2012年05月30日

ビュッケブルグ歳時記 36

ドイツの宗教教育 その

 ゆとり教育2を書く積もりでしたが、歓喜の月、5月ということから、今回は歳時記に戻ります。
 青い空が果てしなく高くなって、太陽が遮るものがないように地上に降り注ぐ5月は、ドライブやハイキングを楽しむ人達が多くなります。新緑に包まれたレストランを見つけて、昼食をと車を止めても、「今日はXX家の予約のため、お断り」という標識に出会ったり、入っても、一般の来店者のメニュウが限られているなどの障害にぶつかることが多いのが5月です。理由をお話しします。

 ドイツの国教、キリスト教については既に書きましたが、この国の宗教教育は教会と学校の二本立てで行われています。先ず教会での教育について。
 教会に籍を置きたいと希望する国民には、子どもの時代にそのための教育がなされるのです。
 カトリックは9歳でコムニオン、14歳でフイルムングと呼ばれる「堅信の秘跡を受ける儀式」、プロテスタントでは15歳で「コンフィルマチオン儀式」が行われます。この儀式の前の1−2年間、子ども達は毎週一日、午後の数時間を、その子の家族が住んでいる近くの教会で、聖書や賛美歌について神父又は牧師から授業を受けます。2年間が終わると、長老や教会員による試験が行われ、これに合格すると晴れて正式な教会員となり、聖餐式に臨むことができるのです。

 この儀式はドイツの子ども達にとってある種の成人式でもあるのです。宗教成人式でしょうか。この儀式はほとんどが5月の日曜日に行われ、親戚一同が集まってその子の成長を祝うのです。

 10時からは教会で新しい教会員としての歓迎儀式が行われます。男の子は、この日始めて新調した背広にネクタイ、女の子もそれなりの正装に装い、荘厳なオルガンの前奏とともに、起立した礼拝者に迎えられて入場します。新調の背広にと惑っている男の子を見ると、日本の昔の元服式が思い出され、同じ重さを持っているのかもなどとも思ったり。とにかくこの日はドイツの子ども達にとって、ある区切りを付ける祝日なのです。始めての聖餐式を経験することで式典が終わります。

 そして昼食時になり車を連ねてレストランに繰り込むのです。これが前記の障害がおこる理由です。 


aokijuku at 00:05│コメント(0)

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
月別の記事一覧
最新コメント