2014年02月12日

童謡について今、想う事

 童謡を練習していると、シンプルで優しいことばや音の中の、豊かな季節感に驚きます。時に細やかに、時に鮮やかに、日本のほのぼのとした風景を描き出しています。

 童謡は、当時、日本人の日本語による新しい文学表現を模索し作っていった一流の詩人たちと、明治以降西洋の音楽を一生懸命学んだ一流の作曲家たちが、こどものために、丹精込めて作り上げた歌たち。というと大分堅苦しい感じがしますが、作り手の優しさや心、綺麗だと感じるものへの想いが注ぎ込まれている気がするのです。

 歌いこむほど、歌詞からメロディーから、にじみ出てくるものがあります。それは、時代を経た今も、変わらずに感じる事ができるものです。

 そんな童謡を、古いから、こどもの唄だから、と関心をなくして失ってしまうのは、やっぱり惜しいな、と感じるのです。(尤も私も、小学生のある時期まで、童謡は古臭いと思っていた一人ですが)

 ただ、長く続いてきたものには長く続いてきたなりに、変わらない事と、時代に合わせて変えていった事が、バランスよく混在しています。童謡には、何をしたら、現在でも多くの人に心地よく聴いてもらえる音楽になるのかな、その可能性を考えていきたいなと、想っているのです。
(ぴのん のぞみ)


aokijuku at 00:05│コメント(0)

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