2014年07月26日

ビュッケブルグ歳時記 89

ドイツの健康保険制度 2 介護保険

 今回は介護保険をごく簡単にご紹介します。この保険は、この国の社会保険を構成する5つの支柱(健康、傷害、年金、失業、介護保険)の一つとして1995年からドイツ居住者は加入することが義務となっています。目的は、現在約2百万人居るとされる、身体や精神や心理上の障害によって日常生活に支障をきたす市民を金銭的に援助することです。
 ・この制度の財政基盤は健康保険と同様に、雇用者は税込み総収入の2.05%を、それと同額を雇用主が払う資金の上に成り立っています。これに、学生は月に
12、24ユーロ、失業者は労働仲介所が支払う料金などが含まれます。
 ・この援助を受けられるのは15歳以上の保険加入者で、2年以上保険料を支払った者です。金銭を受けるか、介護者の労働援助を受けるかは、当事者の障害者が決めることが出来ます。
・援助の等級は、健康保険の医療担当者が鑑定して、等級を決めます。介護を希望する人は住んでいる地域の保健所に申請し、鑑定を受けることになります。
等級は次のようになっています。 
 1著しい障害者 ー 一日90分の看護が必要な患者。金銭では235ユーロが支給される。(D=Dementia 認知症の略。患者は305ユーロ) 
 興鼎ぞ祿下圈^譟^貽180分。 440ユーロ(D患者は525ユーロ)
 刑嚢眈祿下圈 次^貽300分。770ユーロ
この3段階の他に、等級 0として認知性障害者が加えられています。 
 家族又は知り合いが看護する場合は看護料が支払われ、ボランテイアによる看護は、看護料に年金と傷害保険料が加算されます。

 これが大ざっぱな介護制度です。耳に入った限りでは、日本の制度とほとんど同じ形式のように思われますので、簡単に書きました。その他のことで日本と違うと思われることを次ぎに書いてみます。

 高齢社会に対して介護者の数が少ないことが何処の国でも問題になっているようですがドイツも同じです。東ヨーロッパの国々からの移住民女性を安い給料で雇って、一時しのぎをしている家庭内看護の例が多くあるのですが、言葉の問題だけではなく、専門知識が無いことから来る不首尾も多いようです。また、若い人の失業者が多いギリシャやスペインから看護婦を介護者として迎えたりしてます。
 自国の介護専門者が足りないことの原因は、雇用条件 ー 収入が良くないことにありますが、それへの対策第一歩として、私の住んでいる州では2年前から、老人介護学校での学費を無料にしました。州には50の私立、30の公立学校がありますが、私立学校の学費も州が持つようになりました。
 この国でも認知症害者の問題は大きくなっています。現在、約百万人の患者があり、年毎に4分の1の増加が予想されています。知識薄のため正確なことを知らないのですが、この人達のための施設は少ないように思われます。最近、近くの町に大規模な「認知症者の村」と名のつく収容施設が建ったのですが、歓迎する声と、ゲットーだとする賛否の批判があるようです。
 52人の入居者に、35人の介護者という内容で、毎月の費用は2700ユーロです。介護保険の等級1に属する人は、保険の助けで1794ユーロが自己負担となります。等級の箇所で判るように、支給される看護費がその他の障害より多くなっているのは看護人への思いやりかもしれません。

aokijuku at 00:05│コメント(0)

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