2020年03月14日

ビュッケブルグ歳時記 222

コロナ・ヴィールス


 日本よりもずいぶん遅れて、イタリーでの蔓延をきっかけにこの国でもコロナ病源病がエピデミー(流行病)として取り上げられ、様々なニュースが公開されることになった今日この頃です。

 昨夜のニュースでは全国で約千人強が感染の疑いがある者として数えられ、死者は3名と伝えられました。わたしの住む州では今までに一人の老女性が感染の疑いがあるという現状からか、握手をするとか、公衆建物の扉の取手には触れるなとかの、注意事項は発表されているのですが、知人との挨拶の握手や、親しい友人たちの間での挨拶抱擁は「してはいけなのかもしれないけれど・・・」との笑いと共に行われているのが現状です。
 この現状に輪をかけているのが、「家庭医はこの事態に対して政府から置き去りにされているように感じる」との地方紙にある記事で、家庭医には必要とする防護服も、一度使用で破棄すべき手袋も、マスクも十分に配当されていない、との記事や、感染を疑う患者の診察鑑定所が、地方によっては未定であったり、そのため様々な診察所を回り歩く結果になるなどの記事は、市民に事態の緊急さを伝えていないような感じがあるのです。なんとなく「まだ身近ではない」という感じが強いのです。
 感染者の出た地域では、学校は閉鎖になっていますがその他の地域では幼稚園、学校、大学などの閉鎖は行われていません。
 千人以上が集まる集会やスポーツ事業の開閉如何は、その施行者に委ねるというのが今日までの事態です。

 これに反して新聞紙上やトーク・ショウなどで多く取り上げられているのが、
「コロナ・ヴィールスは世界経済に感染を振りまいている」です。世界より先に「ドイツ経済を不景気にする」として、政府は早急に政治経済企画を作成し、4月半ばのイースターまでに可決をとの要求が強く出ています。
 障害の大きい部門の例としては:
1. 世界最大の観光事業社ITAは54年以来初めて「旅行展示会」の開催中止を決定 
2. 航空事業。イスラエル航空では短縮労働となり、英国Flybe社は破産宣言 
3. 薬品関係。中国は薬品に生産国としては最前線をゆく国で、 どの薬品にも含まれるAPI が生産されなく
  なると痛み止め、甲状腺薬の上で世界的な障害が予想される 
4. 機械製造界 中独国間の接触は密なので両国にとって不利 
5. 自動車工業 今までのところ障害は顕著ではないが、中国から送られてくる部品が上陸を許可されない
  場合の障害は大きい、

などです。それに株価の暴落は世界中で起こっていることで、日本でも案じられている事と思います。

 このようなことを読んだ時、浮かんだのは、コロナヴィールスは兵器かもしれないという考えです。以前にエイズが流行った時、2次対戦中に兵器として作られていた病菌がアフリカのどこかで漏れた、との流言飛語を思い出した事と、昔々のペスト流行のことから出た考えだと思いますが、株価の騒動を聞かされると、経済戦争を目論んだ世界中へのヴィールスによる警告かもしれないと思ったのかもしれません。この考えは、もちろん話した友人たちに即刻、否定されましたが。

 ただ、もう一つ浮かんだ考えを読んでいただきたいと思います。
 世界へのコロナヴィールスの挑戦は、地球を今のように不健康にしてしまった私たち人間への警告挑戦かもしれないという、サイエンス・フィクション的な考えです。長い間、地球の温暖化が云々されていますがいまだにその成果は現れていないとか、プラステイックごみの行方や、デジタル化された社会の行方などです。

 これまでコメントを控えていたメルケル首相が昨夜、コロナ対策会議の後、自身の考えとして「この問題は一致団結と、理性と、心情で解決しなければならない」とのコメントを発表したのです。このコメントを聞いたときには、「具体性がなくてわからない」と思ったのですが、よく考えてみると、経済界を襲う病菌をいかに扱うかに対する抽象的ではあるが当てはまったコメントかもしれないと気づいたのです。


 私感が多すぎるブログになったかも知れませんがお許しください。


aokijuku at 00:30│コメント(0)

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