2019年09月28日

ビュッケブルグ歳時記 211

プラステイックごみ問題  その2


 先回お伝えした担保法による飲み物容器処理法は、その他の目的で生産される多様なプラステイック製品の中のほんの、ほんの僅かな部分の解決法です。それでもこの包装プラステイックごみが大量に海洋に漂うことになって地球を汚すことから、昨年の10月にEU議会では、2021年からストローや皿の販売を規制する法案を可決したことがニュースになりました。
 このことがきっかけとなって、この国でも今年1月1日から「プラステイックごみをゼロにする」と宣言されました。その後、環境省からコーヒーなどの飲み物の販売に使われる「使い捨て容器」の処理についてや、その他の法案が考慮されていることが新聞記事で読めたのですが、案だけで施行には至らないような感じだったのですが、9月7日の新聞紙上に「政府は、2020年からプラステイック袋の使用を禁止する」との記事が第一記事として載りました。
 主としてスーパーでの食品の買い物に多く使われた袋は、はじめは無料だったのですが、2016年から使用者の費用負担になっていました。それを来年から禁止しようとの法案が出されたのです。未だ法案が出されただけの段階ですが、市民の96%が包装プラステイックゴミを少なくすることに賛成していることを知ると、可決の可能性が大きいように思え、良いことだと思います。


 上記の「包装プラステイックごみが海洋に漂う」について、少し調べたところ、プラステイックごみは処理のために輸出されている、という驚くべきことを知りました。この輸出ということは、衆知のことなのかもしれませんが、わたしには初めてのことで、ショックを受けました。ドイツでも報道されることが少なく、庶民の耳に入る機会が少ないのかと思い、学んだことを少しお知らせしてみます。


 アメリカ、日本、ドイツの3大工業国を筆頭に、主に北の発展国からのプラステイックごみは、南の発展途上国アフリカ諸国に輸出され、輸入国で中古品として販売されたり、使える金属部品を取り出したりしたあと、焼き消却などで処理されるということです。リサイクルされるのはごく少量ということです。発展国にはその能力が未だ無いということです。
 ドイツでは毎年、国内で出る6分の1にあたる百万トンのごみを、主に中国に輸出していたそうですが、2018年に中国からの拒絶宣言で、今はマライシア、インドネシア、ヴェトナム、タイなどの南アジアの国に輸出されているそうです。
 

 この、プラステイックごみ輸出を知ってから間もなく、TVで、ガーナ国での処理状況を見る機会がありました。そこの映像からも衝撃を受けました。昔の導管テレビや、IT機械に入っているPlatineと呼ばれる床板に組み込まれている金属を取り出すために、焼却するのですが、大量に出る煙は人体に有害なもので、長い間この仕事に携わることは出来ない。これは焼く当事者だけではなく、その近辺の住民も害のある空気を吸うことになるわけです。
 また利用価値の無い家庭プラステイックごみは延々と積み重ねられ大きな壁となって悪臭を放ち、持ちこたえられなくなると壁が崩れて、大量のごみが海に流され、海底世界を破壊することになるのです。
 輸出についてはBasler協定で規律があり、最近この規律が厳しくなっているそうですが、現情には追いつかないということです。
 輸出ができなくなると、ごみの処理は生産国の生産会社の義務になるわけで、費用やその他の点で生産国の経済循環に困難が出て来るわけです。


 プラステイックごみについてこのような事々を知り、今までのように他のごみと区別して捨てることで、義務を果たしたと思っていたことが間違いだったことを知りました。
 初頭に書いたように、この問題は大き過ぎて、解決には途方もない時間や経費などが必要だと思われます。その中で市民の私たちに出来ることは、生産を少なくすることーー生産が少なければ、ごみも少なくなるわけですからーーを目的に、プラステイック製品を使わない努力をすることだと思います。2者選択(例えば買い物袋)がある場合には、買い物に行くときには、プラステイック以外のもので作られた買い物袋を持って出ることを忘れないようにしたいと思います。


aokijuku at 00:30│コメント(0)

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