2019年02月09日

ビュッケブルグ歳時記 196

自動車の国ドイツの今

 フォルクスワーゲン、メルセデス、アウデイ、BMW, ポルシェと銘柄の名に事欠かない優秀な車を世界に誇っていたこの国ですが、数年前に、各会社が行った排気ガス量、特にデイーゼル車の偽証問題が(排気ガスアフェアーと呼ばれたこの件は日本にも報道されたことと思います)が明るみに出て以来、製造も売れ行きもぐらついているようです。

 日曜の夜のTVに、女性司会による、数人の政治、経済その他の専門家によるトークショウがあるのですが、先週は「デイーゼル車運行禁止令の行方」がテーマでした。 また数日前の新聞の見出しが「未来の交通について争論している我が国」だったので、少し調べてみました。その結果をお伝えして、今メデイアを占領している、”人々の生活に無くてはならない行動性を持つ道具、車” がおかれているこの国の状勢を知っていただければと思います。

 住民,特に人口も交通も緻密な都市の住民に ”きれいな空気を”ということで、排気ガスに含まれている Stickoxid( 酸化窒素)は、空気1立方メートル に40マイクログラム以下でなければならないという規制が、すでにEUで発令されています。そしてドイツの大・中都市ではすでに、緑区間とか病院や施設などの多い街路でのデイーゼル車の通交は禁止されているにもかかわらず、交通局は最近、肺医者連盟にこの値の正否を問いかけたのです。
 結果は否の方が多く、前記のトークショウ出席の代表医者も「この化学物質は、人間が生きるために必要なガスで人間の身体が自動的に造るものでもある。喫煙者はもっと大量のこのガスを吐き出している。健康に直接大きな影響を与えるものではないので、デイーゼル車の運転禁止は必要ない」と力説していました。しかし、党によって支持する方向が違い、トークショウでは意見一致は見られませんでした。因みに、確答を避けるためか主要議員の出席はありませんでした。

 また、良い空気には有害物質が少ない方がよいということからか、ある党から、高速道路に新しいテンポ・リミットを置こうという意見が出てきて、議会で争論されていました。自動車がゆっくり走れば排気する有害物の少なくなるのかなと疑問に思ったことを覚えています。そして結局は既にある制限速度(130km)で充分だとの結論に至ったようです。
 
 このように排気ガス量を誤魔化したことがきっかけとなって、車・交通の未来が色々と討論されているのです。そして、空気をきれいにするということは、今世界中で問題となっている地球気温温暖化に繋がり、CO2を少なくする努力にまで至っているのです。2038年までに、現在活動している約140の火力発電所を無くすという、今までには考えられなかった政策実現にまで広がっています。
 
 このように、今の世の中に必要な”可動性”を持続するために広範囲に渡る考慮が為されているのは良いことだと思います。地球の健康のために、CO2を少なくするパリ条約をもっと重視することの重要さも学ばされます。
 そして交通の行く先とは、鉄道と近距離交通機関の充実に力を注ぐべきではないかとの意見にも頷けます。生産国では製品運搬にはもっと鉄道を使うべきであるし、通勤には電車、バスを格安にし、魅力的にするべきではないかとの意見です。


aokijuku at 00:30│コメント(0)

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