2019年05月11日

ビュッケブルグ歳時記 202

Ein Kaiser fuer morgen (明日の皇帝)


 が標題で、続いてお二人の写真に、「5月1日に126代天皇として即位されるナルヒト皇太子は、2700年という世界最古の歴史を持つ天皇国家日本を近代化するだろう」との新聞記事が目に入りました。 
 この国の人は日本の天皇政体をどう理解しているのかと、興味深く読んでみました。記事に忠実に、内容を書いてみます。

{「天皇としてわたしは、遍歴する時代に添った皇帝制の道を模索し、その道を歩むつもりである」との即位の言葉は、非常に意味深い。
 第2次世界大戦後の1989年からのアキヒト前天皇は、和解の天皇として我がドイツ国と同じように、在籍期間中、大戦での非行を世界に陳謝をしなければならかった。
 それにもかかわらず今でも日本の社会は完全に解放されていないように思えるし、男尊の習慣や経済停滞などの問題を抱える日本で、新天皇の「皇室を時代とともに新しくする道をゆきたい」との言葉は、非常に勇敢で意味深い言葉で、国全体の進化の指標のように思われる。というのは新天皇は、固まった皇室の中でもすでに自分の生き方を認識しているように見受けられる。これ等のことは、例えば1993年に皇后を自分で決め、彼女を、いかなる困難の中でも守り通すとの約束を公にして結婚したことや、令娘の教育にも係わっていることなどで証明されている。
 ナルヒト皇は非情な読書家で、広範囲な物事に興味を持つ国際人天皇であると旧ドイツ大統領のヴルフ氏も尊敬の念とともに云っている。
 今、世界は非常な勢いでグロバール化しているが、日本はその流れに載っていない。中国や南韓国は着実にその存在を固めているのに反して、日本は世界での位置を未だに模索しているようにみえる。例えば2004年での日本人外国留学生数が2011年には3分の1に減っていることや、外国人労働者を拒否していることなどを知ると、新天皇の前向き精神が市民に大きく反響することを望む。
 最後に考えることは、女天皇を認めない現在の体制を変えて、愛子令娘が天皇になる時には、これこそ大革命になるだろう。}

 この記事の良否は別にして、日本から云うと外国のドイツが、旧天皇の後退と新天皇の即位をどのように見ているかとともに、現在の日本の位置をどのように見ているのかがわかり、面白いと思いました。

 そして、この事を何故ブログに取り上げたかというと、丁度、今回のブログに、再度、わたしの思う日本の教育とこの国の教育の違いを書きたいと思っていたからなのです。
 そのきっかけは歳時記197でお知らせした、スウェーデン人グレタさんが起こした地球温暖化への抗議行事の行方なのです。このアクテイビテイーは今 「Fridays for Future」との符号で、世界の多くの国の生徒や学生を中心に活発な活動をしているのです。5月4日に開かれたドイツ第2位の電力会社(RWE)の総会の場では、23歳のルイザさんが RWE は全ローロッパを通してCO2については最高の責任を担っているのだと債権者に訴えています。
 そしてこの国では政治家の世代が若くなっているとの印象が強くあるのです。

 この現象の起こりを考えてみると、政治がオープンだから、と思われるのです。家庭でも学校でも社会でも政治は普通の話題として、自由に話し合えるのです。 
このように政治がオープンな欧米の社会から見ると、日本の社会は上記の記事にあるように「開かれていない社会」に見えるのだろうと思います。そう思われることは、なんとなく無視されるような感じがあるのです。無視されるのではなく協議が出来る国になるためには、自分の意見を持った若い人の育成が必要だと思うのです。知識習得だけではない、自己形成のための社会教育をする教育制度、学校教育の重要さを認めて、奨めてもらいたいと思うのです。世界の動きからおいてきぼりにされないために!

 前向きの新天皇のお言葉に、この気持ちが肯定されたように思ってのブログです。


aokijuku at 02:00│コメント(0)

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