2011年12月31日

異常が正常化―借金づけの予算案

新年度の予算案が閣議決定された。一般会計の予算総額90.3兆円は前年比2.2%減、新規国債発行額44.2兆円は同0.1%減と、野田内閣の苦心の跡が見られる予算案である。しかし、復興経費の特別会計、年金財源の先送りなどなどを含めると実質予算規模は96兆円を超える過去最大のものとなる。
税収は42.3兆円を見込むが、国債依存度は49%と歳入の半分は国債に依存する。その発行国債の半分(49.5%)は、また国債の償還と利払いに消える。
もはや、借金がなければ成り立たない国となっている。

これは、東日本大震災という大災害により起こったことではない。これで、3年も新規国債発行額が税収を上回る(当初予算ベース)という異常を続けることになる。異常もそれが連続し常態化すると、正常となる。
怖いことは、政府もマスメデアもそしてこの国に住む人も、これが当たり前と思ってしまって日々を過ごすことである。地震列島の上に数多くの原発をつくってしまったように、資源の乏しいこの国に住む我々が花見酒に酔い、そして悪酔いを直すと称して借金国を作りあげてしまった。

でもこれは天災でなく人災であり、人間の知恵と努力で解決しなければならない、また解決できることである。いまの状態が良いとは誰も思っていない。
名古屋の減税党や大阪の橋下維新党は、そのような期待のはしりかもしれない。このようなことを思いつつ、平成24年があける。


aokijuku at 00:03│コメント(0)

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