていないのです。ホモホビー、ユダヤ人排斥、人種差別主義、人権侵害、婦人選挙権をも認めない国なのです。サッカー選手でも人権に関することを口に出してはいけないという意味で口を覆っているわけです。
One-Love- ゴールキーパー上腕布(虹色に染められた布の上に、One-Love と書かれたもの。日本ではジェンダー・フリーだと思う)も使用禁止で、つけているキーパーには黄色のカードが出され、退場を命じられるという具合だったのです。
競技者の口も行動も監視されていたわけです。
このように今回の WM は、ファンとサッカー競技の間を大きく広げてしまい、またリーグの形も大きなところだけが威力を持ち、選手の契約金額は上がり、若いファンと地方のクラブとの関係も薄れるばかりだろうと、未来に対する見解が暗い、最悪の批判をしているのす。
ただ最後に「この事情を救う助けは外から来なければならない。サッカーファンが少なくなることかから、スポンサーが神経質になり、これまでのように商売として利益の多い競技をさせるようになれば、それが救いとなるだろう。
これはカタールWMがカタルシス(Katharsis = 悲劇などによる観客の心の浄化効果)となって、サッカーの未来を救うことになるかもしれない」と、記事を締めくくっています。
このような状態がWM2022 の最初の戦いに負けてしまったサッカー王国のドイツの姿です。
これは、昨日カタールで行われたサッカー世界選手権大会で、2:1で日本に敗れたこの国のある朝刊新聞の見出しです。
このようなドイツに反して日本では多分、強豪ドイツに勝ったと喜びに溢れていることと思います。
ウクライナ戦争、依然として蔓延るパンデミー、エネルギー問題など暗いことの多いこの頃、今回のサッカー国際大会はもう一つ、この国に暗い陰を作った出来事のように思われます。その様子をお伝えしてみます。
この記事にはただの試合結果だけではなく、スポーツを通して政治にまで広がるさまざまな問題がうつされているように思われるのす。
今までは、4年毎に行われるサッカーの世界選手権大会は決まって夏(ドイツ・リーグが終わった休暇期間)に行われていて、サマータイムでもっと日の長い夏の夜を、並木道に大きく貼ったスクリーンを見ながら、テーブルと椅子を外に持ち出した喫茶店で大勢の観衆が皆で観戦して楽しんでいたのです。
今回は開催国カタールの気候から、ドイツでは冬に入り口の11月末なので、観戦者が非常に少なかったと言うことです。多くの居酒屋も観戦者用の用意をしなかったということです。
なぜ開催がカタール国に決まったかということが次に出てくる質問なのですが、
Fifa( Federation International de Football Association) という、スイスに本部をおくサッカー国際競技会の管理やコントロールを受け持つ機関の中心人物と、西の国から見ると不法の国カタールの政治家との、ある意味では買収 ととれる話し合いで決まったと報道されています。
Fifaという国際機関がこのような不純な取引をすることに驚きます。
カタールが不法の国(Unrechtsstaat) という言葉がどのようなことを示しているかは次の例でお分かりいただけると思います、大きく写されたドイツチームの十一人が皆右手で口を覆っているのです。
例えばこの国では人権が認められていないのです。ホモホビー、ユダヤ人排斥、人種差別主義、人権侵害、婦人選挙権をも認めない国なのです。サッカー選手でも人権に関することを口に出してはいけないという意味で口を覆っているわけです。
One-Love- ゴールキーパー上腕布(虹色に染められた布の上に、One-Love と書かれたもの。日本ではジェンダー・フリーだと思う)も使用禁止で、つけているキーパーには黄色のカードが出され、退場を命じられるという具合だったのです。
競技者の口も行動も監視されていたわけです。
このように今回の WM は、ファンとサッカー競技の間を大きく広げてしまい、またリーグの形も大きなところだけが威力を持ち、選手の契約金額は上がり、若いファンと地方のクラブとの関係も薄れるばかりだろうと、未来に対する見解が暗い、最悪の批判をしているのす。
ただ最後に「この事情を救う助けは外から来なければならない。サッカーファンが少なくなることかから、スポンサーが神経質になり、これまでのように商売として利益の多い競技をさせるようになれば、それが救いとなるだろう。
これはカタールWMがカタルシス(Katharsis = 悲劇などによる観客の心の浄化効果)となって、サッカーの未来を救うことになるかもしれない」と、記事を締めくくっています。
このような状態がWM2022 の最初の戦いに負けてしまったサッカー王国のドイツの姿です。
aokijuku at 00:30│コメント(0)│