2022年05月14日

ビュッケブルグ歳時記 272

市民を助ける小包!

 パンデミーとその後に起こったウクライナ戦争によって、今のドイツはエネルギー(電気、ガス、ガソリン etc.)代や食料品の値上がりが異常に高くなって、40年以来のインフレとなっているのですが、これは経済問題だけではなく社会福祉政策問題でもあるとして、四月の末に政府は国民のために Entlastungspaket = 軽減小包 を決議し、実施を始めるのです。この小包にかかる費用は15 Milliarde ( Milliarde とは Million(百万) の1000倍)ということです。
 内容を簡単にお知らせしてみます。

* 300ユーロ(エネルギー値上がりのために一括して支払われる)
  =全ての被雇用者と公務員に、9月に雇用者から月給と共に支払われる。

* 100ユーロ(子供ボーナスとして、子供のいる各家庭に)
  =7月に、持つ子供の全てに一人当たり100ユーロが支払われる

* 9ユーロ切符
  =5月にon-line で売り出される9ユーロ・テイケットでは、6、7、8月の3ヶ月間は国民の誰でもが近距離交通機関(バス、トラム、地下鉄、電車など)を好きなだけ使うことができる。この切符で小旅行もできるわけです。

* 6、7、8月の3ヶ月間、政府はガソリンの税金を30セントに、ヂーゼルのを14セントにと、安くする。

* 社会保障を受けている人たちには200ユーロが一回のみ授与される。

* 奨学金を受けている学生だけではなく、普通の学生に対しても下宿代の援助など、学ぶ者への援助も考慮されている。


(* これは Entlastungspaket の中には入らないのですが、この国では今年も年金は増額されます。東は6.12%,西は5.35%と40年以来の高い%ということです)  

 このような、国家が国民のために考えている援助の実例を見ると、デモクラシーという国民が自分達で選ぶ政治の形式に頭が下がる思いがします。
 昨年の選挙でドイツはアンペル(信号色)連合党が主権を取り、その中の主党の社会民主党のショルツ氏が首相となったわけですが、社会民主党という全部の国民、特に下層の国民を忘れない政党の政策に感心してしまいます。

 ショルツ 首相は、4月の末に首相として初めてのアジア訪問で日本を訪れたわけですが、その折りに日本のウクライナ援助(日本も武装国ではないが、ウクライナ戦争ではドイツと同じ様に武器を提供することになった)に感銘して、日独の両国は”肩を組む親友”として今後、新しい世界観を持つ世界を作り出すG7(経済主要の7国)の主要国として協力してゆきたいとの希望を表明しています。

 また新しい世界作りにはデジタル化や、二酸化炭素なしの工業に加えて、水素工業の発展に力を入れるべきとの意見を強調しています。

 まだ収支のつかないウクライナ戦争を思うと、この様な国民が選ぶ政治の良さに本当に感謝の気持ちが湧きます。 


aokijuku at 10:46│コメント(0)

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