2018年04月14日

ビュッケブルグ歳時記 176

差違大!

 5年ほど前から、カルタ(トランプのこと)会の一員になりました。
 それまで行き来をしていたエルナおばあさん(彼女は年齢を訊かれると「わたしはエリザベス女王と同じ年の生まれ」と誇らし気に答えます)の視力が衰えて、ルーペの力を借りてもカードを読めなくなったことから、彼女の代理としてわたしにお誘いが廻ってきたのです。エルナさんはその後老人施設に入りました。
 ずいぶん前から、女性会員により毎週日曜の午後、3時半頃にコーヒーとケーキでおしゃべりを始め、その後カード遊びを5時頃までするという会です。会場は会員の家の居間を順に廻ります。ですからコーヒーとケーキの準備も順番になるわけです。
 昔は7人ぐらいいた会員も一人減り、2人減りして残ったのはエルナさんも入れて3人だけになってしまったということです。インゲさんとヒルデさんは同年で92歳です。2人とも未亡人です。歩行が困難とか、不整脈とかの障害はあっても頭はとても健在です。それぞれ庭付きの自家で、一人暮らしをしています。この状況を聞いた時に将来の模範になるかもしれないと思ったことが、わたしが会員になった大きな理由かもしれません。

 この両人と私の住まいが、それぞれ徒歩で5分もかからない三角形なので、会のある日はわたしが一人を迎えにいって、腕を組んで、凹凸のため歩きにくい歩道を会場の人の家まで一緒に、という送り迎えをします。なお両人とも息子が一人という家族構成ですが、両方とも独立又は退職して離れた都市に住んでいます。
 
 日本では知らなかったカナスタという遊びは、参加する人数によって使うカードの数が決まるのですが、3人で遊ぶ時は2組のカードを使います。2組のカードを混ぜるのはけっこう大仕事なので、これも、一番若い私の役目です。細かいことは省きますが、一人が上がった時にゲームが終わりとなり、それぞれの得点はそれぞれが合計します。お二人ともここまでの計算は各自でなさいます。回ごとに合計点をノートに書き、最後にそれを合計して順位が決まるのです。
 勝負の後、軽いアルコール飲み物を小グラスに一杯いただいて、帰宅となります。

 前置きが長くなりましたが、ここで標題の”差違大”に至らなければなりません。
ヒルデさんの息子はウイーン在住ですが、フランクフルトに住んでいるインゲさんの息子は弁護士で、税理士の奥さんとの間に3人の息子があります。長男のアンスガーは18歳で、5月にアビチュアーを取ります。16歳のテイモンとビクトアーは2卵性の双子です。彼らは学校が休みになると順番に、一人ずつ、おばあさんの所に来るのです。一度に2人の面倒は見られないというインゲさんの要求をいれての処置です。

 カナスタ遊び中に、孫たちはチェスが好きで、チェス・クラブ会員でもあるという話があった時に、時々チェスをする機会のあるわたしが「わあ、教えて欲しい」 
と声を挙げたことがもとで、彼らはオバアちゃんの所に来ると電話でわたしの都合を確かめたうえで、ある午後、必ず来てくれるのです。3人とも希望のケーキは決まっているのでそれを焼いて待ち、その後Oma=オマ(祖母の愛称的呼び方)から、帰宅催促の電話があるまで、チェスをしたり、身近な話をして過ごすのです。

 先週、イースターの前の週、突然の呼び鈴に驚いたのですが、扉の外にいたのは、今春休みはアビチュアー準備のため来ないと聞いていたアンスガーでした。彼は弟たちと違って、チェスをするよりも話をしたいらしく、来ると、とうとうといろいろなことについて話して行きます。今回は主に、自分の学校の不備さを非難することと、これ又トランプ氏に対する非難でした。

 この3人に就いては又の折にお話しする機会があると思います。

 差違大とは、付き合う人たちの年齢差の大きさを、こう表現したのです。


aokijuku at 00:30│コメント(0)

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